イラスト表現の画法 |
指先ツールでつくり込む油絵のようなタッチ |
この作品は、設定を変更したブラシツールで基となるカラフルなイラスト描いている。 さらに指先ツールを使用して、油絵風のタッチを表現していった。 |
制作・文 ドルバッキーヨウコ(D-design)
URL http://www.dholbachie.com/design/
ILLUSTRATION DATA |
使用ソフト Photoshop CS2 画法のポイント 油絵の塗り重ねたような質感は、指先ツールで塗りの部分にタッチを加えていくことにより表現することが可能。 |
1 | ブラシパレットで設定を行う |
最初に、Photoshopで新規ファイルを作成し、新規レイヤーを作成したらベージュで塗りつぶしておく1-1。続いてブラシツールを選択し、ブラシパレットから[エアブラシ円13]を選択。さらに、ブラシパレットメニューの[ブラシプリセット]で、[マスター直径:50pixel]とし、[カラー]を[色相のジッター:10%]に設定した1-2。
1-1
1-2 (クリックで大きくなります)
2 | 基となる絵柄を作成する |
最初に作成しておいたファイルに新規レイヤーを作成し、先ほど設定したブラシを使用して、基となる絵柄を描いていく2-1。このとき、細部は無視して大まかに描いておくのがポイント。また、陰影も、あえて大げさに描いておくとよいだろう。
2-1 (クリックで大きくなります)
3 | 指先ツールを使って油絵のタッチを加える |
続いて、指先ツールを選択し、ブラシパレットメニュー→“ウェットメディアブラシ”でブラシを追加して、[ドライブラシ(粗)]を選択。続いてツールオプションバーで[強さ:100%]に設定した3-1。さらに、ブラシパレットの[その他]を[コントロール:筆圧]にし3-2、色と色の境界線をなじませるように、タッチを加えていった3-3。
3-1 (クリックで大きくなります)
3-2 (クリックで大きくなります)
↓
3-3
4 | 指先ツールで油絵のタッチを加える |
さらに、工程3と同様の手順で、全体に油絵風のタッチを加えていった4-1。その際、塗り始めと塗り終わりを意識してタッチを加えていくといいだろう。また、指先ツールの[マスター直径]の値を変更すると、筆のサイズが変わったかのような効果が得られるのでいろいろ試してみると面白い。
4-1
5 | レイヤースタイルでキャンバス風の質感を表現 |
ここで描画したレイヤーと背面のベージュのレイヤーを統合する。最後に、レイヤースタイルの[ベベルとエンボス]の[陰影]を5-1の値で設定。さらに、[テクスチャ]を[パターン:麻布(90×90ピクセル、グレースケールモード)]、[比率:500%]、[深さ:30%]に設定すれば、キャンバスに描いた油絵のような質感のイラストの完成だ5-2。
5-1
5-2
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