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万一HDDが壊れたときはどうすればいいの?バッファローの「データ復旧サービス」の現場に潜入してみた

2018.7.19 THU

万一HDDが壊れたときはどうすればいいの?
バッファローの「データ復旧サービス」の現場に潜入してみた


HDDを分解してケースからドライブを取り出す作業

HDDを分解してケースからドライブを取り出す作業

クリエイティブな仕事をするうえで、何よりも怖いのがハードウェアのトラブルだ。特に“資産”とも言えるデータを保存しておくストレージが壊れてしまったときのダメージは深刻。データを保存したハードディスク(HDD)にアクセスできず、デザインをゼロからやり直すハメになった経験があるユーザーも少なくないだろう。データを失わないためには何に注意すれば良いのか? また、万一HDDがトラブルに見舞われたときにはどうすべきなのか? HDDの大手メーカーであり、「データ復旧サービス」も手掛ける株式会社バッファローのデータ復旧課・木谷茂樹氏に詳しい話を伺った。
<取材・文/編集部 取材協力/株式会社バッファロー>
落下や正常でない取り外しなどHDDが壊れる原因はさまざま
まず、ひとくちにHDDのトラブルと言っても、その原因や症状にはさまざまなものがある。「HDDのトラブルの種類には、大きく分けて論理障害と物理障害があります。論理障害とは、ファイルシステムやディレクトリ情報などが破損することによりデータが見られなくなる症状で、物理障害は物理的なデバイスの故障です」(木谷氏)

論理障害が起きやすい例として挙げられるのが、正常なイジェクトの処理をせずに外付けHDDのケーブルを取り外してしまうケースだ。「正しく取り外さないと、ブートセクタと呼ばれるドライブ自身の情報が書き込まれた部分が破損しやすいです。すると、次に違うパソコンに接続したときなどに、“アクセスできません”や“初期化しますか?”といったアラートが出てしまいます。実はこのとき、本当はデータ領域は無傷で残っていることも多いのですが、ファイルを読み込むためのインデックスのような役割を果たす部分が破損しているため、データにアクセスできません」

一方の物理障害を引き起こす代表例はHDDの落下。落とした衝撃で、内部の磁気ヘッドやプラッター(磁気ディスク)が物理的に破損してしまう故障だ。落下を起因とするトラブルでは、その後にドライブとして認識はされるが、ファイルの読み書きを行うとエラーが表示されてプロセスが完了しないケースなどがある。「物理的に記録層が剥がれてしまうと、その部分の記録は取り出しができません。データ復旧サービスで救出を試みる際には、読み出せるデータを極力かき集めてファイルとして復元するかたちになります」と木谷氏は語る。
株式会社バッファロー データストレージソリューション事業部 データ復旧課 木谷茂樹氏

株式会社バッファロー
データストレージソリューション事業部
データ復旧課 木谷茂樹氏

近年では落下に強い耐衝撃モデルのポータブルHDDも数多く発売されている。それを使えば心配は皆無だと過信してしまいがちだが、それでも100%万全とは言い切れないと木谷氏は語る。「あくまでも衝撃に強いのは通電していない状態。つまりヘッドが止まって固定されているときの話です。駆動中のHDDはどうしても衝撃には弱い。耐衝撃モデルであっても、雑な取り扱いは禁物です」(木谷氏)
どんなに正しく取り扱ってもいつかHDDは壊れてしまう
そのほかにも、HDDが故障しやすいケースには、動作中の急な電源の操作、水没や高温・高磁場といった過酷な環境での使用などがある。もちろん分解や改造といった行為も厳禁だ。裏を返せば、これらの故障しやすい状況を作り出さないことがHDDを長持ちさせる近道。安定した場所に設置して使い、水分や埃に注意し、使わないときには電源をOFF。マニュアルを熟読して正しい使い方をすれば、トラブルを大幅に減らせる。さらにバッファローでは、HDD自身が持つS.M.A.R.T情報をもとにHDDの健康状態を診断して分かりやすく伝えてくれるクラウドサービス「みまもり合図」も提供中。このサービスを活用して故障予測を行うことも“転ばぬ先の杖”として有効と言えるだろう。
とはいえ、どんなに正しく取り扱っても、いつかは必ずHDDは壊れてしまう。HDDには寿命があり、自然故障が発生することもある。特に、短いサイクルで製品を買い換えることが多かった昔とは違い、近年ではHDDの大容量化で同じ1つのモデルを長く使い続けるケースが増えた。それが原因で、木谷氏によれば「過去に比べるとHDD自体の寿命での故障に直面するユーザー様も増えています」とのこと。今後ますますその傾向は高まることが予想される。

つまり、どんなに気を配っても、HDDが絶対に壊れないということはない。そこで、いざというトラブルの際に強い味方となるのが、データを復旧してくれるサービスだ。巷にはデータ復旧のサービスはいくつかあるが「日本データ復旧協会(DRAJ)という団体があり、信頼できるサービスを探すうえで、そこに加盟している企業は1つの目安にはなるでしょう」と木谷氏は語る。

もちろん「データ復旧サービス」を展開するバッファローも、この協会に加盟する企業の1つ。同社は2017年5月から「データ復旧サービス」を開始し、当初は自社製品にのみ絞って受け付けを行っていたが、2017年12月からバッファロー以外が製造したストレージ製品からのデータ復旧にも対応した(日本国内での販売品に限る)。
ここでひと息、あなたのデータ破壊度をチェック!

【診断テスト】
6つの質問に答えるだけで、あなたの潜在的なデータ破壊度が判ります。
質問にはYes/Noで回答ください。

 Q1  パソコンの電源は落とさない。常時つけっぱなし。  Yes  No
 Q2  ノートPCやポータルHDDなどをよく落とす。  Yes  No
 Q3  パソコンのデフラグを頻繁に行っている。  Yes  No
 Q4  パソコンがフリーズしたらすぐさま強制再起動。  Yes  No
 Q5  HDDの音がカリカリ鳴り始めても無頓着。  Yes  No
 Q6  OSの取り出し処理をせずケーブルを引っこ抜く。  Yes  No

診断結果はこちら
実際にデータ復旧を行っている復旧センターに潜入!
解析などを行うマシンがズラリと並ぶ復旧センター

解析などを行うマシンがズラリと並ぶ復旧センター

データ復旧の現場で実際にどのような処理が行なわれているかは一般ユーザーには見えづらいが、今回の取材では復旧センターへと潜入。まずはHDDを巧みに分解してドライブを取り出すことから工程が始まっていた。続いて、コピーを取るマシンで作業用のクローンを作成。そのクローニングしたものを復旧用のマシンにかけてデータを解析し、状態を確認してデータの救出にあたる。木谷氏をはじめ、実際に復旧を手掛けるスタッフは製品開発の経験を経ていることも特徴。木谷氏は「HDDの構造を把握し尽くしていることはもちろん、症状に応じた復旧のアプローチを考えるための経験も持っています。製品の中身を知っているメーカーのサービスであることは強みですね」と自信をのぞかせる。
監視カメラの設置などセキュリティも厳重

監視カメラの設置などセキュリティも厳重

HDDの中身を見られることに抵抗があるユーザーも多いかもしれないが、「復元したデータを開けるか確認する以外で、ファイルの中身を覗くことはありません。あくまでもディレクトリ構造やファイルのデータとしての復元であり、ファイルの中身については当社では把握していません。また、復元したデータの保管期間は2週間で、案件が無事に終了したら作業用のデータも完全に消去します」(木谷氏)とのことなので安心だ。ほかにも、セキュリティには厳重な配慮がされている。「復旧センターのマシンは情報漏えい対策、ウィルス対策の双方の目的で、外部のネットワークと遮断されています。各マシンも完全に独立させた状態です。作業にあたって、お客様のストレージの中のウイルスチェックも万全に行っています」(木谷氏)。
無事にデータが救出されると、そのデータは何と別途に用意された外付けHDDやUSBメモリーなどのメディアに入れた状態でユーザーの手元に届く!「そのメディアの料金もサービスの利用料金の中に含まれています。返却の必要はなく、そのまま使ってくださって構いません。さらに、お買い上げいただいた場合と同じように、お渡しした納品メディアも保証付きです」。言わば、新品のメディアをもらえることになり、かなりお得なサービスとの印象だ。

意外なポイントとして、同社の「データ復旧サービス」は、自分の操作で誤ってデータを削除してしまった場合でも利用できる(論理障害の中度レベルに相当)。また、パソコンに内蔵されたディスクであっても、パソコンから取り出した状態にすればユーザーデータの復旧には対応が可能だ(OSの復旧は不可)。デザイナーの日々の仕事において、とても心強い味方と言える。

最後に、メディアが故障して「データ復旧サービス」を頼むまでに、ユーザーが心掛けておくべきことを伺った。「HDDは精密機械なので、送付の際には緩衝材を入れるなど梱包をしっかりとお願いします。また、無理に運用を続けて症状が複合化すると、復旧はどんどん困難になります。怪しいと感じたときに慌てて電源を入れた状態で動かすと、症状が悪化しかねないので要注意です」。
【いざという時に役立つオススメのデータ復旧業者】
   データ復旧業者/会社名(あいうえお順)
 1  株式会社アイ・オー・データ機器
 2  アドバンスデザイン株式会社
 3  株式会社アラジン (データレスキューセンター)
 4  A1データ株式会社 オントラック事業部
 5  大阪データ復旧株式会社
 6  株式会社くまなんピーシーネット
 7  株式会社DD-RESCUE
 8  株式会社バッファロー
 9  富士通インターコネクトテクノロジーズ
(旧社名:信越富士通株式会社)
 10  ロジテックINAソリューションズ株式会社 

日本データ復旧協会(DRAJ)に加盟する会員企業(※2018年3月22日現在)。木谷氏も先述したように、信頼できるデータ復旧サービスを探すうえで、こちらに加盟している企業は1つの目安になる。
【データ破壊度の診断結果!】

●採点ルール

Yesと回答した合計点数で、あなたのデータ破壊度が判ります。
下記より点数を数えて破壊度ランクをご確認ください。
Q1… 10点、Q2… 10点、Q3… 10点、Q4… 20点、Q5… 20点、Q6… 30点

●データ破壊度ランク


 Aランク(合計ポイントが30点以下)
 あなたのデータ破壊度は赤ちゃん級!
 精密機械の扱いに慣れていて比較的安心。
 このまま定期的なバックアップを心がけましょう。

 Bランク(合計ポイントが50点以下)
 あなたのデータ破壊度はミドル級!
 油断をしていると大切なデータを失う可能性も。
 定期的なバックアップをオススメします。

 Cランク(合計ポイントが60点以上)
 あなたのデータ破壊度はマンモス級!
 故障するリスクが少し高いです。
 定期的なバックアップをオススメします。

 Dランク(合計ポイントが80点以上)
 あなたのデータ破壊度はメガトン級!
 故障するリスクが非常に高いです。
 早急にバックアップをオススメします。

※例示している内容は1つの目安です。あくまで参考例に過ぎません。


<span style="font-size: 10.5pt;">受付期間:月〜金(祝日除く)9:30〜17:00 e-Mail:bdr-support@melconic.co.jp(3拠点共通) URL: http://buffalo.jp/recovery/ </span>

受付期間:月〜金(祝日除く)9:30〜17:00
e-Mail:bdr-support@melconic.co.jp(3拠点共通)
URL:http://buffalo.jp/recovery/

■株式会社バッファロー「データ復旧サービス」
外付けHDDの大手メーカーとして、“データを失って悲しむユーザーを1人でも減らしたい”との想いから開始されたサービス。拠点として東京・大阪・名古屋にデータ復旧センターを構えて迅速なサービスを展開中。重度の障害については、復旧に用いるパーツのストックも膨大に備えたグループ会社のアドバンスデザイン株式会社のクリーンルームで、より高度な復旧作業が行われる。論理障害と物理障害を、さらにそれぞれ障害レベルに応じて軽度・中度・重度に分けて価格が設定されており、あらかじめ固定料金が提示されていることも魅力(一部は見積もり)。復旧できたデータの量や作業の難易度によって、復旧作業後にどんどん料金が追加されるような心配がない。診断や見積もりには一切費用はかからず、バッファロー製品で保証期間内の軽度の論理障害であれば無償対応(要ユーザー登録)。HDD以外に、NASやSSD、USBメモリ、光メディア(ブルーレイ・DVD)、SDカード / CFカードにも対応する。
※地上デジタル放送などの著作権保護されたデータは復旧不可
■取材先
株式会社バッファロー
URL:http://buffalo.jp/
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