第4回
アピアランス機能で効率的につくる透明感のあるロゴ |
押さえておきたい機能とテクニック
アピアランス機能でグラデーションを重ねて涼しげな質感に
水のような質感を持つ袋文字のロゴを作成する。まずアピアランスパレットで線の設定を重ねて袋文字にし、グラデーションの塗りを重ねて質感を演出。スウォッチに登録したカラーを変更することで色を変えることも容易だ。
制作・文 高野 徹(lolo66)
url http://www.lolo66.com/
使用ソフト Illustrator CS/CS2
最初に、ロゴに使用する青と水色の2色をスウォッチパレットに登録する。まず、スウォッチパレットメニュー→“新規スウォッチ...”で 1-1 のように設定した[C100/M20]という名前のスウォッチを登録。同様に[C:50%]に設定した[C50]という名前の新規スウォッチも登録する。今度は文字ツールで、角が丸い太めのフォントで文字を入力し、アウトライン化する 1-2 。ここでは文字の大きさを100ptにした。続けてオブジェクトメニュー→“グループ解除”も行う。
1-1
1-2
次にアピアランスパレットの「線」を「塗り」の下にドラッグして移動する。そして線の色をスウォッチ登録した[C100/M20]にし、線パレットで[線幅:7pt]、[ラウンド結合]に設定。アピアランスパレットメニュー→“新規線を追加”を選ぶと、アピアランスパレットに「線」の設定が複製されるので、線の色を白にし、[線幅:3pt]に変更する 2-1 。これで文字が袋文字になった 2-2 。
2-1
2-2
アピアランスパレットの「塗り」を選択する。そして、グラデーションパレットのグラデーションスライダをダブルクリックして、[位置:100%]の色を[C100/M20]に、[位置:0%]の色を[C50]とした。さらに[角度:45°]とし 3-1 、グラデーションを設定 3-2 。
3-1
3-2
さらにアピアランスパレットメニュー→“新規塗りを追加”を適用する。すると、アピアランスパレットに「塗り」の設定が複製されるので、STEP3と同じく、グラデーションパレットでグラデーションの色を変更する。今度は[位置:100%]と[位置:0%]の色は白に、[位置:60%]は[C100/M20]に、[位置:40%]は[C50]とした 4-1 。
4-1
最後に、効果メニュー→“ドキュメントのラスタライズ効果設定...”で[解像度:350ppi]に設定する。そして効果メニュー→“パス”→“パスのオフセット...”を[オフセット:-6pixel]、[角の形状:ラウンド]で適用する 5-1 。再びアピアランスパレットの「カラー」を選択し、効果メニュー→“ぼかし”→“ぼかし(ガウス)...”を[半径:12pixel]で適用 5-2 。2種類のグラデーションがぼかし合わされることで、立体的なアクア効果が得られる。これで完成だ。
5-1
5-2
本記事は『MdN』2008年5月号(vol.169)からの転載です。
特集のすべての記事は誌面でお読みになれます。
月刊『MdN』掲載記事号の情報はこちら!