第2話 Webディレクターとしての進化が、転職のきっかけに | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第2話 Webディレクターとしての進化が、転職のきっかけに

2024.4.18 THU

【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて
転職はゴールではない 3年目の壁、5年目の転機

“仕事の壁”は誰にでもやってきます。そんなとき、ほかのみんなは、どうしているのでしょうか? このコーナーでは、今まさに壁を乗り越えようとしている人、乗り越えて一歩先に進んだ人など、クリエイティブ業界でがんばる仲間たちが登場。これまでの失敗談・成功談や現在の課題、そして将来像を語ります。今の仕事に前向きに取り組み、階段を一段登るためのヒントが得られるはずです!


第1回 株式会社ロフトワーク 中島瞳さんの場合


株式会社ロフトワークのクリエイティブディレクター・中島瞳さん。3年前、新卒時の研修で「Webディレクター」という職種を初めて知ったという、ちょっとのんびり屋さん(?)の彼女。が、「Webディレクション」という仕事に就いてからは一直線にその道を追求することとなる。 現在勤務するロフトワークは2社目。Webディレクターとして貪欲に仕事に取り組んで行くうちに、転職への動機づけが明確となっていったという彼女に、転職にまつわる話、現在の仕事、そして未来への展望を伺ってみました。


第2話 Webディレクターとしての進化が、転職のきっかけに

──新卒で入社した会社で、いきなりWebディレクターとしての仕事を始めたわけですが……Webディレクターが自分に合っていると思ったきっかけについて教えてください。
中島●やはり自分は営業でガンガン仕事を取ってくるというタイプではなかった(苦笑)。お客様から実現したいものを引き出し、それを具体化する……コミュニケーションを通じて何かを作り上げていく方が自分に合っていると思ったんです。

──Webディレクターとしてのスタートは、まずアシスタントから?
中島●そうです。アシスタントとして先輩ディレクターに同行しお客様との仕事の進め方を見て学びます。少しずつ手伝うようになり、最後はひとりで任されます。一人前になるまで3カ月くらいかかったと思います。

──当時、大変だったことがあれば教えてください。
中島●とにかく制作するサイトの数が多かったことです(苦笑)。また、営業担当者が受注する時点でメニューも予算も決めているので、それ以上のことをクライアントから要求されても対応ができない。予算内でいかにおさめるか、要望を抑える提案をしなければならないという状況は、辛かったですね。

──それは……たとえばさらにクライアントのリクエストを営業に戻して、プラスの予算を引っ張ってくるといったことは……会社としてできなかったということでしょうか。
中島●はい。その当時はできませんでした。今はちょっと変わってきているみたいですけど……。当時は本当に決められた中で制作するしかなかったので、お客様にもなんとか我慢してもらうような状況でした。

──おそらく、そういったきめ細かなやりとりが発生すると、大量にサイト制作をこなせないという……会社側の事情があったんでしょうね。
中島●そういうことだと思います。

──中島さんが転職したいなと思ったきっかけは何だったんですか。
中島●お客様と仕事を進める中で「もう少しこうしたらいいサイトになるのに……」と思いながら、それが叶えられないという葛藤がありました。ある時、社内のディレクター研修で社外の講師の方からディレクションの進め方などを教えていただきました。それを学んでいる際に「ディレクションの仕事って、本当はこういうことなのか」と気がついたんです。決まった枠の中で制作するのではなく、もっと幅広い仕事だと気づかされました。それが転職のきっかけです。

──ということは、はからずも会社の研修内容が転職のきっかけになってしまったわけですね。
中島●そういうことになりますね。

──研修内容のどの部分で違いを感じたのでしょう?
中島●研修で紹介されたディレクションの内容は、これまで担当した仕事よりもプロジェクトの規模が大きく、プロジェクトマネジメントの重要性についてもふれていました。この話を聞くうちに、プロジェクトマネジメントをするという領域の仕事をやりたかったことに気づきました。その研修が当時の会社で役立つことはあまりなかったのですが、私にとっては自分の本当にしたい仕事に出会う場となりました。

──なるほど。
中島●ただ、前の会社は人間関係が良かったので、そこを辞めて他の会社へ行くという決断をするには時間がかかりました。はじめは、とりあえず転職活動をして、いい会社がもしあれば考えようかな……という軽い気持ちだったんです。

(取材・文:草野恵子  撮影:栗栖誠紀)

株式会社ロフトワーク
http://www.loftwork.jp/
「クリエイティブを流通させたい」という思いをきっかけに創業したロフトワーク。2000年にクリエイターコミュニティ「loftwork.com」を発足し、徐々にクリエイターに認知されることとなる。その後、受託制作を受けるようになり、案件にあわせて、社内のディレクターが登録クリエイターとヴァーチャルなチームを組み、プロジェクトを進行するというスタイルを確立させる。現在ではWebサイト構築から携帯コンテンツ、教育映像制作まで、さまざまな制作物を短期間で高品質に仕上げる制作会社として注目を浴びる。


ベネトンジャパン
Copyright© 2007- Benetton Japan Co, Ltd., All Rights Reserved.
http://www.benetton.jp/
Copyright© 2007- Benetton Japan Co, Ltd., All Rights Reserved.

島津製作所
Copyright ©2008 Shimadzu Corporation. All Rights Reserved
http://www.shimadzu.com/
Copyright ©2008 Shimadzu Corporation. All Rights Reserved

A・ヒューマン
Copyright © 2002-2008 A-HUMAN Inc. All Rights Reserved.
http://www.a-human.net/
Copyright©2002-2008 A-HUMAN Inc. All Rights Reserved.
次週は「第3話 転職先を選んだ理由」についてお届けします。
twitter facebook このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて

この連載のすべての記事

アクセスランキング

8.30-9.5

MdN BOOKS|デザインの本

Pick upコンテンツ

現在