第1話 理数系から文系へ | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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まざまなジャンルで活躍するデザイナーの来歴をたどるシリーズ。今回はWebデザイナー&プログラマーの梅津岳城さんを取材し、今日までの足跡をたどります


第1話 理数系から文系へ



梅津岳城さん

中目黒「マウント」にて、梅津岳城さん


数学が得意だった少年時代



──小さい頃は、どのような子供時代を?

梅津●小学生まではやんちゃでした。外で遊ぶのが大好き。どちらかというとアウトドア派ですね。特にコンピュータなどにも興味なく……当時はパイロットになりたかったんです。理数系だとも知らず、単純に親が「パイロットは儲かるからいいんじゃない」と話すのを刷り込まれて(笑)。

──ご実家は?

梅津●自営ですね。あんまりわかってないんですけど、製造業。

──子供の頃、好きなものって?

梅津●ドッチボール、サッカー……まあ、普通の子が外で遊ぶようなことですよね。

──ゲームは?

梅津●あ、そっちもやりました。普通にスーパーマリオとかドラクエとか。年齢的に言うと、もろドラクエ世代で。ジャンプ、コロコロ、ボンボンを読み(笑)。

──高校までは普通校ですか?

梅津●高校は理数科と普通科があるところで、僕は理数科に入ったんですけど。単純に入試で、点数が良かった人から順に振り分けられるんです。だから特に理科と数学が得意というわけでもなく、自分の好みが反映されるわけでもなく……強制的なんです。

──へぇ。でも、得意だったんですか?

梅津●ええ。憶えることが少ないから(笑)。ベースの考え方だけ憶えれば、あとは応用かって。

──すごい。数学嫌いには理解できない発想です。

梅津●だから社会とか歴史とか、まったくダメでしたね。逆に憶えるのが全然ダメ。

──デザイン的なものに意識を持ち始めたのは?

梅津●大学に入ってからですかね。

──高校卒業後は、やはり理数系に?

梅津●大学は文系になるんですよ。

──エッ? そうなんですか?

梅津●京都大学の総合人間学部という、よくわからないところで(笑)。


ポン・デ・ライオンと仲間たち/ミスタードーナツポン・デ・ライオンと仲間たち/ミスタードーナツ

梅津さんの仕事から
ポン・デ・ライオンと仲間たち/ミスタードーナツ(DUSKIN CO., LTD)2005年11月
http://www.misterdonut.jp/lion/
Flashを担当。ポン・デ・ライオン、かわいい……なんて思いながら、キッズ向けゲームにハマったり



モノを作ることへの興味



──またなんで?

梅津●そのときは精神分析学が面白いかなと思って、それが文系だったってだけで。入試は、その学部ちょっと特殊で、理系と文系にわかれているんです。で、入ってからどっちにも行ける。だから、僕は理系の入試をして、入ってから文系を専攻したんです。

──変わってますね。

梅津●ええ、あんまり聞かないですよね。

──で、具体的にどんな勉強を?

梅津●フロイトですね。基本的にフロイト読んだり、ラカン。教授がラカンの専門家だったんです。で、京都に6年いたんですけど。

──きっかけはなんだったんですか?

梅津●表向きの理由は、一人暮らしをしたいとか、あたりさわりない理由ですけど。裏向きは、小学校の修学旅行が京都で、そのときすごく楽しかったんですね。

──それが理由ですか(笑)。でも、優秀だったのでは?

梅津●勉強すること自体は好きだったので苦ではありませんでした。

──で、大学でデザインに興味を?

梅津●知り合いが、モノを作ったりしてたんです。僕はなにもわからなかったんです
けど、くれたりして。で、作るのっていいなと思って、デザインというか作ることに
興味を持ったのが、その人のおかげでした。

──どんなものをくれたんですか?

梅津●本ですね。書いた本、というか詩ですか。何も書かれていない紙を買って来て、文章と絵を描いたり。そういう手作業が得意だったんです。




次週、第2話は「就職、社会人に」を掲載します。

(取材・文:増渕俊之 写真:FuGee)


梅津岳城さん

[プロフィール]

うめつ・たけしろ●1977年神奈川県生まれ。Webデザイナー、プログラマー。京都大学総合人間学部卒業、博報堂アイ・スタジオ勤務を経て独立。さる3月、イム・ジョンホ氏とともに「株式会社マウント」を設立したばかり。

http://istruggled.com/ http://mount.jp




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