Webサイト担当者の心得(2)
運用コストを把握する
Webサイト担当者はビジネスゴールの実現を目指した運用に注力すべきではあるが、運用予算管理も軽視してはならない。企業規模にかかわらず、Webサイトは一般的に広報および広告予算の中に組み込まれる。プロモーションサイトなどマーケティングの予算で動くWebサイトもあるが、定常的なWebサイト運営は、中長期的な予算計画の中で管理されるべきだろう。
その際、Webサイト運営にかかる現状のコストの内訳を検証することが重要だ。たとえばすでに長期にわたって利用しているホスティングサービスなどは、現状の相場とのずれが生じている可能性もある。
また、現状コストを検証してむだを省くことができたとして、単に予算削減とすませるのではなく、予算配分を検討することこそ重要だろう。たとえばCMSの導入によって通常更新にかかるコストが削減できたとすれば、そのコストをコンテンツの企画立案に振り分けるなど、柔軟な考え方が必要である【6】。
ツールを学ぶ
実際のWebサイト制作業務は技術的に専門性の高いものであるため、アウトソーシングによる実制作は当然としても、自社のWebサイト自体を評価するための手段はWebサイト担当者が身につけておくべきスキルといえる。
新規コンテンツ投入やリニューアル、もちろん運用中のWebサイトのアクセス状況の解析、またSEO施策の効果検証などは、外部コンサルティング企業からのレポートを依頼するとしても、そのレポート内容が適正かどうかを判断する術が必要となる。実際、Webサイトを解析するツールはオープンソースやフリーサービスとして公開されているものが多く、またホスティングサービスにはすでにインストールされていることもあり、Web解析ツールの基本的な使い方・分析結果の見方などは経験しておくことが重要である【7】。