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デザイナーってどんな仕事?



 昨今、デザイナーが携わる仕事の領域は幅が広がっている。そのため、デザイナーの仕事を一言で表現するのは困難だが、いずれの場合でも共通するのは「ビジュアルコミュニケーション」の担い手であるということだろう。ここでは、グラフィックデザイナーとWebデザイナーに限定してその仕事の内容を紹介していきたい。




















illustration:bowlgraphics



まずは、冒頭で述べたビジュアルコミュニケーションについて。それは文字通り「何かを視覚化して伝える」こと。より噛み砕くなら、写真、テキスト、イラストなどを配置して、効果的にものごとを伝えること。これがデザインの基本となる。一般に勘違いされがちなことではあるが、デザインは芸術のような自発的な創作とは似て非なるものだ。デザインの場合、通常誰かに依頼されてからはじめて制作がスタートする。巷に溢れる広告、CDジャケット、本や雑誌、フライヤー、ポストカードにカレンダー、社内報、パンフレット……、グラフィックデザイナーの活躍の場はいたるところに存在するが、いずれの場合も依頼主がいてこそのもの。「好きで絵を描く」といった自己満足的な行為であってはデザインとはいえないし、依頼主の要求を満たすことなくして報酬にはありつけない。

仕事の流れは、依頼主の希望を把握するヒアリングにはじまり、それを表現する方法を提案するアイデア出しやラフ提出を経て、実際の制作へと進んでいく。グラフィックデザインならば、印刷段階での品質チェックまでをもデザイナーが担う(場合がほとんどだ)。制作過程で写真やイラストが必要ならば、どういったタッチのものを採用するべきか提案していくのもデザイナーの仕事のうち。

一方Webデザイナーの場合は、活動するメディアはWebが主となるわけだが、ビジュアルコミュニケーションを担う点ではグラフィックデザイナーと同様だ。グラフィックデザイナーは、基本的に紙への印刷を経ることで仕事が完結するのに対して、Webデザイナーの舞台はモニターの中。そこはHTMLをはじめとしたプログラミング言語を基礎としている。そのため、デザイナーとはいえども、数字や数式(のようなもの)を見ただけで拒絶反応を起こすようでは少々敷居が高いかもしれない。

グラフィックの場合でもWebの場合でも、デザイナーが仕事に喜びを感じるのは、依頼主の要望に応えられたとき。さらには新たな表現を生み出せたときではないだろうか。純粋に「新たな表現」を生みだすことだけに重点を置くアートとは違って、制作予算や納期といった制約があるのもデザインならでは。そういった制約があるからこそ燃えるし、それを楽しめないようであってはデザイナーには向かない。また、制作物が社会性を帯びるのはもちろん、多数の関係者と関わり合いながら生み出されていく点も、この仕事の面白みだろう。
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