第18回　STEP 2　東京アートビートAPIの使い方

2009.2.26 THU

ゼロからのWebサービス制作も自由自在　WEB API PROGRAMMING!

　STEP 2　東京アートビートAPIの使い方

東京アートビートに掲載されている情報を取得することができる「東京アートビートAPI」は、2008年の10月から提供されている［5］。このWeb APIが公開される前に、RSSやTABバッジというブログパーツ［6］、専用のモバイルサイトがすでに提供されていた［7］。東京アートビートAPIはユーザー登録をしなくても使うことができ、仕様はドキュメントページで公開されている［8］。

［8］のドキュメントによると、Web APIは無料で使用可能で、1日数千リクエストまでは自由に利用できるとある。ただし、それ以上のリクエストに関しては、制限されることが明記されている。API自体に関する使用条件などは特にないが、利用規約は事前に読んでおいたほうがいいだろう［9］。

東京アートビートAPIは、いわゆるREST形式のWeb APIである。リクエストした結果は、どのAPIでも同じXML形式の情報として取得することができる。文字コードはすべてUTF-8に統一されているので、これから作成するプログラムもすべてUTF-8で作成する。取得できる情報の種類は［10］のとおりだが、Distance、Datum、Latitude、Longitudeの情報は、event_searchNear APIメソッドを使ったときのみ取得できる情報である。APIで取得できるXML形式のデータのバージョンは、0.1（beta）という明記があるので今後変更される可能性もあるが、2009年2月17日現時点でXML形式のデータのバージョンに変更はない。

なお、APIに関する情報交換は、Art Beat API Google Groupで提供されており、APIの使い方、APIを使った新しいアプリケーションなどを報告することができる［11］。

東京アートビートAPIは、現在ふたつのAPIが公開されている。ひとつ目は、イベントリストを取得することができるAPIだ。このAPIを使うと、東京アートビートのサイトで掲載されているすべてのイベント情報を取得することができる［12］。サイトでは分野やエリア別にイベント情報が区分されているが、API経由でも同様の区分で情報を取得することができる。たとえば、渋谷区・世田谷区エリアのイベント情報を取得するには、［13］のURLにアクセスするだけである。具体的なURLは、すべて［8］のドキュメントに公開されている。

ふたつ目は、経緯度で示されるある位置の周辺イベントを取得するevent_searchNear APIメソッドである。このAPIは、経緯度を必ず指定して、検索する距離、イベント情報の種類などを指定することで、その周辺で開催されるイベント情報を取得できる。特に検索する距離では、500mから3km以内までと細かく指定できるので便利である。

次のSTEPで、それぞれのAPIを実際に使う方法を解説していこう。