オフィス潜入リポート「こんなオフィスで働きたい!」
第6回 株式会社ミクシィ(mixi) 前編
後編はこちら>>第6回 株式会社ミクシィ(mixi) 後編
ユーザー数2300万人以上、月間アクティブユーザー数1500万人。「すべての人に心地のよいつながりを提供する」をミッションに掲げるソーシャルネットワークサービス(以下SNS)、ミクシィ。2004年2月のサービスイン以来、すっかりコミュニケーションのインフラとして定着したミクシィの、社員同士の距離が近く、居心地のよい新オフィスにおじゃましました。
●株式会社ミクシィ
1997年、求人情報サイト「Find Job !」(http://www.find-job.net/)の運営をスタート。2004年ソーシャルネットワーキングサービス「mixi」の運営を開始。「mixi」は友人・知人とつながり、便利に楽しくコミュニケーションできるSNSとして、現在のユーザー数は2300万人以上、うち月間利用者数は1500万人(2011年3月現在)を超える。
http://mixi.jp/
2011年4月に移転した渋谷区東のビル。渋谷駅からは徒歩8分、表参道駅から徒歩10分。六本木通り沿い、多くの大手IT企業が集うエリア
さびた鉄のような素材感が味わい深いエントランス。今回のオフィス移転でこだわりポイントのひとつに上げられたのが、そういった素材感や味
同じく、素材感、味を大事にした板張りのフローリングでおおわれたエントランス
エントランスをくぐった先に用意されたゲスト待合い室。7階からの眺めが気持ちいい
エントランスに設けられた大型スクリーン。mixiのCMなどを映し出す。手前のデスクに用意されたiPadで、映し出すものは選択できる
2006年9月の上場を記念して作られたmixi自転車
会議室の真っ白な壁はホワイトボードに。ここに映写できるプロジェクターも完備
35名ほどを収容できるセミナールームを3部屋完備。記者会見やUST配信もできる。隣の部屋と連結すれば70名を収容可能
社内外の人が、リラックスしてコミュニケーションをはかれるバーラウンジ。ダーツ、ビリヤードに加えて、アルコール類も用意。ちなみに社内にはダーツ部もあるとか
新オフィスのコンセプト「コミュニケーションプラットフォーム化」にあわせて大幅に増やされたミーティングルームのひとつ。黄色の壁のスペースは学生面接用の部屋。部屋によって壁の色などが異なるのが楽しい
いちばん大きなセミナールームには200人以上を収容可能
通称「味のあるドア」。こうした蓄積されていく「味」のようなものを新オフィスでは大事にしている
すべての人に心地よいつながりを
──ミクシィのはじまりについて教えてください。
●海外のSNS「friendster」を目にした弊社代表の笠原健治と当時弊社にいた海外留学生が、それまでは匿名で知らない人同志がコミュニケーションをする世界だったネットで、「人と人がつながり、その様子が可視化される」ことに新しさを感じたことに端を発します。「つながって終わり」ではなく日々使い続けていただくために、「日記」などのコミュニケーション機能を加え、2004年からmixiをスタートしました。
──現在のユーザー数、ユーザー層について教えていただけますか。
●2011年3月現在で2300万人以上。なかでも月間アクティブユーザー数が1500万人以上と、日常のコミュニケーションにアクティブにご利用いただいております。
男女比もはほぼ半々ですが女性のほうが若干多くなっています。年齢層につきましては、20代が50パーセント、30代が28パーセントと、20代から30代の方々が多数です。
──ミッションとして「すべての人に心地のよいつながりを提供する」を掲げている理由は?
●ミクシィでは、「ほんとうに仲の良い方」とのつながりを大事に、さらにはそんなつながりの中でもTPOや気分にあわせて、自分にとって最適なつながりの中でコミュニケーションを楽しんでいただける場を提供しています。たとえば大学のゼミ仲間や、会社でいつも一緒にランチに行く人とつながっているとして、自分のある発言を、つながっている人全員には届けたくはない場合もありますよね。そういったときには、グループ機能でつながっている友人をグループ分けし、特定の人にだけ伝えることもできる。写真なども「大学の友人のみに公開」としたり、プロフィール画面もつながっている友人には自分の顔写真、つながっていない人には自分を象徴するたとえばペットの写真というように設定できます。
──一方、コミュニティに関しては、知らない人たちとも関われる場所ですよね。
●コミュニティに関しては、実際に知っている人でなくとも、共通の話題がある人同士が集まれる場です。ただし、いわゆるBBSのように匿名でユーザーが集いあうのではなく、実名あるいはニックネームで名前を出して利用していただきますので、安易な批判などはできませんし、より質の高いコミュニケーションがはかれるのが特徴です。実際のところ協力的なユーザーさんが多いようです。
(取材・文:立古和智 写真:原祥子)
後編はこちら>>第6回 株式会社ミクシィ(mixi) 後編