第5回 STEP 4 Wikipedia APIを使ってみよう | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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 STEP 4 Wikipedia APIを使ってみよう

最後に、SimpleAPI第三弾のWikipedia APIの使い方を解説する[17]。Wikipedia APIとは、インターネット上の百科事典として有名なWikipediaの情報をプログラムで扱いやすい形式に変換して取得することができるAPIである。Wikipediaに記載されている情報はWikiという独自形式になっているため普通に情報を見るぶんにはわかりやすいが、APIが提供されていないのでプログラム上で任意のキーワードをWikipediaで検索して取得することができなかった。Wikipedia APIは、Wikipediaの公式なAPIではないが、まさにこの役目を果たしてくれる便利なAPIである。

Wikipedia APIは、今まで紹介してAPIとは違ってプログラムを書く必要があるが、とても簡単に使うことができるAPIである。使い方は、「http://wikipedia.simpleapi.net/api?keyword=【キーワード】」のURLにWikipediaで検索したいキーワードを渡すだけ。注意点は、キーワードは必ずURLエンコードしたデータを指定する必要がある。

キーワードを渡すと、XMLでWikipediaの情報を取得することができる。Wikipedia APIの取得形式は、XMLのほかにも「RSS」「JSON」「PHP(シリアライズされているデータ)」「HTML」「TCV(タブ区切りデータ)」「JavaScript」の合計7種類の形式で取得することができる。もちろん、自由に用途に応じて取得形式を選択できる。

出力形式を指定するには、outputパラメータを付加するだけでよい。たとえば、"Google"というキーワードで、PHP形式で取得するには、次のURLを指定する。

http://wikipedia.simpleapi.net/api?keyword=Google&output=php

このURLを指定したときの、プログラムの例を[18]に示す。ソースコード[19]を実行するには、PHPからHTTPへアクセスが許可されていることが必要であるが、普通にWindowsにPHPをインストールしたときには許可されているので、すぐに動かすことができるはずである。[18]のソースコードは、必ずUTF-8として保存する必要がある。なぜなら、Wikipedia APIの取得結果はすべてUTF-8のデータになっているためである。[18]で取得した結果は、$resultに入っているが、[19]のような情報が含まれている。

たとえば、[18]で取得した結果の中でキーワードのタイトルを表示するには、[20]のようになる。また、Wikipedia APIを組み込んで利用する注意点は、1分当たり30リクエスト以下で利用すること、クローラーのような自動巡回プログラムには利用しないなどがある。詳しくは、Wikipedia APIのWebサイトに記載されている利用上の注意をよく確認してほしい。



[17]wikipedia.simpleapi.net/
[17]wikipedia.simpleapi.net/


[18]Wikipedia APIの使用例1
[18]Wikipedia APIの使用例1


[19][18]で得られた情報
[19][18]で得られた情報


[20]Wikipedia APIの使用例2
[20]Wikipedia APIの使用例2


まとめ
今回は、国産のWeb APIであるSimpleAPIについて解説した。SimpleAPIは、初心者でも簡単に扱えることを目的に公開されているWebAPIなので、読者の皆さんもぜひ使ってみてほしい。今後もSimpleAPIはリリースされる予定とのことなので、とても楽しみである。


本記事は『web creators』2008 vol.75からの転載です。
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