第8回
アピアランスパレットで塗りを重ねて 金属の質感を表現 |
押さえておきたい機能とテクニック
登録したグラフィックスタイルを文字に適用する
鈍い輝きを表現した金属ロゴを作成する。アピアランスパレットとパスのオフセットを活用し、3種類のグラデーションを重ねて金属風の光沢を表現。グラフィックスタイルに登録することで、文字だけでなくパスにも簡単に適用できる。
制作・文 高野 徹(lolo66)
url http://www.lolo66.com/
使用ソフト Illustrator CS/CS2
はじめに、金属の質感を表現する際の基となる色をスウォッチパレットに登録する。まず、スウォッチパレットメニュー→“新規スウォッチ...”で[グローバル]にチェックを入れて、[C:70、M:50、Y:50、K70]の値で[OK]ボタンをクリックしてスウォッチを登録1-1。次に、長方形ツールで20mmの正方形を描いた1-2。
1-1
1-2
先ほど作成した正方形に対し、グラデーションパレットで着色していく。まず、スウォッチパレットで先ほど作成したスウォッチをグラデーションパレットにドラッグ。次にグラデーションパレットで、[種類:線形]、[角度:90]とし、グラデーションスライダの[位置:0%]を[T:30%]、[位置:35%]を[T:100%]、[位置:90%]を白、[位置:100%]を[T:30%]として適用した2-1。
2-1
正方形を選択したまま、アピアランスパレットメニュー→“新規塗りを追加”を適用。さらに、効果メニュー→“パス”→“パスのオフセット”を[オフセット:-0.3mm]、[角の形状:マイター]として[OK]をクリックする。続けて、アピアランスパレットで[カラー]を選択したら、グラデーションパレットで、[種類:線形]、[角度:90]とし、グラデーションスライダの[位置:2%]を白、[位置:15%]を[T:100%]、[位置:75%]を[T:80%]、[位置:85%]を[T:30%]、[位置:100%]を[T:80%]とした3-1。
3-1
さらにSTEP3と同様の手順で、アピアランスパレットメニュー→“新規塗りを追加”を適用。効果メニュー→“パス”→“パスのオフセット”を[オフセット:-0.6mm]、[角の形状:マイター]で適用する。そのままグラデーションパレットを選択し、アピアランスパレットで[カラー]を選択したら、これまでの作業と同様に、4-1のようにグラデーションの設定を行った4-2。ここで、作成した正方形をグラフィックスタイルパレットにドラッグして、グラフィックスタイルとして登録しておく。
4-1
4-2
文字ツールで太めのフォントを選択して文字を入力し、先ほど登録しておいたグラフィックスタイルを適用すれば金属の質感のロゴの完成だ5-1。さらに、背景に黒の正方形を配置し、ロゴを選択して、効果メニュー→“スタイライズ”→“光彩(外側)...”を[描画モード:スクリーン]、[カラー]を白、[不透明度:100%]、[ぼかし:1mm]とすることで、ロゴが発光しているような効果を与えることができる5-2。
5-1
5-2
本記事は『MdN』2008年9月号(vol.173)からの転載です。
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