Lesson 08 構成要素の位置を固定するレイアウトテクニック - Webデザイン表現&技法の新・スタンダード・レイアウト編 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

Lesson 08 構成要素の位置を固定するレイアウトテクニック - Webデザイン表現&技法の新・スタンダード・レイアウト編

2024.4.17 WED

【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて

Webデザイン
表現&技法の
新・スタンダード


Lesson 8 構成要素の位置を固定する
レイアウトテクニック

制作・文 境 裕司
To Use CSS
Browser IE 7over | Firefox 3over | Safari 4over

ブラウザのウィンドウに表示されるWebページはスクロールしながら閲覧する巻き物に近い。通常は、背景画像も記事と同じようにスライドするが、positionプロパティを利用すれば固定配置が可能になる。 ブラウザのウィンドウに表示されるWebページはスクロールしながら閲覧する巻き物に近い。通常は、背景画像も記事と同じようにスライドするが、positionプロパティを利用すれば固定配置が可能になる。


01

CSSを使ったページレイアウトは、フロート処理(floatプロパティによる要素の浮動化)と絶対配置(positionプロパティで座標値を指定する方法)に大別することができる。コラージュするように要素を任意の位置に配置するフリーレイアウトは後者の方法を使う。ここでは「固定配置」と「絶対配置」のテクニックを紹介しよう。サンプルページは、標準的な「ヘッダー領域(header)+コンテン ツ領域(contentGroup)+フッター領域(footer)」で構造化され、すべての要素は<div id="outerGroup">〜</div>でグルー プ化している【1-1】【1-2】。

【1-1】
【1-1】
【1-1】
【1-2】

【1-1】【1-2】サンプルページはテキストだけで構成、画像は使用していない(装飾として配置される背景画像は使用している)

02

要素全体をまとめているdiv要素(id名:outerGroup) に対して、width:48%;margin:0 0 0 40%;を指定。左マージン40%、コンテンツ領域全体の幅48%に設定される。ブラウザのウィンドウ幅を変えても、相対的な位置は変わらない。このような可変対応のレイアウトを「動的なレイアウト」と呼ぶ【2-1】【2-2】。

【2-1】コンテンツ領域は、ページの左端から40%の位置に表示されており、コンテンツ全体の幅は、ページ幅の48%になっている
【2-1】コンテンツ領域は、ページの左端から40%の位置に表示されており、コンテンツ全体の幅は、ページ幅の48%になっている
【2-2】
【2-2】

03

h1要素でマークアップされた大見出し(BOOKSTORE. EBOOK STRATEGY)を絶対配置する。

「position:absolute;top:16px; left:20px;」と記述。デフォルトでは表示領域の左上が基点になるため、上から16ピクセル、左から20ピクセルの位置に大見出しがレイアウトされる【3-1】【3-2】。

【3-1】
【3-1】
【3-2】
【3-2】

【3-1】【3-2】配置したい要素の親要素に対して「position: relative」を指定すれば、親要素の基点から相対的に配置す
ることが可能。サンプルの場合は何も指定していないので、デフォルト(ページの左上が基点)が適用され
ている

04

コンテンツ領域全体の基本デザインも指定しておく。絶対配置した大見出しは独立した存在になっているため、後続の要素に影響を与えない、まったく別のレイヤー上に表示されていると考えてよいだろう。ウィンドウの幅を狭めてみると、大見出しが記事の上に重なるはずだ。通常の並列的な配置ではなく、前面に表示されているイメージだ(Photoshopなどの画像処理ソフトに搭載されているレイヤーと同様)【4-1】【4-2】。

【4-1】
【4-1】コンテンツ領域内の見出し、本文、区切り線、リンクなどのフォント、カラー(基本デザイン)を指定

【4-2】contentボックス(画像、2つの段落、address要素を含む)の幅を760ピクセルに固定
【4-2】

05

次は、背景画像を表示領域の左下にロックする。positionプロパティの「固定配置」を使って背景画像を左下に固定し、ウィンドウの可変に対応させる。背景画像の大きさは、右上に配置されているコンテンツ領域とのバランスで決める。コンテンツの情報量が多い場合は、背景との重なりが深くなるので、見栄えはよくない。逆に情報量が少ない場合は、背景のビジュアルを広く取ったほうがバランスが良くなる【5-1】。

【5-1】
【5-1】サンプルで使用している背景画像の大きさは800x600ピクセル、データサイズは84KBである

06

背景画像は、body 要素に対してbackground プロパティを指定すればよい。固定配置の指定は「backgroundattachment:fixed」である。background-position:left bottomは、背景画像を左下に配置する指定だ【6-1】【6-2】。

【6-1】IE 8(左)とSafari 5(右)の表示結果。縦書き、横書き、どちらでも閲覧できるようにデザインしておくことが重要
【6-1】
【6-2】
【6-2】

【6-1】【6-2】「background-attachment:fixed」(固定配置)を指定し、背景画像をページの左下にロックする

07

ブラウザのテキストズームやページズーム機能を実行して、表示をチェックする。 テキストズームで文字サイズを大きくすると、コンテンツ領域が下方向に拡張され、垂直の帯のようになる。ページズームの場合は、ページ全体が拡大・縮小表示されるため、バランスはある程度保たれる【7-1】【7-2】。

【7-1】
【7-1】
【7-2】
【7-2】

【7-1】【7-2】デフォルト表示(左)とページズームで縮小した表示(右)。ブラウザは、Safari 5を使用
twitter facebook このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて

この連載のすべての記事

アクセスランキング

8.30-9.5

MdN BOOKS|デザインの本

Pick upコンテンツ

現在