「コカ・コーラ」の“ネームボトル”企画を支えるHPデジタル印刷機の可変印刷とは?
「コカ・コーラ」の“ネームボトル”企画を支えるHPデジタル印刷機の可変印刷とは?
日本コカ・コーラ株式会社は、「コカ・コーラ」ボトル生誕100周年を記念した“サイコー!”キャンペーンの第二弾として、“ネームボトル”キャンペーンを実施中。“ネームボトル”は2014年に大きな話題を呼んだ企画で、「コカ・コーラ」および「コカ・コーラ ゼロ」の500mlPETのラベルへ多彩な名前が印刷されており、自分や友人/恋人/家族と同じ名前のラベルを見つけるなどの楽しみ方ができる。
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今回は、一般的な全国共通の名前入りボトルに加え、各地域特有の名字を反映させたエリア別ラベルも追加。より消費者が任意の名前を見つけやすくなっている。さらに、ビジュアルブラウザアプリ「Blippar」を用いることで、スマートフォンやタブレット端末とも連携。2本のネームボトルの関係をハートマークなどの象徴的な記号で示し、“今日の二人の関係診断”などで遊んでシェアできる仕掛けも導入された。
このキャンペーンに関して、日本ヒューレット・パッカード株式会社は、2014年に引き続き、「HPデジタル印刷機」が生産を支援していることを発表している。採用されたのは、パッケージ印刷に適した「HP Indigo WS6000デジタル印刷機シリーズ」だ。「HPエレクトロインキ」を搭載し、ロールタイプの厚さ12〜450μまで幅広いメディアに対応できるため、軽包装材/シュリンクスリーブ/チューブ/粘着ラベル/紙器など幅広い用途に活用できるシリーズ。印刷速度は最速60m/分が実現されている。
本キャンペーンで「HP Indigo WS6000デジタル印刷機シリーズ」が活躍しているもう1つの大きな理由は、製版を不要とした可変印刷(バリアブル印刷)による多彩なデザインへの対応だ。可変印刷ではDMの宛名などに代表されるように、全ての個別デザインでゼロから異なるデータを用意する必要はない。データベースなどと組み合わせ、ベース部分を変えることなく印刷物1枚ずつの部分的な変更を可能にする。文字の差し替えだけでなく、画像の変更やレイアウト調整への対応など、近年さまざまな広がりを見せている印刷分野だ。
本キャンペーンでも、一般的な“版”を用いる印刷ではなく、デジタルデータを用いることで、部分的に変更を加えたパーソナライズラベルの連続印刷が実現されている。個体ごとに異なるデザインは、商品棚に並べたときのインパクトが高く、消費者に楽しさを提供するとともに大きな話題にもなる。今回のように一大キャンペーンとして展開できる可能性も秘めており、デザイナーにとっても注目しておきたい技術だ。