カバーまわりの作業用ドキュメント作成の手順 - Illustrator ABC | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

カバーまわりの作業用ドキュメント作成の手順 - Illustrator ABC

2024.4.25 THU

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ILLUSTRATOR ABC
Technical
Sample
11 カバーまわりの
作業用ドキュメント作成の手順


『Illustrator ABC』のカバーまわりの作業手順をざっと紹介します。この本に限らず、わたしがカバーまわりの作業をするときは、だいたいこんな感じです。

※記事内に、『Illustrator ABC』の関連ページが記載されています。そちらもご覧いただくと、機能やメニューについての理解が深まります。
【例】
レイヤーについては
ABCP78







PROCESS1 1つのドキュメントで、レイヤーを分けながら表紙、カバー、帯をデザインします。

わたしの場合、ひとつのドキュメントで表紙、カバー、帯をまとめてデザインしています。この状態だと、重ねた状態をシミュレーションしやすいからです。

トンボは共用できないので、最終的にそれぞれについてつくります。デザインが完全に決定するまでは、裁断位置の枠だけつくっておいて、トンボはつくらないこともあります(なぜかというと、作業中に間違えて移動したりすることもあるから)。[効果]メニューのほうのトンボにしておくと、入稿直前に正確なサイズになっているか確認できるので、心配性なひとは安心です。アウトライン化を忘れないようにしないといけないですが。

デザインが確定するまでは、複数のデザイン案もレイヤーを分けて存在しているので、もっとぐちゃぐちゃです。左図はドキュメント分割直前くらいの状態なので、整理されていますが。

これはあくまでわたしがやってる方法で、デザイナーさんによっては、最初からドキュメントを分けて作業していることもあるかもしれないです。


トンボについては
ABCP246


以下は、関連するレイヤーだけを表示にした状態です。










裁断位置を確認したいエリアごとに、トリミング用の長方形をつくっておくと便利です。トンボだけで切れ方がわかるのは人間じゃないです。

折トンボは直線ひいてつくってます。表紙とカバーでは、こんなふうに折る位置が微妙に違います(左図は重ねて表示したとこです)。サイズは自分で決めるんじゃなくって、指定もらいます。余裕のとりかたは、出版社とか編集、あと紙の厚さとかによって変わります。

帯とカバーにまたがっている図柄がある場合、帯のほうをずらす必要があったりします。帯外すと服が違うよとかそういうやつ(マイルドに表現しています)。


PROCESS2 表紙、カバー、帯のデザインごとにドキュメントを分けます。






わたしはまず、ドキュメントを3つ複製して、それぞれいらないレイヤーを削るという方法で分けています。修正とか、間違えて消したときに戻れるよう、元のドキュメントもそのまま残しておきます。

入稿時には文字もアウトライン化します。修正が発生したら、元のドキュメントで修正して、[同じ位置にペースト]を利用して分けたドキュメントに持ち込んでいます。

が、ドキュメント間でアートボードの数が違うと、[同じ位置にペースト]がうまく効かないみたいなんですよね。同じアートボードを選択してても。ただ、でっかいオブジェクトと一緒に移動すると効くので、不思議仕様です。


[同じ位置にペースト]については
ABCP81


いまの入稿事情だと、[線]をアウトライン化する必要まではないんだろうと思いますが、いちおう何があるかわからないので、余裕あるときは全部アウトライン化して合体かけておいたりしますね。アピアランスとかでやばそうなのもぜんぶ分解します。後顧の憂いをなくすというか。

[線]のアウトライン化については
ABCP45



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【Illustrator ABCについて】
アピアランス、[塗り]と[線]、整列と分布、パスファインダー機能、複合パス、etc, 基本的な機能だけれど、どのような場合にどんな結果になるのか、どうやって使い分けるのか、Illustratorの複雑な機能の本当の意味合いを理解して使いこなすのはかなり難しいといえます。しかし、とりあえずその場をしのぐことができても、Illustratorの本当の能力を使い切ることができないと、無駄な作業が多く非効率だったり、ビジュアルづくりの可能性を狭めてしまうことにもなるでしょう。
Illustratorは基本的な機能こそがソフトウエアの中核であり、もっとも難易度が高い部分であるともいえます。そのため初級者から上級者まで、それぞれのユーザーが頭を悩ませるポイントも同じです。本書ではそうした基本的な機能をひとつひとつ丁寧に解説し、“なんとなくできていた”“よくわからずに使っていた”“いつも同じことで困っている”といったすべてのIllustratorユーザーが、しっかりと理解してマスターできるよう、わかりやすい事例を挙げながらまとめています。基本的な内容だからこそすべてのレベルのユーザーに必要な、Illustrator解説書の決定版です!!

【本記事について】
本記事は、「Illustrator ABC」著者である井上のきあさんが公開しているWebコンテンツの転載記事になります。
Illustrator ABC http://www.slowgun.org/abc/

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