デザイナーという職業に憧れる読者のみなさんに先駆けて、一足早くデザイナーになった先輩デザイナーの1週間を追いかける、このコーナー。月曜、「ニコニコ超会議3」に向けて準備中の巻。
今月の1年生デザイナー
石川ルミさん(ドワンゴ)
〔プロフィール〕
いしかわ・るみ●埼玉県出身の28歳。子供の頃から絵を描くのが好きだった石川さんは、好きなイラストを極めるため、3年制の専門学校・創形美術学校のビジュアルデザイン科に進学する。学生時代はとにかく手を動かして絵を描く作業に没頭する日々。卒業後はゲームのデザインなどを手がける株式会社CELLでのアルバイトからスタートし、1年後に正社員として入社を果たす。同社は当時モバイル事業の一環として、着メロや着信ムービーなどを手がけており、石川さんもお笑いの着信ムービーなどの制作に携わる。その後、同社がドワンゴの子会社となり、着メロが着うた®に移行していくことに。入社して6年目となった現在は、動画ポータルサイト「niconico」の映像グラフィックがメインの仕事だ。手描き感のある映像をつくるのが得意な石川さん、少しずつ自分の作風を知ってもらえるようになり、「あんな感じに仕上げてほしい」と依頼されることが徐々に増えているのが嬉しいと笑顔で語ってくれた。また、さらに「いろんなジャンルの映像に挑戦したい」という彼女の、一年に一度の「ニコニコ超会議」直前の一週間をお送りします!
ドワンゴとは?
1997年設立のIT会社。ネットワークゲームを対象としたシステムの企画・開発からスタートし、着うた®などの携帯電話向けコンテンツ、ゲームの制作等のほか、2006年からは動画サービス「niconico」を展開、現在の登録会員数は約4000万人。そのほか、2012年からはニコニコのあらゆるカテゴリを網羅するユーザー主体の超巨大イベント「ニコニコ超会議」を開催し、2014年4月末に開催した「ニコニコ超会議3」では、来場者数・約12万人、ネット総来場者数・約760万人を記録した。
http://info.dwango.co.jp/
月曜。「ニコニコ超会議3」に向けて準備中。
9:00 起床
弊社は裁量労働制のため、勤務時間は自分で調整できます。朝が苦手な私には大助かりで、のんびりと起きています。部屋の植物たちに水やりをしてから出勤です。
▲お気に入りのかえるのジョーロで、水をあげます
11:00 出社
▲ピカピカの歌舞伎座タワー内に会社があります!
11:15 メールチェック
毎朝の日課です。ハードな修正メールが来ていないか、冷や冷やしながら目を通します。
11:30 映像制作開始
今週末に迫るわが社の一大イベント「ニコニコ超会議3」に向けて、ひたすら映像制作の日々です。私は、主に超会議の紹介映像や、超会議関連の特番生放送内で流すVTRを制作しています。この日はライブステージイベント「ニコニコ超パーティーⅢ」に出演する踊り手さんたちの紹介動画を制作中。翌々日のサイトアップに向けて制作も大詰めです。
▲映像は主にAfter Effectsで制作しています
14:30 定例ミーティング
毎週月曜のこの時間は、業務内容の進捗確認定例会が行われます。週末に超会議を控え、一人ひとりが抱える案件の量も増えてきました。制作自体は個人作業でありながら、チームワークも必要。業務内容をメンバー全員で共有します。
15:00 昼食
超会議直前ということもあり、なかなかゆっくりできないけれど、会社からほど近いお店「café 634」でランチを食べてきました。とってもかわいい空間と美味しいごはんで、気持ちもリフレッシュです!
▲にくだんごのホワイトソース煮。美味!
21:00 映像チェック
完成した映像のチェックをプロジェクト担当者に依頼します。
21:30 映像制作
先ほどチェックに回した映像の返答を待ちつつ、抱えている別の案件の制作も平行して行います。超会議当日に開催される約20組のアーティストが出演するライブステージイベント「超音楽祭2014」の映像制作に取り掛かります。ステージ後方のLEDディスプレイに映し出されるオープニング映像、出演アーティストが登場する際のアタック映像を担当させていただきました。
▲筆文字風のデザイン中。こんなときペンタブレットは頼もしい相棒です
23:00 退社
24:00 帰宅→自分の時間
昔から絵を描くことが好きです。この日も少し、絵を描く時間をつくりました。疲れて帰ってきても、絵を描き始めるとついつい時間を忘れてしまいます。
▲制作途中の絵。ちょっと奇妙な表情の人間を描くのが好きです