第5回 Phase1 Webサイトのクオリティを左右する企画 - 思考するWebディレクション | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第5回 Phase1 Webサイトのクオリティを左右する企画 - 思考するWebディレクション

2024.4.25 THU

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Phase 1 Webサイトのクオリティを左右する企画

Webサイトのクオリティは
企画で決まる

Webサイトのクオリティは「企画」で決まる。Web制作は「企画」、「設計」、「制作」という基本フローで進行するものだが、その大本となる企画が良くなければ、デザインやシステムにどれだけこだわっても、結果的にWebサイトのクオリティが上がることはない。しかし、企画さえ良ければいいのかというと、それだけでは不十分といえる。どれほど優れた企画であっても、クライアントの承諾が得られなければ意味がない。つまり、自分が用意した企画が、クライアントにどれだけ理解を示してもらえるかということが肝心だ。さらに、そこに魅力を感じて予算や時間を投資したくなるかどうかが案件の成否を左右する。
では、クライアントがOKを出したくなる企画というのは、どのようなものだろうか。筆者がWebディレクターとしての立場から述べるならば、クライアントに提案した際に「それいいね。やってみたい!」、「この企画なら自分たちの目的を達成できる!」という積極的な反応のある企画がベストである。漠然としたニュアンスだが、このような反応こそが受注を生み出す契機となる。まずはクライアントの反応を考えることを大事にしていこう。

100%と120%で考える
企画立案の方法

ここでは筆者の企画の立て方を例示しよう。Webサイトの企画を立てるとき、まずクライアントの要望をまんべんなく盛り込んだ企画(「100%の企画」)を考える。次に、その100%という枠を飛び越えた少しだけ奇抜な企画(「120%の企画」)を用意する。この2パターンの企画はそれぞれが意味と役割を持っている。クライアントの要望を100%反映した企画は安心や信用を伝え、制作価格の目安を確認してもらうための企画だ。クライアントの要望を超えた120%の企画は個性やアピールの度合いが強く、訴求力の高い企画という位置づけになる。プレゼンをする際の有効なノウハウのひとつとして、企画を練るときはぜひこの二案出しの立案方法を実践してもらいたい【1】。

他社と比較される前提で
企画を練る

企画を立てるうえで、なぜ前述のような工夫をする必要があるかというと、Web制作の企画は他社と比較されるケースが多いからだ。たとえば、競合プレゼン(コンペディション)で数社が参加した場合を考えるとわかりやすいだろう。どこよりも安く、どこよりも良いものを求めるクライアントにとって、えりすぐりの企画を採用したいのは当然のこと。比較される前提で企画を練ることで、必然的にクライアントに対して安心感や制作価格が伝えやすくなる。また、これがWebサイトのクオリティを高めることにもつながる。

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【1】クライアントの要望を100%とした場合、要望の範囲を超えるアイデアで120%の企画も立案する。
期待を上回る提案を心がけることでクライアントの満足度も上がる

[INDEX]
>>> Phase1 Webサイトのクオリティを左右する企画
>>> Phase2 クライアントが採用したくなるプレゼンテーションのコツ
>>> Phase3 すぐに使える6つのプレゼンテーションテクニック
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