第2回 外部のJPEGファイル、swfファイルの読み込み | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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イチから始めたい人、リトライしたい人のためのFlashのABC

Lesson7 外部読み込み

第2回 外部のJPEGファイル、swfファイルの読み込み


前回の外部テキスト同様、Flashはムービーの再生中に外部にあるJPEG、GIF、PNGなどの画像ファイルや、別のムービーを作成したSWFファイルを読み込むことができる。各ファイルは、ActionScriptを使ってMovieClipオブジェクトに読み込めばよい。更新を容易にしたり、複数のメンバーで行うプロジェクトでFlashサイトを構築するのにも適した手法だ。

今回でこのコーナーの学習がすべて終了する。これまでのことを生かしてオリジナルのwebサイトを作ってみよう。

解説:北川貴清
※「FlashのABC」の本文中の解説で使用しているサンプルデータは、別ページでダウンロードができます。


外部JPEGファイルの読み込み


MovieClipオブジェクトの「loadMovie」メソッドを使うと、外部JPEGファイルをMovieClipオブジェクトに読み込むことができる。読み込んだJPEGファイルは、左上が基準点となる。GIF、PNGファイルを読み込むことも可能だ。JPEGファイルを更新するだけで、簡単にサイトの更新が行える。


【サンプル1】番号ボタンをクリックすると、外部JPEGファイルが表示される

1.読み込むサイズに編集した「image01.jpg」~「image05.jpg」(ファイル名は任意)を作成し、SWFファイルと同じフォルダ内に作成した「img」フォルダの中に保存する【図1】。

【図1】「img」フォルダにJPEGファイルを保存する
【図1】「img」フォルダにJPEGファイルを保存する

2.Flashに戻り、「01」~「05」までの5つのボタンシンボルを作成し、ステージに配置する。プロパティインスペクタで、[インスタンス名]を[image01_btn]~[image05_btn]に設定する。また、「frame」レイヤーを作成し、ボタンの上に枠線となる四角形を描画する【図2】。

【図2】番号ボタンと枠線を設定
【図2】番号ボタンと枠線を設定

3.「frame」レイヤーの下に、「image_mc」レイヤーを作成し、ステージ上の枠線の左上と同じ位置に、JPEGファイルを読み込むための、空のムービークリップを配置する。プロパティインスペクタで[インスタンス名]を[image_mc]に設定する【図3】。

【図3】JPEGファイルを読み込む左上の位置に、ムービークリップを設定
【図3】JPEGファイルを読み込む左上の位置に、ムービークリップを設定

4.新規レイヤー「action」を作成する。[フレーム1]を選択し、[アクション]パネルに、各ボタンをクリックしたとき外部JPEGファイルを読み込むActionScriptを設定する【図4】。これで完成だ。[制御]→[ムービープレビュー]で確認してみよう。

【図4】ムービークリップに外部JPEGファイルを読み込むActionScriptを記述
【図4】ムービークリップに外部JPEGファイルを読み込むActionScriptを記述

(1)
初期設定として、「img」フォルダの中の「image01.jpg」ファイルをムービークリップ「image_mc」に読み込む

(2)
ボタン「image01_btn」をクリックしたとき、「img」フォルダの中の「image01.jpg」ファイルをムービークリップ「image_mc」に読み込む
※「"img/image01.jpg"」はSWFファイルがある場所からの相対パス

(3)~(6)
(2)と同様

■Point!
JPEGファイルを読み込んでも、ムービークリップの重なり順は変わらない。

外部SWFファイルの読み込み


JPEGファイルと同じ方法で、外部SWFファイルをMovieClipオブジェクトに読み込むことができる。これまでに作成したコンテンツを使って、ミニポートフォリオサイトを作ってみよう。サイトの更新を考え、コンテンツごとに分けてSWFファイルを作成するとよい。


【サンプル2】メニューボタンをクリックすると、各コンテンツの外部SWFファイルが読み込まれる

1.まずは、読み込むSWFファイルとなる各コンテンツを作っていこう。TOPページを作成する。枠線とタイトルに加え、外部テキストを読み込んで表示する更新情報を配置した。外部テキストの読み込みについては、Lesson7第1回の「外部テキストに複数の変数を設定する」を参考にしてほしい。「top.swf」として、読み込むSWFファイルと同じフォルダに書き出そう【図5】。

【図5】「top.fla」の作成画面
【図5】「top.fla」の作成画面

2.次に、GALLERYページを作成する。これはコンテンツの基準点を(0,0)に移動しただけで、先ほどの「外部JPEGファイルの読み込み」で作成したものと同じだ。同様に「gallery.swf」として書き出そう【図6】。

【図6】「gallery.fla」の作成画面
【図6】「gallery.fla」の作成画面

3.最後に、CONTACTページを作成する。作り方は、Lesson3第5回の「ガイドを使った道順案内」を参考にしてほしい。読み込まれるSWFファイルはステージの外側も表示されてしまうため、ステージより大きい地図にマスクをかけておく。「contact.swf」として書き出そう【図7】。

【図7】「contact.fla」の作成画面
【図7】「contact.fla」の作成画面

4.それでは、読み込む側のFlashの作成だ。メニューとなる「TOP」、「GALLERY」、「CONTACT」の3つのボタンシンボルを作成し、ステージに配置する。プロパティインスペクタで、[インスタンス名]を[menu1_btn]、[menu2_btn]、[menu3_btn]に設定する【図8】。

【図8】メニューボタンを設定
【図8】メニューボタンを設定

5.「content_mc」レイヤーを作成する。ステージ上でコンテンツの左上の位置に、SWFファイルを読み込むための、空のムービークリップを配置する。プロパティインスペクタで[インスタンス名]を[content_mc]に設定する【図9】。

【図9】SWFファイルを読み込む左上の位置に、ムービークリップを設定
【図9】SWFファイルを読み込む左上の位置に、ムービークリップを設定

6.新規レイヤー「action」を作成する。[フレーム1]を選択し、[アクション]パネルに、各ボタンをクリックしたとき、外部SWFファイルを読み込むActionScriptを設定する【図10】。これで完成だ。[制御]→[ムービープレビュー]で確認してみよう。

【図10】ムービークリップに外部SWFファイルを読み込むActionScriptを記述
【図10】ムービークリップに外部SWFファイルを読み込むActionScriptを記述

(1)
初期設定として、「top.swf」ファイルをムービークリップ「content_mc」に読み込む

(2)
ボタン「menu1_btn」をクリックしたとき、「top.swf」ファイルをムービークリップ「content_mc」に読み込む

(3)
ボタン「menu2_btn」をクリックしたとき、「gallery.swf」ファイルをムービークリップ「content_mc」に読み込む

(4)
ボタン「menu3_btn」をクリックしたとき、「contact.swf」ファイルをムービークリップ「content_mc」に読み込む


今回で「FlashのABC」は最終回。基本画面や描画方法の説明に始まり、Flashコンテンツを作成する際、応用できる基本的な内容を解説してきた。この連載で扱ったことを生かせば、あなたのアイデアと工夫次第ですばらしいwebコンテンツをつくることができるだろう。

Flashには、映像を使った表現や、高度なActionScriptなど、まだまだ多彩な機能が備えられている。このレッスンで興味をもたれた方は、ぜひともチャレンジしてほしい!


サンプルをダウンロードする


――「FlashのABC」は今回で終了です。
次回は新テーマでお送りします。ご期待ください!

著者写真 [プロフィール]
きたがわ・たかきよ●1972年8月生まれ。三重県出身。三重大学工学部卒業。大阪を拠点としてwebデザインを中心に活動中。著書に『Flash8デザインスクール for Win & Mac 』『ネタ帳ビギナーズ FLASHテンプレート集 』
http://www.f-l-a-v-o-r.com
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