Phase 3 | トラブルになりそうな修正依頼は チャンスともいえる |
ローンチ直前やローンチ直後の
「修正要求」の扱い方
Webディレクターに知っておいてほしいポイントがある。ローンチ直前やローンチ直後の「修正要求」は、次期リニューアル提案のきっかけになるということだ。ネガティブ思考でいると、新たな企画を提案するどころか「そんなめんどうなことを公開間際に要求しないでほしい」とモチベーションを下げてしまいがちだ。しかし、ピンチのときこそ前向きに考えてほしい。それがディレクションを底上げし、ひいてはクライアントとの関係を良好にする。ポジティブシンキングでいれば、制作現場全体を前向きに動かしていけるはずだ。
ディレクターがコントロール
できる要素を把握し進行させる
では、実際にどのように考え、進行すればよいかを説明しよう。修正要求に対応するかどうかは、前述したように契約やルールを基準として考えなければならないが、その制限に収まらないような要求に対しては、『お金』と『時間』で折り合いをつけるしかない。もちろん、クライアントとしては、追加費用の発生や納期延期は避けたいだろう。しかし、当初予定していない新しい要望=修正であるならば、それをどのタイミングで実現するかを模索して提案しなければならない【1】。
提案は次の3つの項目を軸にして考えられる。ひとつ目は『お金(対価)』。成果物の対価として支払われ、その基準は時間などから算出する。折り合いをつける交渉に用いられることが多い。ふたつ目は『時間(制限)』だ。だれに対しても平等に与えられているが、人により"早い"、"遅い"など評価基準が異なる。折り合いをつける目安に用いられるが、交渉によっての増減はない。3つ目は『モチベーション(力)』だ。かかわる人間のモチベーションはクオリティを大きく左右する。もちろん制作側だけでなく、発注側のモチベーションによっても、クオリティは変わり、時にお金や時間を超越するものとなる。
ここで、意思疎通不足による修正依頼を例にとって考えてみよう。「納品直前に社長からデザインに対する注文があった。公開まであと2日、なんとか対応してほしい!」というトラブルを想定した場合、お金、時間、制作者側のモチベーションをどうコントロールするかで結果は変わる【2】。まず、時間(制限)的に可能かどうかを判断する。不可能な場合は調整しようがないが、スタッフを徹夜させることで対応が可能になる場合は条件の設定に組み込む。次に、その条件に対するお金(対価)を見積もる。追加工数やスタッフの残業費、さらに外注して対応する場合はその費用を算出する【3】。最後に、修正が発生した根拠と理由を、制作側スタッフに納得させたうえで作業をしてもらい、モチベーションを維持しながらクオリティを損なわないよう進行させる。結果、クライアント側の要求を叶えることができれば、相手はハッピーになるだろう。
Webディレクターに知っておいてほしいポイントがある。ローンチ直前やローンチ直後の「修正要求」は、次期リニューアル提案のきっかけになるということだ。ネガティブ思考でいると、新たな企画を提案するどころか「そんなめんどうなことを公開間際に要求しないでほしい」とモチベーションを下げてしまいがちだ。しかし、ピンチのときこそ前向きに考えてほしい。それがディレクションを底上げし、ひいてはクライアントとの関係を良好にする。ポジティブシンキングでいれば、制作現場全体を前向きに動かしていけるはずだ。
提案は次の3つの項目を軸にして考えられる。ひとつ目は『お金(対価)』。成果物の対価として支払われ、その基準は時間などから算出する。折り合いをつける交渉に用いられることが多い。ふたつ目は『時間(制限)』だ。だれに対しても平等に与えられているが、人により"早い"、"遅い"など評価基準が異なる。折り合いをつける目安に用いられるが、交渉によっての増減はない。3つ目は『モチベーション(力)』だ。かかわる人間のモチベーションはクオリティを大きく左右する。もちろん制作側だけでなく、発注側のモチベーションによっても、クオリティは変わり、時にお金や時間を超越するものとなる。
ここで、意思疎通不足による修正依頼を例にとって考えてみよう。「納品直前に社長からデザインに対する注文があった。公開まであと2日、なんとか対応してほしい!」というトラブルを想定した場合、お金、時間、制作者側のモチベーションをどうコントロールするかで結果は変わる【2】。まず、時間(制限)的に可能かどうかを判断する。不可能な場合は調整しようがないが、スタッフを徹夜させることで対応が可能になる場合は条件の設定に組み込む。次に、その条件に対するお金(対価)を見積もる。追加工数やスタッフの残業費、さらに外注して対応する場合はその費用を算出する【3】。最後に、修正が発生した根拠と理由を、制作側スタッフに納得させたうえで作業をしてもらい、モチベーションを維持しながらクオリティを損なわないよう進行させる。結果、クライアント側の要求を叶えることができれば、相手はハッピーになるだろう。
Webディレクターに知っておいてほしいポイントがある。ローンチ直前やローンチ直後の「修正要求」は、次期リニューアル提案のきっかけになるということだ。ネガティブ思考でいると、新たな企画を提案するどころか「そんなめんどうなことを公開間際に要求しないでほしい」とモチベーションを下げてしまいがちだ。しかし、ピンチのときこそ前向きに考えてほしい。それがディレクションを底上げし、ひいてはクライアントとの関係を良好にする。ポジティブシンキングでいれば、制作現場全体を前向きに動かしていけるはずだ。
【1】トラブルが発生した段階から、その修正変更が可能か不可能に近いかを考える
【2】ディレクターがWebサイト制作にかかわる人間をコントロールする
【3】修正対応時の思考フロー
[INDEX]
>>> Phase1 Webサイト管理・運用の中で発生する「修正」の認識
>>> Phase2 ローンチ前の修正依頼の扱い方とトラブルを抑制する考え方
>>> Phase3 トラブルになりそうな修正依頼はチャンスともいえる
>>> Phase4 制作現場をポジティブに動かし新しい制作案件へとつなげる
>>> Phase1 Webサイト管理・運用の中で発生する「修正」の認識
>>> Phase2 ローンチ前の修正依頼の扱い方とトラブルを抑制する考え方
>>> Phase3 トラブルになりそうな修正依頼はチャンスともいえる
>>> Phase4 制作現場をポジティブに動かし新しい制作案件へとつなげる