不要なモノは持ち歩かない! ミニマリスト向けのスマートPCバックパック~エレコム「BM-OF03」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
最近は、ノートPCを使わなくとも、タブレットとキーボードの組み合わせがあれば、そこそこの作業が出先で手軽にできるようになりました。カフェや図書館、コワーキングスペースなどで作業を行うにあたって、かつてのように分厚いノートPCは持ち歩かなくなった人も、多いのではないでしょうか。
もっとも、現在市販されているノートPC用バッグは、通常のバッグと同等の容積をもちつつ、ノートPCやタブレットを収納できる保護機能付きのスペースが用意された製品がほとんどで、トータルではかなりの量の荷物が収納できます。ただでさえ持ち歩くノートPCやタブレットの容積が小さくなっているこのご時世、正直ここまで大きくなくていいのに、と思うことも少なくありません。
こうした場合にお勧めできるのが、今回紹介するエレコムのスマートPCバックパック「off toco」シリーズのひとつ「BM-OF03」です。複数のカラーバリエーションの中から、今回はグレーの「BM-OF03GY」を紹介します。
その厚みは、ノートPCを入れてもせいぜい数cmしかありませんので、背負ってもかさばることもなく、すっきりシンプルとした荷物で街中を歩き回れるほか、電車の中で立っている時も、背後の人に荷物が当たりにくいのが利点です。車内でやむを得ずバッグを背中から下ろせない状況下では、この特徴は役に立つことでしょう。
本体には14インチまでのノートPCおよびタブレットを収納できるスペースのほか、A4サイズの書類を入れるポケットが2つ、さらに前面ポケットにはACアダプタやケーブル類を入れられます。また側面の隠しポケットにはスマホやモバイルバッテリーなど、薄型の機器を収納できます。
ちなみにショルダーベルトはバッグ内に収納することも可能ですので、社内でノートPCやタブレットを持ち歩く時の保護ケースとしても重宝します。
ここまで薄いと、むしろバッグというよりも、ノートPC用の保護ケースにショルダーベルトをつけただけのように思われるかもしれませんが、縦向きで持つためのハンドルや、盗難防止用のフックなど、バッグとしての使い勝手にもきちんと配慮されています。もちろん表面には撥水加工も施されています。
ただしそのストイックな設計ゆえ、ペットボトルや折り畳み傘などを入れる余裕はほとんどありません。表面のポケットに無理矢理ねじ込めなくはないのですが、あまり強引に入れてしまうと、不自然に膨れ上がってしまいます。
このあたりは、機能が不足しているというよりも、不要なものまでいちいち持ち歩いてしまう癖を直すために、わざとこうした設計になっていると考えたほうがよいでしょう。ミニマリストを目指していながら、なかなか荷物を減らせない人には、本製品はよいきっかけになるかもしれません。
本製品はそのコンセプト上、なるべくショルダーベルトを短くして密着するよう背負いたくなりますが、夏場に限っては片方のベルトだけを肩に掛けるなどして風通しをよくすることをおすすめします。
「スマートPCバックパック」という名前のとおり、メインで使うバッグとは別に、ノートPCやタブレットを中心に必要としたものだけをスマートに持ち歩く時に便利なこの製品、標準価格では1万円前後ですが、ネットでの実売価格は5千円前後まで下がっており、そのコスパも含め、ユーザーからの評価は高いようです。
今回紹介したグレーのほかにも、プライベートに合うネイビー、ややビジネス寄りのブラックもラインナップされていますので、お好きな色を選んでみてはいかがでしょうか。
実売価格:4,785円
発売元:エレコム
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B07HX6HMJX/
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2019.06.11 Tue