第1話 きっかけはイベントコンパニオン | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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転職はゴールではない 3年目の壁、5年目の転機

“仕事の壁”は誰にでもやってきます。そんなとき、ほかのみんなは、どうしているのでしょうか? このコーナーでは、今まさに壁を乗り越えようとしている人、乗り越えて一歩先に進んだ人など、クリエイティブ業界でがんばる仲間たちが登場。これまでの失敗談・成功談や現在の課題、そして将来像を語ります。今の仕事に前向きに取り組み、階段を一段登るためのヒントが得られるはずです!


第9回 株式会社ディーオーイー 板垣 育さんの場合


株式会社ディーオーイーの制作局長補佐、兼、プロジェクトマネージャーの板垣育さん。もともと大学時代のアルバイトがきっかけで、モバイル公式サイトを運営するITベンチャー企業に就職、企画立案、現場での取材などを現場で経験してきた。その後、モバイルからWebへと興味がうつり、転職を果たす。ディレクターとして活躍していた彼女だが、この春からはプロジェクトマネージャーとして、数多くのプロジェクトをとりまとめる一方で、局長補佐として社内のリソース管理なども行う立場となった。自分ができることに制限を作らないようにしているという彼女、持ち前の明るさと度胸で「未経験だけど、やれます。何でもやらせてください!」とステップアップの過程でつねにストレートに進んできた。そんな彼女に、これまでの軌跡、そして現在、未来の仕事についてお伺いしました。

[プロフィール]
いたがき・いく●山形県出身の30歳。明星大学人文学部社会学科在学中のアルバイトがきっかけで、モバイル公式サイトを運営するITベンチャーに就職。女性向けコンテンツの企画立案・運営にたずさわる。その後、モバイルからWebへと興味がうつり、Web制作プロダクションに転職。ショッピングモールのサイト制作等、さまざまな受注案件にたずさわる。株式会社ディーオーイーには2004年4月に入社。ディレクターを経て、今年春からプロジェクトマネージャーに自ら志願。また、制作局長補佐として、数多くの制作メンバーをとりまとめる立場となっている。
http://www.doe.jp/


第1話 きっかけはイベントコンパニオン

──大学卒業後にITベンチャーに就職されたそうですが、大学ではどのような勉強をされていたんですか?
板垣●大学は人文学部社会学科の出身です。経歴には、大学卒業後入社と書いてあるんですが、実は在学中から、その会社でアルバイトをさせていただいていました。それが縁で、就職した形になります。

──なるほど。そのアルバイトのきっかけはなんだったんですか?
板垣●もともと大学にいる時に、イベントコンパニオンのアルバイトを登録してやっていまして。その時に、自社のシステムを使って携帯コンテンツの公式サイトを持っているITベンチャー企業のキャンペーンに2回ほどやらせてもらう機会がありまして……その当時は、ちょうどiアプリが登場する直前、2000年頃の話ですね。

──携帯の公式サイトが全盛の頃ですね。
板垣●そうですね。公式サイトで課金して……というのが主流の頃。当時、そのITベンチャーではスケジュールを管理できるシステムを開発し、3キャリアの公式サイトで展開していました。さらにパソコンでもそのスケジュールを見ることができるようにもなっていて、スケジュール機能以外にいろんなコンテンツを入れていきたいと。それで、そのITベンチャーは比較的年配の方が立ち上げた会社だったので「若い人の意見を取り入れたい」ということで……その会社のおじさん達とお話しする会がありまして(笑)。

──と言いますと……?
板垣●アルバイト代が2,000円くらいの、実際に携帯を触りながらのモニターですね。それで自分の意見や感想をいろいろと言ったりして。その会の雑談の中で、当時はどちらかというと文章を書いたり編集したりする仕事に就きたかったので、その方面の就職活動をしているという話をしたら「うちのモバイルサービスの仕事も出版系と似てるんだよ」と教えてもらい、「今度会社に遊びにおいでよ」と言ってもらって。それが縁でアルバイトに誘っていただきました。大学4年の9月くらいだったんですけど、毎日のようにその会社に通うようになりました。

──その時点で就職活動は継続中で、他の会社に就職するという選択肢もあったんですよね。
板垣●そうです。でも、他はまだ決まってなくて「どうしようかな」とけっこうダラダラしていましたね。実は、アルバイトの面接の段階で「毎日アルバイトに通うと就職活動ができないので、内定をください」と社長に直接言ってました(笑)。その時は「1、2か月働いて、お互いがOKだったらにしましょうか」という答えをもらったりして。

──アルバイトでは、どのような仕事を割り当てられたのでしょうか。
板垣●その会社はシステム開発とコンテンツ企画のふたつに分かれていて、コンテンツ企画の方に配属されました。他にアルバイトはひとりもいなかったので、頼まれたことは何でもやりましたね。しかも、入った当日に「女性向けのコンテンツをひとつ考えて」と言われたんですよ。考え方もわからない、PowerPointもロクに使ったことがない状態だったのに……最初っから雑用ばかりではなかったんです。そこで、企画の面白さを教えてもらいました。

──どんなコンテンツを考えたんですか?
板垣●今考えるとちょっと安易ですけど、ファッション・コンテンツです。最終的に出した企画は、女性向けに、ファッションやヘアスタイル、ネイルの情報を日替わりで配信するような内容でした。その企画のために、ファッション誌を買ってきて、後ろに載っている問い合わせリストに直接電話をかけて「企画に協力してくれないか」ということで声をかけていったんですけど、片っ端から断られました。公式サイトとはいえ、まだまだ知られていない存在だったので……。そうすると、だんだん電話の声が小さくなっていっちゃうじゃないですか。そこで上司に「もっと自信を持って話さないと、向こうの人もわかってくれないよ」と言われたのを覚えています。最終的には、20くらいのアパレルブランドや美容室と提携して、最新のお薦めアイテムを紹介することができました。


(取材・文:草野恵子  撮影:谷本夏)


株式会社 ディーオーイー
http://www.doe.jp/
2001年に設立された株式会社ディーオーイーは、Web戦略のコンサルティングからスタート。優れたアウトソーサーではなく、新しい価値を共に創造できるビジネスパートナーとして、マーケティング、サイトの企画・デザイン、システム開発まで、クライアント本位のトータルなサービスをワンストップで実現している。


犬島アートプロジェクト

http://www.inujima-ap.jp/

株式会社ラップネット(Zelcafe/Gallery)

http://www.zelcg.com/

明電舎のAGV(無人搬送車)サイト

http://agv.meidensha.co.jp/agv/index.html

次週は「第2話 モバイルからWebへ」についてお届けします。




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