プロの描線、タッチを追究する!
イラストレーション・メイキング14
Okonikkが描く 美麗な描線と色彩で紡ぐドリーミーな世界観 ブラシの設定を工夫して抑揚ある線画を作成 Illustratorのブラシを使って、作品のベースとなる下絵を描き起こしていく。 抑揚あるラインを表現するために、ブラシ設定を工夫するのがポイントだ。 |
抑揚ある線を描くためのブラシ設定を行う |
まず、描画用のブラシ設定を行う。Illustratorで新規ファイルを作成したら、ブラシパネルメニュー→“新規ブラシ...”を[ブラシの種類:カリグラフィブラシ]で実行し、表示されたダイアログを 1-1 のように設定する。このブラシと筆圧設定に対応したペンタブレットを使うことで、アナログ風の抑揚ある線を描くことができる 1-2 。
1-1 |
1-2 |
ブラシツールを使ってモノクロの下絵を作成 |
作品の下絵をモノクロで描いていく。作品は、『夢への誘い』をテーマに、女性を絵の主役にした不可思議な世界を描くことにした。テーマが固まったところで、ペンタブレットと工程1で作成したブラシを使い、ブラシの線幅を適宜調整しながら下絵を描いていった 2-1 。
2-1 |
POINT | ||||
顔の表情を大事にしながら人物を描く 人物のイラストを描くうえで、特に重要といえるのが「顔の表情」。ちょっとした表情の違いでも、作品の印象は大きく変わってくる。この作品では、顔のパターンをいくつか描き、微調整しながら顔の下絵を仕上げていった |
Photoshop上で色を塗って配色を検討 |
工程02で作成した下絵のIllustratorファイルをファイルメニュー→“書き出し...”を実行してPSD 形式で書き出したら、これをPhotoshopで開く。続いて、ブラシツールでざっくりと色を塗っていき、作品全体の配色イメージを固めたら、これを保存する 3-1 。ここで決めた大まかな配色に基づいて、Illustrator上で作品の本制作に取りかかっていく。
3-1 |
Illustrator上に着色した下絵を配置する |
下絵を基に、Illustratorで作品の本制作に取りかかる。まず、Illustratorで新規ファイルを作成したら、ファイルメニュー→“配置...”を実行し、工程03で色を塗った下絵の画像を配置する 4-1 。この画像を選択したら、下絵のトレースが行いやすいよう、透明パネルで[不透明度:40%]程度に設定 4-2 。続けて、オブジェクトメニュー→“ロック”で画像をロックしておく。
4-1 |
4-2 |
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>>>Illustratorのブラシを活用して装飾を描き込む(本誌にて公開)
>>>柄や背景の演出で印象にアクセントを加える(本誌にて公開)
本記事は『MdN』2012年1月号(vol.213)からの転載です。
そのほかには下記のような記事が掲載されています。
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