モリサワ、書体デザインの公募「タイプデザインコンペティション 2016」の審査結果を発表
フォントベンダーの株式会社モリサワは、同社が主催する「タイプデザインコンペティション 2016」の審査結果を発表した。和文部門と欧文部門のそれぞれで、独創性や審美性の高さを評価する「モリサワ賞」として金賞 / 銀賞 / 銅賞各1点ずつと佳作各3点、同社からの製品化にふさわしい作品に贈られる「明石賞」として各1点の作品を選出。一般からのWeb投票による「ファン投票」の得票1位と2位の作品も発表された。2017年春には、入賞作品と審査員の講評をまとめた作品集の刊行が予定されている。
「タイプデザインコンペティション 2016」は、新たな表現力とチャレンジ精神に満ちた書体デザインの追求を目指して開催された恒例の公募企画だ。2016年5月から3カ月間にわたって作品が募集され、世界49の国と地域から739点(和文部門205点 / 欧文部門534点)の応募があった。2016年11月9日(水)と11月10日(木)に、株式会社モリサワ本社の大ホールで審査会を実施。和文部門の審査は鳥海修氏 / 永原康史氏 / 原研哉氏 / 山本太郎氏、欧文部門の審査はサイラス・ハイスミス氏 / サラ・ソスコルン氏 / フレッド・スメイヤーズ氏 / マシュー・カーター氏が務め、明石賞の審査にはモリサワ文研株式会社代表取締役社長の森澤典久氏も加わっている。
「モリサワ賞」の金賞に選ばれたのは、和文部門で松村潤子氏の「しまなみ」、欧文部門でバルト・ヴォレブレヒト氏(オランダ)の「Vonk Regular / Italic」。両作品は「明石賞」も同時受賞する結果となった。「ファン投票」では、和文部門で竹上紗矢香氏(日本)の「間取りフォント」、欧文部門でアントニア・コーネリオス氏(ドイツ)の「Legilux」が得票1位に輝いている。最終審査に選出されたファイナリスト作品は「タイプデザインコンペティション」の公式Webサイトで公開中。今後は、関連した各種イベントの実施も予定されている。