Webサイト担当者の心得(1)
Webサイトの目的を明確に持つ
Webサイト担当者は、単にコンテンツの更新作業を滞りなく進めることだけに意識を及ぼすのではなく、Webサイトが自社のビジネスにとってどう役立つのかを考えることが重要。つまり、ビジネスゴールを踏まえて、Webサイトをどのように活用すべきか、という明確な指針を持っていることが大切である【4】。
大手企業ともなれば中長期的な経営計画にWebサイト運営も組み込むことが当然となりつつも、中小企業においてはまだ短期的な計画で運用されているケースが多い。しかし、単にWebサイトを漫然と運用しているだけでは、むしろそのコストがむだともいえる。Webサイトの目的、ビジネスにおいてどう活用するのかをつねに考えることが、実はWebサイト担当者の主要な業務であることを認識しよう。
Webのトレンドに敏感になる
Webサイトを主要な自社メディアととらえる企業が増えており、商品・サービス内容などのビジネス情報だけでなく、投資家向けIR(インバスターズ・リレーション)情報や文化・社会貢献活動などのCSR(社会的責任)情報など、さまざまな情報をWebサイトを通じて発信する。このとき情報の正確性はもとより、Webならではのアクセシビリティやユーザビリティなどに注意を払う必要がある。また、一般的に検索エンジンからの誘導が多い現状では、WebコンテンツへのSEO施策は当然行われるべき課題であり、さらにLPOも意識してWebサイトの構造やコンテンツを制作しなければならない。こういった課題は、実作業こそWeb制作会社などの外部パートナーに委託するにせよ、Webサイト担当者も強く意識し、時には学習する必要がある【5】。
また、Webはユーザーによって情報が驚くべきスピードで伝播する特殊なメディアでもある。Webをベースにバイラル効果を狙ったプロモーションコンテンツなどでは、Webのトレンドに敏感である必要もあるわけだ。今のユーザーがWeb上でどんなコンテンツを望んでいるのか、何を期待しているのかを意識してコンセプトを検証しよう。先にコンテンツがあるのではなく、検証した結果としてコンテンツができあがる流れだ。