05 塗りつぶしコマンドと塗りつぶしレイヤー
画像上を描画する方法は、ブラシツールなどを使う方法のほかに、塗りつぶす方法もある。塗りつぶしを行うには、「塗りつぶしコマンド」、「塗りつぶしツール」や、「塗りつぶしレイヤー」を目的に応じて使い分けるとよい。ここではそれぞれの方法の特徴を見てみよう。
塗りつぶしコマンド
また、画像上に選択範囲を作成して塗りつぶしコマンドを実行すると、選択範囲の内側のみが塗りつぶされる。
塗りつぶしツール
column 塗りつぶしツールのオプション設定
塗りつぶしツールを選択すると、オプションバーでツールのオプション設定をすることができる。[モード]は鉛筆ツールやブラシツールと同様に、色をどのように重ねるのかを設定する。[不透明度]は塗りつぶす色の不透明度を0から100%で設定する。[許容値]は塗りつぶす部分の近似色の範囲を0~255の数値で設定し、数値が小さいほど近似色の範囲は狭くなる。[隣接]は通常チェックしておく。このチェックを外すと、クリックした部分と近似色であれば離れた場所でも塗りつぶすことができるようになるが、不要な部分まで着色されてしまう。
column 写真に塗りつぶしツールを適用する
塗りつぶしツールは、クリックした部分に隣接する近似色を描画色で塗りつぶすものだ。そのため写真のように複雑にさまざまな色が混在する画像には不向きだ。
塗りつぶしレイヤー
まず、レイヤー構造になった画像を用意する。ここでは風景写真に鳥を合成した画像を用意した。鳥の背景を塗りつぶしレイヤーで着色してみよう。レイヤーパレットで[背景]レイヤーをクリックし、レイヤーメニュー→“新規塗りつぶしレイヤー”→“べた塗り”を選択し、表示されるダイアログボックスで[OK]ボタンをクリックする。[カラーピッカー]が表示されるので、塗りつぶしたい色を設定し[OK]ボタンをクリックする(詳しくは「テクニック7:描画の基本-(3)カラーパレット」カラーピッカーの項を参照)。すると、鳥の画像の背景が塗りつぶされる。[レイヤー]パレットを確認すると、塗りつぶしレイヤーの[べた塗り1]レイヤーが作成されているのが確認できる。
色を変更するには、塗りつぶしレイヤーのレイヤーサムネールをダブルクリックする。[カラーピッカー]が表示され、いつでも色を変更することが可能だ。
column グラデーションで塗りつぶす
塗りつぶしレイヤーは単色の塗りつぶしだけでなく、グラデーションやパターンで塗りつぶすこともできる。レイヤーメニュー→“新規塗りつぶしレイヤー”→“グラデーション”を選択すると、[グラデーションで塗りつぶし]ダイアログボックスが表示され、グラデーションの色や形状、方向などを設定して塗りつぶすことができる。また、レイヤーメニュー→“新規塗りつぶしレイヤー”→“パターン”を選択すると、[パターンで塗りつぶし]ダイアログボックスが表示され、パターンの種類やサイズを設定して塗りつぶすことができる。
テクニック7 -(1)描画の基本
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Photoshop超基本のテクニック7
テクニック1:画像補正の基本
テクニック2:選択範囲の基本
テクニック3:レイヤーの基本
テクニック4:スタイルとフィルタの基本
テクニック5:変形の基本
テクニック6:文字の基本