鳥の目と虫の目の両方の視点を養う - デザインアイデアが続々わき出る3ステップ&トレーニング

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デザインアイデアが続々わき出る3ステップ&トレーニング

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豊かな発想力を磨くトレーニング

鳥の目と虫の目の両方の視点を養う
既成概念にとらわれずに視野を持ちながら、日常的にあらゆるものにアンテナを張っていくことが、鳥の目の視点である。一方、個別の視点を発見し、それに集中することが虫の目の視点である。ここでは鳥の目と虫の目を使い分けることで相乗効果が生まれ、発想力が磨かれるトレーニングについて考察する。
文=大須賀政裕(oskadesign)

トレーニングでこれが身につく!
[鳥の目視点]
○ジャンルを超えた新しい価値を生み出せる
○総合的なデザインが身につく
[虫の目視点]
○オリジナリティの確立ができるようになる
○高度な専門性が身につく


鳥の目と虫の目を考える

鳥の目(マクロ視点)と虫の目(ミクロ視点)を持つことが、発想力を磨くための効果的な方法である【1】。これらは対極的なものであるが、プラス極とマイナス極のように、どちらも欠かすことができない。これらが対極であればあるほど、その創造性の相乗効果は大きくなるだろう。

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【1】鳥の目からだと多くのモノが同じように見え、虫の目からだと少なく違って見える


多様な視点を知ることが必要

まずは鳥の目について考察する。鳥の目を養うためには、多様な視点を知ることが必要だ。個別の視点のみに固執してしまうと、創造性というよりも、井の中の蛙(かわず)、制作者の単なるエゴに陥ってしまう恐れがある。物事を多面的にとらえ、だれのためのデザイン、何のためのデザインかをつねに心がけておきたい【2】。特に、Webというマルチメディアの分野においては、鳥の目の重要度は高い。Webサイトでは、発信サイド(クライアント・管理者・制作者)の視点だけでなく、受信サイド(ユーザー)の視点を把握することも重要となってくる。どのようなユーザーがアクセスして、どのように行動し、どのような問題点があるかを把握することは、ユーザビリティを向上させるだけでなく、創造性のヒントにもつながるだろう。その際、具体的なユーザーモデルを想定するといったペルソナ法なども効果的な方法のひとつである。クライアントと一緒に何を発信したいのか、どのようなブランディングをしたいのかなどをブレインストーミングすることも、新たな視点の獲得につながることだろう。また、デザイナーの視点、プログラマーの視点、ディレクターの視点といったように、職種の枠を超えた視点に立つことによっても、新たな化学変化が生まれる。

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【2】見る角度(視点)によってモノの見え方は違う。多面的にとらえることがポイントだ


あらゆるものにアンテナを張る

もっとマクロな視点について考察してみよう。アートや音楽、映像などといった他のメディアからは、クリエイティブなヒントが多くある。ひとつの型にはまって、これはこういうものだと決めつけるのではなく、それぞれの境界線を超えることが、創造性の一歩となる。鳥の目のように遠くから眺めると、人間の世界は点のように見える【3】。つねに何事にもニュートラルに対峙していくことで、既成概念にとらわれることがなくなるだろう。それから、文化、科学、経済、社会、自然、宇宙など、もっとフィールドを広げていこう。より違った発見が生まれるかもしれない。また、過去、現在、そして未来といった時代性を読むことも重要である。流行しているものだけでなく、時代に淘汰されていない過去の優れた創造物の中にも、大きなヒントが隠されていることだろう。そして、あらゆるものにアンテナを張ることが、鳥の目を養うための日常的なトレーニングとなる。つまらないと思えるどんなささいなことでも、見る目を養うことで、発想のヒントとなりうる。

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【3】より視野を広げてみることが大切だ。今まで知らなかった新しい発見が生まれるかもしれない


オリジナルの視点を持つ

鳥の目を使って多様な視点を把握し、あらゆる情報を獲得したら、今度は、その獲得した情報を虫の目を使ってどのようにオリジナルなものに変換していくかが、発想力のカギとなる。鳥の目とは、広く浅く見つめることであるのに対し、虫の目とは狭く深く見つめることである【4】。そのためには、オリジナルの視点を持つことが重要だ。オリジナルとは何なのかといった、概念的なものにとらわれるのではなく、わざと不自然な視点を得ようとするのでもなく、純粋に好きなもの、気になるもの、感動を受けたものなどを探そう。そのものの何が好きか、どういうところが気になるのかを探っていくことで、自然にオリジナルの視点を確立していくことができるだろう。自分の興味のある分野があれば、それを深めていくことが大切だ。ある作品が好きであれば、その作家の他の作品、その作家が影響を受けた作家の作品、と興味のアーカイブを蓄積してもよいだろう。また、モノの細部にこだわることも日常における効果的なトレーニングとなる。たとえば、このWebサイトのこの線がかっこいい、このプログラムのこの記述が美しい、この絵画のこの色が印象的だ、この雲のこの形が気になるといったように、ふだんから細部にこだわって物事を見てみよう。何かをこだわることで、それがオリジナルの武器になる。

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【4】虫の目とは視点を深く掘り下げていくことである


集中力を発揮する

虫の目を養うためには、集中力を発揮させる必要がある。ここでは、氾濫するさまざまな情報に対して、情報を精査して必要な要素だけを取り入れ、優先事項を決定することがポイントとなる【5】。それから、その他の情報や周囲に惑わされることなく、集中力を発揮させよう。作業の状況や環境にもよるが、特に、個人的な作業が要求される場面においては、情報を遮断すること、音楽を聴くことなども集中力を発揮するための方法のひとつとなるかもしれない。

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【5】氾濫するさまざまな情報を精査して、必要な要素だけ取り入れる


相乗効果で発想力を磨く

個別の視点を持ち、集中力を発揮させることで、虫の目を養うことができるだろう。その際、鳥の目である客観性を併せ持つことで、虫の目である自分の立っている位置関係を知ることもできる。状況に応じて、これらを使い分けると効果的である。そして、鳥の目と虫の目の相乗効果が、発想力へとつながっていくことだろう【6】。「人間は何も創造しない、ただ発見するだけである」。建築家アントニ・ガウディが言っているように、モノを見る目を養うことが、発想力を磨くことになるだろう。

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【6】氾濫するさまざまな情報を精査して、必要な要素だけ取り入れる

Check!

鳥の目を養う
□何事もつねにニュートラルに対峙していく
□文化、科学、経済、社会、自然、宇宙などフィールドを広げる
□時代に淘汰されていない過去の優れた創造物を知る
□過去、現在、そして未来といった時代性を読む
□あらゆるものにアンテナを張る

虫の目を養う
□純粋に好きなもの、気になるもの、感動を受けたものなどを探す
□自分の興味のある分野があれば、それを深めていく
□好きな作品、影響を受けた作家などアーカイブの蓄積をする
□ふだんから細部にこだわって物事を見てみる
□あえて情報を遮断したりするなどひとつのことに集中する


[INDEX]
●STEP2 making 集めたネタを自分のモノにしよう!
>>>  拡散思考と収束思考を理解して取り入れる

●traning 豊かな発想力を磨くトレーニング
>>>  1 鳥の目と虫の目の両方の視点を養う
>>>  2 ロジカルシンキングで左脳をトレーニング
>>>  3 体験学習で右脳をエクササイズ



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