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ホスティングサービス乗り換えガイド


ホスティングサービスの競争が激しくなっている中、よりよい品質と価格の安さを求めて乗り換えを検討しているユーザーも多いだろう。そこで今回は、ホスティングサービスを乗り換える上での注意点とともに、ホスティングサービス事業者が乗り換えにあたってどのようなサービスを提供しているのかを見てみよう。(文=片岡義明)



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■現状の不満点を整理して対策を練ることが大切

Webサーバは長期的に継続して利用するものだけに、レスポンスが悪かったりトラブルが多かったりすると、運営者にとってもサイト視聴者にとっても大きなストレスとなる。また、ハード面は良くてもサポートが悪かったり、コストが高すぎたりと、全体的なバランスの悪さが問題となることもあるだろう。

現在利用中のホスティングサービスに不満を持ち、乗り換えを検討しているユーザーは、まず現状にどのような不満を感じているのかを考えてみる必要がある。そのサービスが自分のニーズと合致しているかどうか、バランスを欠いているとしたらどんな点に問題があるのかを整理することが大切だ。

たとえばサーバにアクセスしたときにレスポンスが悪い場合は、それが回線容量が少ないためなのか、サーバのスペックが低く処理能力が追いつかないのかを見極める必要がある。また、サーバの容量やメールアカウントが少ないといった具体的な問題については、オプションで解決できないか調べてみるべきだろう。その結果、わざわざ乗り換えの手間をかけなくても解決できる可能性もある。

動画配信やCGIの点で制約がある場合や、新たにデータベースを導入したいときなどは、ホスティングサービス事業者によっては柔軟に対応してもらえることもあるので、まずはサポートに相談してみるべきだ。


ホスティングサービス利用にあたって不満となり得る要素
ホスティングサービス利用にあたって不満となり得る要素(クリックで拡大)


■優先すべき点を明確にして条件に合った事業者を絞り込む

ただし、サポートの質が悪かったり、料金が高すぎたりと、根本的に折り合いが付かない場合もある。また、共用サーバから専用サーバに変えたいがメニューに用意されていないといった場合や、サーバの所在地を遠隔地に移したい場合など、乗り換えなければ解決を図れないケースも少なくない。

そんなときはいよいよ他社への乗り換えを検討するわけだが、乗り換えたところで問題がすべて解決するとは限らない。たとえば価格の高さを理由に他社に乗り換えたとしても、今度はほかの問題が発生してしまうことも十分にあり得るからだ。

そこで、まずは自分がホスティングサービスに求める要素を書き出して、その中で自分が絶対に譲れないと思う点をピックアップしてみることをおすすめする。なにを優先するかを明確にすれば、その条件に合ったホスティングサービスを絞り込みやすいからだ。

Webの運営者ならばWeb制作会社と相談しながら検討してもいいし、Web制作会社がクライアントにホスティングサービス移行を提案するのであれば、乗り換えによってどんなメリットとデメリットがあるのかをはっきりさせておくことが求められる。



■割引キャンペーンやお試し期間を賢く利用

移行先としてめぼしいホスティングサービスが見つかったとしても、すぐに乗り換えるのは早計だ。ホスティングサービスの中には、乗り換えを検討しているユーザーのために“お試し期間”を設けている事業者が少なくないので、まずは試しに使ってみて、その上で決めてもよいだろう。

たとえば(株)スカイアーチネットワークスのクラウド型専用サーバ「RouteCloud」では、「検証環境提供サービス」として2週間の試用期間を設けている。期間終了後の契約は必須ではないので、サーバの使い心地を確認するには最適だ。このほかに、試用期間後の契約を前提とした「開発環境提供サービス」も用意しており、こちらは最大1ヶ月間無料となる。乗り換えにあたって負担になりがちな初期費用についても無料だ。

WADAXでも共用サーバ・専用サーバ・メールサービスすべてで初期費用を無料とするキャンペーンを期間限定で行っている。同社では共用サーバや専用サーバの新規契約者に対して、グローバルサインのSSL証明書を特価で提供するキャンペーンも行っており見逃せない。

また、シーズホスティングサービスでも初期費用無料キャンペーンを行っている。さらに現在はディスクの増量キャンペーンを開催しており、大容量のディスクを安価に導入することができる。サーバの乗り換えにはなにかと費用がかかるものだが、初期費用だけでなく、このような付加サービスの料金にも着目すると、意外にリーズナブルに済ませられる。


移行先のホスティングサービスで利用開始時の数ヶ月間が無料のキャンペーンなどを実施している場合、移行期間中にかかるコストを抑えられる
移行先のホスティングサービスで利用開始時の数ヶ月間が無料のキャンペーンなどを実施している場合、移行期間中にかかるコストを抑えられる


■十分な移行期間をかけて余裕を持った乗り換えを

なお、乗り換える際にドメインの管理をホスティングサービス事業者に任せていた場合は、移行にあたってドメイン名をそのまま引き継げるのか、変更しなければならないのかを確認しておく必要がある。ドメインが変わる場合はサイトのユーザーに告知する必要があるし、独自ドメインを取得している場合は設定の変更に時間がかかるので、移行時間に余裕を見ておくことが必要だ。DNSの情報を変更する場合は、切り替えてからDNSの伝播が完了するまでの数日間、これまで利用していたサーバ情報がネットワーク上に残っているために、以前のサーバにメールが届いたりして不安定になることもある点に注意しよう。

また、サーバの変更により、CGIの実行環境が変わってしまうこともある。その場合は実行パスなどを変更する必要があるので、Web制作会社が移行手続きをする場合は、不具合が起きないように十分にテストを重ねておこう。ホスティングサービスによっては、他社のサーバからの移行時に発生する調整作業に対応してくれる場合もある。技術的に不安がある場合は、このような事業者を選ぶのもひとつの手だ。

ホスティングサービスの乗り換えというのは少なからず手間のかかることではあるが、移行期間に十分な時間をかけて、移行先の事業者との連携を図りながら進めていけば、けっして難しいことではない。さまざまなホスティングサービスを比較しながら、より自分のニーズに合った事業者を見つけ出してほしい。


フルマネージド・ホスティング
スカイアーチネットワークスの「フルマネージド・ホスティング」では、7日間の無償トライアルを実施している。
サーバー乗り換えガイド
WADAXの「サーバー乗り換えガイド」。サーバを移設する際に必要な準備や手続き、Webの設定などを紹介している。
シーズホスティングサービス
シーズホスティングサービスのWebサイトでは、ユーザーの目的別におすすめのサーバ構成を案内している。



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【ホスティングサービス乗り換えガイド 目次】

>>> ホスティングサービス乗り換えガイド
>>> シーズホスティングサービス マネージドプラン
>>> Route Cloud
>>> WADAX

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