第3回 ホスティングサーバの選び方 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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第3回 ホスティングサーバの選び方
文=野本幹彦

前回は、ホスティングサーバの種類について解説した。では、実際にホスティングサーバを選ぶときには、どのような点に注意すればよいのだろうか。サーバ選びのコツは、用途や規模などによってさまざま。制作サイトにどのような機能が必要かを考えつつ、失敗のないサーバ選びを行ってほしい。

目的と規模から
サーバの種類を考える

ホスティングサービス会社を選ぶ前に、まず先に考えなければならないのは、目的のWebサイトを構築するためにどのようなサービスを利用するかだ。最低でも、前回説明した「共用サーバ」、「専用サーバ」、「VPS」のどれを利用するかを絞り込んでおく必要がある。前回も軽く触れたが、専用サーバ、VPS、共用サーバの順に利用できるリソース(CPU、メモリ、HDD容量など)の制限が厳しくなってくるため、制作するWebサイトの規模やアクセス頻度を将来的な部分まで含めて考えていく必要がある。また、専用サーバやVPSは専門性が高く、共用サーバは手軽に利用できるため、サーバやネットワークの知識があるかどうかということも重要な課題となっていくだろう。


さまざまな角度から
サービスをチェックしよう

どの種類のサーバを利用するか決まったら、それらのサービスを行っているホスティングサービス会社を探そう。インターネット上の比較サイトや雑誌などを参考にして、サービスをピックアップし、絞り込んでいこう。まず、目的のWebサイトを制作するために、どのようなOS(Linux、FreeBSD、Windows Serverなど)が必要か、どのような機能およびバージョン(PHPなど)が必要かを考え、必要な機能が搭載されているのか(もしくは、搭載できるのか)を考えていこう。オプションや利用できるアプリケーションがサービス選びの決め手となる場合もあるが、これについては次回以降に説明する。

必要な機能などから絞込みを行ったら、続いてコスト面から絞込みを行っていく。単純に月額料金の安さから選ぶのではなく、導入までの初期費用、月額料金、管理や運用のためのコストなどをトータルに考え、年間コストや数年間使った場合のコストで比較していったほうがよい。場合によっては、短期利用ができるのかどうかをチェックする必要もある。また、将来的な拡張を考えて、あえてコスト的には安くないサービスを利用することも考えられる。Webサイトの規模が大きくなることが予測できるなら、高機能なサーバに乗り換えるためのコストを考えて、最初から高機能なサーバを契約したほうがコストメリットが高いケースもあるのだ。

種類、機能、コストなどを考えてある程度まで絞り込めたら、実際に使った場合の評価や評判をチェックしていこう。インターネットや雑誌などを活用して、候補となったホスティングサービス会社やサービスの活用事例などを探してみよう。事例に登場する会社によって使い方はそれぞれであるため、すべてが自分のケースに当てはまるとは限らないが、サポート体制や運用体制などについては参考になるはずだ。続いて、インターネット検索などでホスティングサービス会社やサービス名称を検索すれば、比較サイトの口コミや掲示板などの利用者の“声”が見つかるはずだ。Web上の情報は必ずしも正しいものではなく、すべてを鵜呑みにできるものではないが、ある程度の評判を把握することはできるはずだ。特に、サポートの応対や障害状況などはチェックしておこう。サポートが不十分であったり、障害ばかり起きるサーバを借りてしまうと、たとえ格安であっても障害対応などでコストが余計にかかってしまう。

もちろん、ホスティングサービス会社のWebサイトも細かくチェックしておこう。わかりやすい説明になっているのか、明確な料金体制になっているのか、障害・メンテナンス報告をきちんと行っているのかなどを確認しておく必要がある。

2~3の候補まで絞り込めたら、実際に問い合わせをして資料請求などを行ってみよう。この際の応対も、先々のサポート応対の参考となるので、しっかりと印象を覚えておくことが重要だ。


ホスティングサーバを選ぶときは、さまざまな事柄を検討することが必要だ

>>> 第1回 ホスティングサーバとは?
>>> 第2回 ホスティングサーバの種類
>>> 第3回 ホスティングサーバの選び方
>>> 第4回 ホスティングサーバ導入までの流れ
>>> 第5回 導入時に覚えておきたいセキュリティ知識
>>> 第6回 ホスティングサービスのアプリケーション活用法


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