第12回 Phase2 ローンチ前の修正依頼の扱い方とトラブルを抑制する考え方 - 思考するWebディレクション | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第12回 Phase2 ローンチ前の修正依頼の扱い方とトラブルを抑制する考え方 - 思考するWebディレクション

2019.1.22 TUE

Phase 2 ローンチ前の修正依頼の扱い方と
トラブルを抑制する考え方

トラブルが発生した場合の
対処方法とは

ここで、修正トラブルの一例をあげてみよう。すでに制作サイドとクライアントの担当者間で、OKが出たデザインで進めていたのにもかかわらず、クライアント側の決済権を持つ立場の人間からの一声で、デザイン提案段階まで戻ってしまうようなケースもある。このような修正変更をクライアントに言わせてしまった時点でディレクションミスであるということをまず認識してほしい。そして、対策方法を考えたとき、問題となるのは修正が発生した段階だ。たとえローンチ前であろうとも、その時点での進捗状況から考えて修正変更が可能か不可能かという点である。そうならないように双方で、事前に定めた見積書、発注書、契約書、仕様確認書の内容を理解し、万が一トラブルが起こってしまったときのことを、ローンチ前から予測して進行できるかどうかが重要なのである【1】。

人とのコミュニケーションの
仕方でトラブルを抑える

修正トラブルは前述した書類で制御できる部分もあるが、コミュニケーションの仕方によっても結果は大いに変わる。つまり、Web制作で修正トラブルを減らす成功の秘訣(ひけつ)は、人とのコミュニケーションをうまく行うことしかないのである。重要なのはその原因がどこにあるのかを理解することだ。

デザインなどに対するクレームが成果物のクオリティではなく、それを作品として生み出した人間を否定されている感覚に陥ることがありがちなこととして挙げられる【2】。クリエイターを責めたくなる気持ちもわからなくはないが、この場合は進行管理をしているディレクターの責任を問う必要がある。クリエイターとの間で、意思疎通ができていたか、無理なスケジューリングではなかったかなどが意外とおざなりにされてしまう。たとえば、メニューのないレストランで、客の好き勝手な注文に合わせて、それぞれ違うセンスや価値観をもったシェフたちが、要望のままに応対している状況を想像してほしい。作品制作だけを考えればよい環境といえるかもしれないが、チームで連携して進める仕事としては成立しない。全体の指揮をつかさどるディレクターが取るべき対策は、Webサイト制作にかかわる人間をコミュニケーションによってコントロールしていくことなのだ。また、修正トラブルを減らす意識をどのくらい持って進行するかも重要である。

トラブル要因を
察知するためのトレーニング

ここで、案件着手前に筆者が実際にコミュニケーション向上の事前対策として行っている、トレーニング方法のひとつを紹介する。「(1)題材となるWebサイトをひとつ開く」、「(2)そのWebサイトの発注者の立場で想定される、トラブル要因をイメージする」、「(3)イメージしたトラブル要因を解決するアイデアを考える」、「(4)トラブルを解決することで与えられるハッピーな結果をイメージする」という4ステップで行うトレーニングだ。トラブル要因を鋭敏に察知し、解決方法を考え、クライアントをハッピーへと導く。トレーニングを通じて、事前の手の打ち方次第でよい結果へ導くことができるのだと体感してほしい。

【1】書類の役割

【1】書類の役割

【2】ローンチ前からトラブルに発展してしまいそうな修正をWebディレクターが見極め、事前に対処する

【2】トラブル要因を察知し、ハッピーに昇華するためのトレーニング

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