オフィス潜入リポート「こんなオフィスで働きたい!」
第12回 KLab株式会社(KLab Inc.) 後編
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ソーシャルゲーム、モバイルコンテンツの企画開発などで、急成長中のまっただ中にいるKLab株式会社。常に世の中の動向に目を配りながら、さまざまな形でビジネスに挑んできた同社のオフィスは、六本木ヒルズ森タワーの22階と20階。六本木の地から世界展開をめざすKLabの、採用企画室に籍を置く丸山侑佑さんと大林雪乃さんに、社内の様子や、今後の展望について聞いた。
●KLab株式会社
2000年1月、サイバード社のR&D(研究開発)部門として発足した「ケイ・ラボラトリー」が前身。同年8月に株式会社ケイ・ラボラトリーが設立され、2004年11月にKLab(クラブ)株式会社に社名変更。現在はソーシャルアプリの企画開発を主軸に、クラウド/ライセンス事業、SI事業を展開。「キャプテン翼~つくろうドリームチーム~」「恋してキャバ嬢」「戦国バスター」などのヒットタイトルをはじめ、数々のソーシャルゲームを提供中。
社内に放牧されている動物たち。パンダ、ブタ、シロクマ、キリン。その数75頭。癒し系のぬいぐるみかと思いきや、実はイス。その背中に腰を下ろせば、いつでもどこでも臨時のミーティングがスタート |
KLabが展開するソーシャルゲームのキャラクターがあしらわれた自動販売機。ソフトドリンクはもちろん、パン、おにぎり、カップ麺などの軽食もある。一番右の自動販売機は、社員にはうれしいフリードリンク |
「今月の入社」コーナー。毎月20人以上いる新入社員の顔写真とプロフィールが並ぶ。新入社員が、社内にスムーズに溶け込むための取り組みのひとつ |
XBOX360に、PS3が2台。ソーシャルゲームの世界を牽引するために、さまざまなゲームの研究には余念がない |
検証用の携帯電話やスマートフォンなど、あらゆるモバイル端末が並ぶラック。端末によって挙動が変わらないかチェックするため、新たに発売された端末は、積極的に購入しているそうだ |
執務室の壁に大写しにされた写真は、フロンティア精神のあらわれ。常に一カ所に留まることなく、新たな領域に足を踏み入れながら、ビジネスを開拓してきたKLabらしさを象徴している |
六本木ヒルズ、森タワー22階の半分を占めるワンフロアの執務室。250人の社員が席を置く。ここは主にゲームの開発に携わる人たちのフロア。所属部門(職種)毎に島を作るのではなく、プロジェクトチーム単位で、ゆるやかにまとまっている |
執務室の壁一面に設置された大型のホワイトボード。思い立ったらすぐにミーティングをスタートできる |
22階にある執務室のテーマは「道」 |
社内には、フットサル、ゴルフ、ダーツなどさまざまなサークルがある。仕事にすぐ役立つ、Flashや英語などのサークルもあるそうだ |
22階の執務室が「道」をテーマにしていたのに対して、20階は「鉄道」。線路はどこまでも伸びていく。20階の執務室は、7月半ばにオープンしたばかり。22階に比べてまだ人が少ないが、1~2ヶ月後にはほぼ埋まってしまうそうだ |
メガネをかけたクマ。イスの役割を越えて、社員にとってペットのような癒しの存在? もともとは真田社長の家にあったこれらイスを見た社員が、オフィスに最適だと考えて導入したそうだ |
大きな窓からの眺めは格別 |
自動販売機にあしらわれた「召喚アルカディア」はKLabイチオシのオリジナルタイトルのひとつ |
ひとつの場所に留まらず、どんどん新天地で挑戦を。
──社内では、さまざまな勉強会が開催されているそうですね。
大林:エンジニアが最新技術について学ぶ勉強会だけでなく、エンジニアがプランナーを対象としてプログラムについて教える勉強会などもあります。ほかだと、新しいアプリや、新しいサービスについて学ぶ勉強会も。各部門が独自にやっている勉強会もたくさんあるのですが、他部門の人も参加できるオープンな会が多いようです。
丸山:全社的な勉強会としては「オールレイヤーミーティング(ALM)」があります。これは技術寄りのものですが、誰でも参加できて、月一のペースで大々的に開催されています。そこで優れたプレゼンを行った社員には商品も出るんですよ。
──現在、毎月たくさんの人材採用を行っているそうですね。
大林:毎月、中途で入社する人が20~30人います。私がいる採用企画室では、採用、研修、社内定着を担っているのですが、なかでも私は、新入社員の人たちがスムーズに社内で横の繋がりを得られるようにサポートしています。入社直後のオリエンとともにみんなでランチ、受け入れ先のスタッフとともにピザパーティ、入社数カ月後に開催される懇親会。社員同士の交流を活性化する、さまざまなイベントの場を設けています。
丸山:これら懇親会や歓迎会は、会社から全額費用が出るため参加率が高く、社内でも好評です。ほかにもSHIBUYA-AXで開催した年一回の創立記念パーティや、沖縄への社員旅行をはじめ、さまざまな催しがあるのは、代表の真田哲弥がイベント好きなこととも無関係ではないでしょう。イベント会社などを使わず、社員の有志が率先してイベントを企画・運営しているのも特徴ですね。
大林:真田は、普段関わりのない社員とも積極的に交流をはかっています。お昼に時間がとれるときは、決まって社員をランチに誘うくらいですからね。
──今後展開されるサービスや、今後のビジョンについて教えてください。
大林:現在はソーシャルゲームを主として国内だけでなく海外での成功をめざしていますが、スマートフォンアプリの開発にも十分なリソースを割き、新しいビジネスの模索をしています。ほかにもApp StoreやGoogle Playで配信されるスマートフォンゲームや、ソーシャルネットワークを活用したアプリも、発表していく予定です。
丸山:スマートフォンゲームで海外に進出する。スマートフォンゲームで成功をおさめる。そして世界最大規模のスマートフォンゲームベンダーをめざす。これらに限定せず、どんどん新しいビジネスや新しいサービスにも挑戦し、新陳代謝をはかりながら成長していきたい。目下のところ、そんなビジョンを描いています。
(取材・文:立古和智 写真:飯田昌之)
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