第1話 映像が作りたかった学生時代 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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転職はゴールではない 3年目の壁、5年目の転機

“仕事の壁”は誰にでもやってきます。そんなとき、ほかのみんなは、どうしているのでしょうか? このコーナーでは、今まさに壁を乗り越えようとしている人、乗り越えて一歩先に進んだ人など、クリエイティブ業界でがんばる仲間たちが登場。これまでの失敗談・成功談や現在の課題、そして将来像を語ります。今の仕事に前向きに取り組み、階段を一段登るためのヒントが得られるはずです!


第3回 株式会社アイ・エム・ジェイ 後藤久美子さんの場合


株式会社アイ・エム・ジェイ(以下IMJ)のプロデューサー・後藤久美子さん。大学時代に経験した映像制作会社でのアシスタントディレクターのアルバイトをきっかけに、デジタルコンテンツの制作会社に就職。さまざまなデジタルコンテンツ制作に関わったのち、転職を果たす。IMJに入社したのは2004年の6月。明朗闊達な彼女だが、実は引っ込み思案な性格だとか。「チャンスをもらったら、それにはすべて応えようと思っている」という全力投球な姿勢から、彼女はプロジェクトの推進役としてなくてはならない存在となっているようだ。アルバイト時代の話から、現在のお仕事までさまざまなお話を伺いました。

[プロフィール]
ごとう・くみこ●広島県出身の30歳。東京農業大学農学部農学科を卒業後、デジタルコンテンツの制作会社に就職。CD-ROMからデジタル放送のオーサリングまで、さまざまな映像デジタルコンテンツの制作にたずさわる。2004年、株式会社アイ・エム・ジェイに転職。アシスタント・ディレクターからディレクターを経て、2006年にプロデューサーとなる。
http://www.imjp.co.jp/


第1話 映像が作りたかった学生時代

──農学部農学科ご出身ということですが、もともと農業に関心があって進学されたんですか?
後藤●農業にも興味はありましたが、実はずっと映像を作りたいと思っていて、簡単に言うと東京に出て行きたかったんですよ。東京の芸大を目指していたんですが、「芸大はだめだ」と親に反対されてしまって。それで家が兼業農家だったので、東京農大だったら許可が下りるかなと思ったら、案の定いいと言ってくれまして。確信犯ですね(笑)。

──もともと映像に興味をもったきっかけは何だったのでしょうか。
後藤●中学生くらいから、人に何かを伝える仕事をしたいなと思っていました。幼稚園の子供が将来は「お花屋さん」になりたいと書くノリで、「映画監督」になりたいと書いていました。だからと言って、映画にこだわっていたわけじゃなくて、漠然と何かそういう映像を作っていきたいなと思っていただけですけれど。どちらかというと、表舞台に出るよりも裏方が好きで、役者ではなく映画監督、というノリでした。

──広島のご出身でいらっしゃいますね。実家からは関西圏の方が近いと思うんですが、東京の大学を選んだ理由というのは?
後藤●いろんなモノや人が集まっている所なので、漠然とですが、新しいことがたくさんあるのかなと……。あとはやっぱり日本の中心は東京という思いはありますね。それに、映像関係の仕事なら東京かなと、思っていました。

──では、大学時代に映像を作ったり?
後藤●学生時代は、たまたま縁があって映像の制作会社で、ずっとアルバイトをしていたんですよ。3年生の後半くらいからやっていました。

──かなりハードなアルバイトだったのでは。
後藤●そうですね。徹夜や泊まり込みもあって肉体的に大変なこともありましたが、基本的にはガテン系なので、楽しんで仕事をしていました。映像というモノ作りの世界はおもしろいなと(笑)。

──後藤さんの外見でガテン系とは、ちょっと意外ですね。
後藤●今はこんな落ち着いた感じなんですが(笑)、髪型はベリーショートだったり、真っ赤なカラーリングをしてたりして、当時はかなりアクティブなルックスだったんですよ。

──その後、大学卒業にあたって、就職活動はどのように行われたのでしょうか。
後藤●実はそれが、就職活動らしいことはしていないんですよ。テレビ局を一社、記念受験したくらいで……。当時アルバイトしていた制作会社で、ずっと働こうと思っていました。4年生の頃はほとんど単位も取り終えていたので、フルタイムに近いような感じで働いていましたし、その制作会社の仕事と、デジタル系のコンテンツを作る会社でアルバイトをしていました。制作会社の上の人同士が知り合いだったので、そんな風に行ったり来たりすることができたんですね。そのアルバイトで、初めて本格的にパソコンを使うようになりました。

──アルバイトでは、具体的にどんなことを行っていたのでしょうか。
後藤●編集や画像の加工をしたり、VFX用の素材を切り抜いたり……ひたすらそういった作業をしていました。それまでは自宅にパソコンを持ってはいたんですけど、ちょっとインターネットを見たりするくらいで、ほとんど使ってなかったんですよね。アルバイトを通して、Illustrator、After Effects、Director、Premiereなどのソフトを、学んでいった感じになります。ちょうどその当時はパソコンで何かを作るということが最初の頃だったので、みんなまだわからない状態だったんですよ。みんなで考えながら自分でも調べつつ、作業して行く感じでした。とにかくがむしゃらに何かを作っていくのが楽しかったですね。

(取材・文:草野恵子  撮影:谷本 夏)

株式会社アイ・エム・ジェイ
http://www.imjp.co.jp/
デジタルクリエイター育成のパイオニア的存在“デジタルハリウッド”から、1996年に分社・独立してできたIMJ(アイ・エム・ジェイ)。その後の劇的なIT業界の進化とともに急成長を遂げ、現在はIMJ(アイ・エム・ジェイ)を核とした“IMJグループ(22社)”を形成するにいたる。専門性の高いグループ各社のノウハウを柔軟に活用し、企業のメディア戦略を「Webインテグレーション」、「モバイルインテグレーション」、「エンタテインメント」、「広告マーケティング」の4つの領域からトータルにサポートするインタラクティブ・エージェンシーである。業界の牽引役として、今後さらにその動向が注目されている。


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次週は「第2話 アルバイトから、そのまま就職へ」についてお届けします。
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