Phase 1 | WebディレクターにとってのWebマーケティング |
効果を上げるWebサイトに
必要な「集客」と「誘導」
「Webマーケティング」と聞くと、難しいものというイメージを抱いている人も少なくないかもしれない。ローンチしたばかりの企業サイトをいかに宣伝、告知していくかや、ECサイトにおける顧客獲得のための戦略立案など、要するにWeb上で行われるマーケティング活動全般を扱う、と考えると確かに少々複雑なように思える。しかし、サイト制作上Webディレクターが取り組んでいくべきWebマーケティングとは、もっと単純なポイントを押さえることから始まる。それは、“ターゲットとなるユーザーが行動する一連の流れ”をイメージすることだ。いくら見た目のデザインがよく、ユーザビリティを意識したWebサイトを納品したとしても、ターゲットユーザーを集め、クライアントが求める効果を上げなければ意味がない。このターゲットユーザーの「集客」、それから「誘導」の部分を担うのがWebマーケティングの役割だ。デザイナーからWebディレクターになった人の中には、デザインのことはよくわかるが、マーケティングに関しては苦手意識を持っている、という人も多いことだろう。しかし、Webサイトはクライアントに対して効果を上げてこそはじめて意味をなすものだ。このことから、WebディレクターにはWebマーケティングの基本的な仕組みを理解し、うまく「集客」、「誘導」をしていくことが要求されるのだ。
Webマーケティングの
全体像を把握する
下記図【1】は今回のテーマの根幹をなす重要なものだ。この図から読み取ってほしいのは、Webマーケティングとはつまり“ターゲットユーザーの行動の流れ”そのものだということ。「ユーザーがメディアから何らかの情報を受け取る」→「Webにアクセスしてサイトのトップページ(入り口)を訪れる」→「コンテンツを経由し、最終的に用意されたアクションを起こす」。このユーザーの流れこそがWebマーケティングを行ううえで、つねに意識して視野にとらえておきたい全体像である。Webディレクターがクライアントと一緒にWebマーケティングプランを立案していくとき、流れにかかわるすべてのプロセスに対して前もって対応策を練っておく必要がある。また、ターゲットユーザーが何も知らない状態から情報を得ていく過程で行動を変化させ、結果としてアクションを起こすという点がポイントになる。ユーザーに行動の変化を起こさせることが、Webマーケティングの最大の狙いだ。【1】Webマーケティングとはつまり“ターゲットユーザーの行動の流れ”そのもの。この図が今回のテーマにとってもっとも大きな意味を持つ
[INDEX]
>>> Phase1 WebディレクターにとってのWebマーケティング
>>> Phase2 Webマーケティングプランの進め方実践例
>>> Phase3 ペルソナから導き出すターゲット設定
>>> Phase4 セットで意味を持つ「集客フロー」と「誘導フロー」