01-(2)トーンカーブ

 Technique01 画像補正の基本 

02 トーンカーブ



「トーンカーブ」とは、画像の補正前と補正後の結果を表した線の傾きや曲がりを調節し、画像の明るさや色調を補正する機能だ。その汎用性の高さから、カメラマンやフォトレタッチャーと呼ばれる写真のプロフェッショナルは、ほとんどの補正作業をトーンカーブだけで完結させる場合が多い。ここではトーンカーブの基本的な使い方を見ていくことにしよう。

トーンカーブの各部名称

まずはトーンカーブの各部名称と機能を見てみよう。トーンカーブダイアログはイメージメニュー→“色調補正”→“トーンカーブ”を実行して開くことができる。トーンカーブダイアログでは、「入力レベル(補正前のデータ値)」に対する「出力レベル(補正後のデータ値)」を数値入力、あるいはカーブを動かすことで設定を行う。

1-出力レベル(補正後のデータ値)
2-コントロールポイント
3-ハイライトのポイント
4-シャドウのポイント
5-シャドウとハイライトを入れ替える
6-入力レベル(補正前のデータ値)
7-スポイト(画像のシャドウポイントやハイライトをクリックして設定する)

トーンカーブの設定

トーンカーブを使って画像全体の明るさとコントラストを調整してみよう。明るさを上げるのならカーブを円弧型に、コントラストを上げるのならカーブをS字型にするというように、補正後のカーブの形状を覚えておくとよいだろう。

色調の補正は各カラーチャンネルを選択して微調整を行う。ここでは赤みの強い画像を正しい色に補正する例を紹介する。
1.まずは補正したい画像を開き、イメージメニュー→“色調補正”→“トーンカーブ”を実行してダイアログを開く。
 point!  補正したい部分を画像から探す

トーンカーブダイアログを開いた状態でポインタを画像の上に移動すると、ポインタがスポイトツールに切り替わる。commandキーを押しながら、画像の明るくしたい部分をクリックすると、クリックした部分に該当するポイントがトーンカーブの線上に追加される。このポイントを上にドラッグすれば、狙った部分を基準に全体の明るさを調整することができる。

2.まずは画像の明るさを上げてみよう。
グラフ中央にある線をクリックし、上方向へドラッグする。すると画像全体が明るくなる。

3.全体が白っぽくぼやけた印象になったので、コントラストを上げて引き締める。コントラストを上げるには、カーブを図のようにS字型に設定する。なお、コントラストを弱めたい場合はカーブを逆S字型に設定すればよい。

4.最後に画像の赤みを抑えるようにして色調を調整する。ダイアログ左上にある[チャンネル]から[レッド]を選択し、表示される赤い線の中央をクリックして下方向にドラッグする。すると画像の赤みが弱まり、自然な印象の色調に補正することができた。
 point!  設定をリセットする

トーンカーブの設定を最初からやり直したい場合は、optionキーを押し続けて[キャンセル]ボタンを[初期化]ボタンに切り替えてクリックする。


 column 
 Photoshop CS3のトーンカーブ


Photoshop CS3のトーンカーブでは、グラフ内にヒストグラム(画像階調の分布を表した図)が表示されるようになった。ヒストグラムが表示されない場合は、ダイアログ下部にある[トーンカーブ表示オプション]をクリックして[ヒストグラム]にチェックを付けておこう。また、[全チャンネル表示]にチェックを付けておけば、RGBチャンネルですべてのカラーチャンネルのカーブを表示することができる。
◀Photoshop CS3から追加された[トーンカーブ表示オプション]。ヒストグラムを見ながら作業できるようになり、作業精度と効率が非常に高くなった。
(画像をクリックすると拡大表示されます)


トーンカーブを使いこなす

トーンカーブを使えば、画像の印象を大幅に変更することができる。ここではいくつかカーブの見本を紹介しよう。また、ダイアログ右下にあるスポイトを使った手軽な補正テクニックも併せて覚えておこう。
◀階調をカットするトーンカーブ
シャドウのポイントを上にドラッグすると、シャドウ部の階調がカットされて画像が半調になる。画像にテキストを乗せたい場合などに便利だ。逆にハイライトのポイントを下にドラッグすると、ハイライト部の階調がカットされ画像が暗くなる。

◀ダイナミックに色を変化させるトーンカーブ
トーンカーブにいくつも山や谷を作ると、画像にサイケデリックな色調の効果を与えることができる。モノクロの画像でこのようなトーンカーブを描くと、金属のようなメタリックな質感が演出できる。

▲スポイトを使った補正
ダイアログ右下にある3つのスポイトは、左から画像のシャドウポイント(最も黒い場所)、グレーポイント、ホワイトポイント(最も白い場所)をそれぞれ指定するツールだ。

たとえば、一番右にある[白色点を設定]ツールをクリックして、例のような白い花をクリックしてみよう。すると、クリックした部分がホワイトポイントに設定され、ここが画像の中で最も白い部分になるように全体が自動的に調整される。
カラーチャートを一緒に撮影しておけば、このツールで白のチップをクリックするだけで正しい色や明るさに補正することができる。

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