第1話 21歳、紆余曲折を経てたどりついたWebデザイン科 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第1話 21歳、紆余曲折を経てたどりついたWebデザイン科

2024.4.20 SAT

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転職はゴールではない 3年目の壁、5年目の転機

“仕事の壁”は誰にでもやってきます。そんなとき、ほかのみんなは、どうしているのでしょうか? このコーナーでは、今まさに壁を乗り越えようとしている人、乗り越えて一歩先に進んだ人など、クリエイティブ業界でがんばる仲間たちが登場。これまでの失敗談・成功談や現在の課題、そして将来像を語ります。今の仕事に前向きに取り組み、階段を一段登るためのヒントが得られるはずです!


第12回 有限会社 ハビタス 松下 勝さんの場合


子どもの頃から物作りが好きだったという、有限会社ハビタスのディレクター・松下勝さん。21歳の時にパソコン初心者という状態で入学した専門学校Webデザイン科で、Web制作の醍醐味を初めて味わう。それ以降、Webの「作る楽しみ」へとどっぷり突き進むことに。卒業後はいくつかの制作会社でディレクターや制作を経験、現在の会社・ハビタスは3社目となる。現在ではさまざまなWeb制作はもちろん、ただ作るだけでなく「どのように運用していくのか」をクライアントに寄り添いながら提案をおこなっている。そんな彼に、これまでの軌跡、そして現在、未来の仕事について、詳しくお話を伺ってみました。

[プロフィール]
まつした・まさる●群馬県出身の27歳。高校卒業後、紆余曲折を経てたどりついたのは東京工科専門学校のWebデザイン科。しかし入学前はほとんどパソコンを使っていなかった松下さん、すぐにクラスの中で落ちこぼれを痛感することに。挽回すべく猛勉強を行い、卒業時には優秀な成績をおさめるほどになる。卒業後は制作会社を2社経由した後、2004年12月にハビタスにディレクターとして入社。現在はさまざまなWeb企画・開発にたずさわり、案件に応じてサイト運用のコンサルティングまで手がけている。
http://www.habitus.co.jp/


第1話 21歳、紆余曲折を経てたどりついたWebデザイン科

──松下さんは東京工科専門学校のWebデザイン科をご卒業とのこと。まず、その学校に進学した理由から教えてもらえますか。
松下●実は高校を卒業してから、一度別の分野の専門学校に進学して挫折した経験を持っていまして……もともと子どものころから何かモノを作るのが好きだったので、最初は料理の専門学校に進んだんです。でも、ちょっとコースを間違えてしまったみたいで、栄養士の勉強がどうしても自分に合わなくて……。調理師コースだったら、もしかすると続いてたかもしれないんですけど(苦笑)。それで中退して地元に帰って建築現場でアルバイトをしていました。

──料理を志して挫折、そして建築現場。いろいろと試行錯誤されたんですね。
松下●工業高校の建築科を卒業していて図面がちょっと読めたりするので、建築現場は面白かったんですけど……その時にデスクワークに憧れまして。それで専門学校に入り直すことにしたんです。

──「デスクワーク」とは、またおおざっぱな括りですね(笑)。当時からパソコンに親しんでいたのですか?
松下●いえ、ほとんど使っていなかったですね。高校の建築科の授業でCADは使ってたんですが「使いこなす」というよりは「ソフトだけは使える」という状態で。かろうじて家にパソコンはあったんですけど、高校を卒業してからはほとんど使ってなくてインターネットを見るのもたまにという感じでした。そんな感じですから、パソコンはWebデザイン科に入学してから本格的にやり始めました。だから「1から」というより、「マイナス1から」の出発(苦笑)。右も左もわからない感じでしたね。

──当時、Webデザイン科のクラスは全員で何人くらい?
松下●20人くらいでしょうか。卒業時には10人くらいに減っていましたけど……本当に少人数でした。ちょうどWebデザイン科が新設された頃で、二期生か三期生のタイミングだったんですよ。今はもっとたくさんいるのでしょうが、当時はそんな感じで。でも、少人数で良かった点はたくさんありますね。授業の内容も即戦力を重視したものでしたし……。実は後でお話ししようと思っていたのですが、今の会社に当時の同級生がいるんです。

──そうなんですか!
松下●彼はもう既に入学する頃からパソコンでいろいろ作っていたので、私とはかなり差がありました。後から聞いたのですが、僕のことを「すぐ退学するんじゃないか」と思っていたそうです(苦笑)。

──正直、学校の授業についていくのは大変だったのでは……?
松下●授業では先生も一緒になって「こういうことできないかな?」とか言いながら、勉強してました。だから、楽しかったんですよね。ちょうどFlash が5からMXに移行する時代で、まだまだ発展しかけてた時代。ある程度は形になってはいたけど、今思うとまだまだ「こういうことできたら楽しいよね」というような、実現できていないことがいっぱいあったなと思います。授業ではAdobeのサイトやGoogleを調べながら「こんなことできるらしいよ」「じゃあ、やってみようか」みたいな感じでやっていたので、CGI、PHP、Flash、アクションスクリプトなどの最先端の技術的な部分はもちろん、「自分で作れたら楽しい」とか「こんなのあったらいいよね」という作る楽しさを教えてもらった記憶があります。


(取材・文:草野恵子  撮影:谷本夏)


有限会社ハビタス
http://www.habitus.co.jp/
インターネット黎明期からWeb制作に携わる森幸久氏が、2002年に立ち上げたのが有限会社ハビタスである。Webサイトの構築・運用・コーディネートはもちろん、コンサルティング、コンテンツ制作も行っており、Web以外にもパンフレットやポスターなどのグラフィックデザインも手がけている。


森美術館会員管理システム(システム導入コンサルティングを担当)

http://www.mori.art.museum/jp/mamc/index.html


ジャパンタイムズ

http://club.japantimes.co.jp/

次週は「第2話 いきなり通販サイトのディレクターに」についてお届けします。



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