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仕事を進めるために必要となる知識とは

Web制作の現場ではどのような人材が求められていて、現場で仕事を円滑に進めるために必要となる知識とは何か。採用内定者に「Webデザイナー検定」の受験を進めているという、(株)博報堂アイ・スタジオ マネジメントグループ ナレッジ&コミュニケーション室室長の秋谷寿彦氏にWebデザイン、Webディレクションを行うクリエイターが身に付けるべき知識について聞いてみた。

 

現場で働くために必要な「知識」について、どう考えてますか?

秋谷 Webサイト制作では、さまざまな職種の人たちと連携することになります。その中で、それぞれ自分のフィールドだけの知識では全体としてのプロジェクトがスムーズに進んで行かない場合が多いんです。たとえばデザイナーであったらコーダーの役割だとか、職域をまたぐ幅広い知識をもつことで全体のプロジェクトがスムーズに進んで行く。それは、どの業種についても言えることですよね。

山口 知識には二種類あると思うんです。まず、CSSとかHTMLとかの個別の技術に関する知識。もうひとつが業務知識。その作業はどう流れているのか。お客さんは何を求めているのか……そういう知識を両方持ってないと仕事は進まない。偏りすぎたり、それしかないと仕事にならなくなる。立ち位置によって比重は替えつつも、全部必要なんですよ。

秋谷 得意先の前面に立つプロデューサーが、実際に表現するクリエイターたちがどう連携し、また、どれくらいの期間で何ができるのかを知らないと、得意先の言いなりになってしまったり、クリエイターたちに理解を求められなかったりと、得意先側と制作側との板挟みになってしまって、プロジェクト自体もうまく成立しないし、プロデューサー自身も自信が持てなくなってしまう。得意先に向きながらも、プロジェクトの所帯を動かしていける人材になっていくには、知識が広くあるべきなんですね。

どんな仕事でも職域が分散することが多いですが、個々の領域から越境しなければ成立できなくなっていると?

山口 ええ。最終的なゴールが見えていないとダメ。逆を言えば、ゴールが見えているからこそ、ちゃんとできる。それは職域を超えたものですよね。

秋谷 そういうことができてこそプロ。最終的なゴールをみんなで共有した上で進めないとならない。仕事は単体でつくったものを合体するわけではなくて、ひとつのものが流れているわけです。どうしてもグラデーションで重なっている部分がある。そこをうまくつないでいく力がないと、どこかでブツッと切れてしまう。

秋谷 昔はネットを使って表現したいというときに作業全部をひとりでやったと思うんです。いまはそれを切り分けて、それぞれ分担しているだけの話。本来的にわかれるものではない。全体像を見ながら作業する必要があるんですね。

検定を取得するメリットをどう考えます?

山口 検定で問われるような体系的な知識って、たぶん5年10年現場でちゃんと働いていれば身に付くはずなんです。特に勉強しなくても。ふつうに仕事するためにふつうに必要な知識なわけです。逆に言うと、こういうのが身に付かないというのは、たぶんやっていけない人なんだと思う。

秋谷 この検定で合格しましたといっても、それ自体、すぐに仕事に活かせるということではない気がします。どちらかと言うと、検定に受かるために、勉強する過程が大事なんだと思う。今年うちに入った社員が、去年内定が出てから検定を受けて言ったんですよ。それまで個人的にWebの勉強をしてきたし、制作もしてきた。自分はその知識はちゃんと持っているという意識を持っていた。でもテキストと問題集を見ると、自分が身につけていたこと以上のことがそこにあり、そこまで幅広く知識を得なくてはならないのかと。結果的に受かったのですが、自分の知識がどこまであって、どこまでないのか知ることが大きいメリットなんですね。

では、実際の問題で重要なポイントを挙げてみてください。

山口 たとえば企業がECサイトをつくると仮定して、完成に近づいたときにテストをやりますと。そのときにどういう問題が起きうるのか、どういうことを実際にテストすべきかが出題されている。こういうのは現場を経験した人が「こんなことあったな」と思い出しながら問題をつくっている。コンセプトメイキングの項目もそうですが、現場で必要な知識がはかれるんです。

秋谷 そうですね。実際につくることはできても、大きいサイトを運用したことはない人も多い。前段階の納品もそうですが、まちがいは許されないわけです。公開する前にどういうチェックをしなければならないとか、公開後の更新やリニューアル、どのように運用していくべきか、なかなか現場を経験しないとわからない。そういう部分の問題は、僕なんかも答えに一瞬戸惑うことがあります(笑)。

山口 ナビゲーションのこととか、意外とデザイナーは意識してなかったりしますよね。とりあえずかっこいいものをつくろうと考えるから。

ところで、MdNは「Webデザイナー検定」「CGクリエイター検定」の2つの検定を公認していますが、その理由は?

山口 上滑りしている知識のための知識、検定のための検定ではなくて、ちゃんと現場につながっているのが公認の理由です。うちの会社の創立の目的自体がクリエイティブの人を支援するということ、デザイナーネットワークをつくるというところがあったので、そこにまさに合致している。ならば、ぜひ応援させていただこうという気持ちです。

11月の後期検定試験を控えて、受験を考えているクリエイターにメッセージを。

秋谷 とにかく自分がまだ気がついてないこと、意識できてないことを知ること。自分が何を知っていて何を知らないのか、どんな知識をつけていけばいいのか、どの職種に限らず、この検定を通して知ることができると思うので、そういう態度で受けてみればいいのではないかなと。

山口 クリエイティブ業界は働いていて楽しい。だけど、この世界でふつうにやっていけてる人というのは、すごく勉強するんです。むしろ学生時代よりも。この検定試験があんまり辛いようならば、むしろ向いてないのかなっていう気もします。

秋谷 こういう業界は日進月歩ですから、表現面でものすごいスピードで変化はありますが、発展の部分の一方、ベーシックにおさえていかなければならない部分があって、そこが押さえられていますよね。テキストに最近のことがないじゃないかと思ってもらいたくはなくて。あくまでも発展につながるベーシックの話なので。そういう意識を持って勉強してもらいたい。

山口 あんまり先端ばかりしか知っていてもね、怪しすぎますもんね。

秋谷 ええ(笑)。偏らず、まんべんなく知識をもっていること。それが将来的にプロと呼ばれる人につながっていくきっかけです。

実際に「Webデザイナー検定」「CGクリエイター検定」に出題された問題を見てみよう!

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