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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2019.08.13 Tue

荷物をなるべく減らしたい人に! USB PDにも対応、モバイルバッテリーと充電器の合体製品

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ 
荷物をなるべく減らしたい人に! USB PDにも対応、モバイルバッテリーと充電器の合体製品~RAVPower「RP-PB122」レビュー
2019年08月13日
TEXT:山口真弘(ITライター)

スマホやタブレットを外出先に持ち歩くようになってから、モバイルバッテリーや充電器といった荷物を毎日持ち歩かなくてはならなくなり、うんざりしている人は少なくないのではないでしょうか。

モバイルバッテリーは、5,000~10,000mAhクラスの製品であれば200g前後、つまりスマホ1台分程度の重量はありますし、充電器は2ポートを搭載したモデルだと100~150g程度あるのが普通です。合計300~350gというのは、毎日持ち歩くにはちょっとした重量ですし、ここにスマホやタブレット本体も加わるとばかにできない重さになります。また体積も相当なものです。

何かとかさばりがちなこの2つのアイテムを合体させたのが、今回紹介するRAVPowerの「RP-PB122」です。これは、USB Type-AとType-Cそれぞれ1ポートを搭載したUSB充電器に、容量5,000mAhのモバイルバッテリーを内蔵した製品です。普段はコンセントにつないで充電器として利用しつつ、外出先ではモバイルバッテリーとして使えてしまう、便利な2WAYアイテムです。
USB Type-CポートとType-Aポートを各1基搭載。MacBookのACアダプタとよく似た質感

USB Type-CポートとType-Aポートを各1基搭載。MacBookのACアダプタとよく似た質感

USB Type-Cケーブルとポーチが付属します。もちろんPSEも取得済み

USB Type-Cケーブルとポーチが付属します。もちろんPSEも取得済み

本体サイズは77.5×77.5×32mmで、MacBook用の61W USB-C電源アダプタ(75×75×30mm)とほぼ同じ。容量5,000mAhのモバイルバッテリーとして考えるとやや大型ですが、充電器としても使えることに加え、コンセントに直接接続するための電源プラグを内蔵していることを考えれば、そう違和感のあるサイズではありません。

またスマホなどのモバイル機器を接続した状態でコンセントにつなぐと、内蔵のバッテリーよりもモバイル機器を優先的に充電し、完了後に内蔵バッテリーの充電を行う、いわゆるパススルー充電にも対応しています。

そのため、出張先のホテルで就寝前に本製品を使って充電を開始すれば、夜中にいちいちデバイスをつなぎ替えることなく、翌朝にはデバイスも内蔵バッテリーも満充電になっているというわけです。出張や小旅行にあたって荷物は減らしたいけど、利便性を下げるのはイヤ、そんなニーズにぴったりです。
背面に折りたたみ式の電源プラグを搭載

背面に折りたたみ式の電源プラグを搭載

コンセントに直接接続して充電が行なえます

コンセントに直接接続して充電が行なえます

コンセントにつないだ状態で2ポートのUSB電源アダプタとして使えます

コンセントにつないだ状態で2ポートのUSB電源アダプタとして使えます

コンセントから外して容量5,000mAhのモバイルバッテリーとしても利用できます

コンセントから外して容量5,000mAhのモバイルバッテリーとしても利用できます

USB Type-CポートはUSB PD、USB Type-AポートはQuick Charge 3.0と、それぞれ急速充電規格に対応しています。ざっくりと分けるならば、前者はUSB PD対応のAndroidスマホおよび最近のiPhone、後者はUSB PD非対応のAndroidと組み合わせることで、もっとも速いスピードで充電が行なえます。これらに非対応の機器も、同社の独自規格「iSmart 2.0」で、出力が最適化される仕組みです。

本製品のように、充電器とモバイルバッテリーの合体製品は過去にもいくつか存在しますが、Type-AポートだけでなくUSB PDによる急速充電に対応したType-Cポートを搭載する製品は非常にレアです。それだけに、モバイルユーザーから人気を集めるのも当然といったところです。

気をつけたいのは、USB PDの最大出力が18Wということです。USB PD対応のノートPCやタブレットは、最低でも30Wもしくは45W程度の出力がないと充電できない製品が多く、本製品のUSB PDは実質的にはスマホ向けということになります。

ただし最近は、最大出力が低いUSB PDアダプタであっても、スローながら充電が可能なノートPCなども登場しつつありますので、それらの製品と組み合わせれば、ノートPCのACアダプタの代替にもなります。このあたりはノートPC側の設計に依存しますので、あらかじめ手持ちの製品を確認しておくことをおすすめします。
バッテリー残量はLED4段階で表示されます。Type-Cポートは給電のほか充電にも対応

バッテリー残量はLED4段階で表示されます。Type-Cポートは給電のほか充電にも対応

見た目がちょっと不思議ですが、バッテリー内蔵ゆえこの状態で充電されています

見た目がちょっと不思議ですが、バッテリー内蔵ゆえこの状態で充電されています

以上のように、モバイルユーザーにとってはたいへん魅力的な製品ですが、間違えてはいけないのは、本製品はあくまで「充電器とモバイルバッテリーの両方が必要な人向け」の製品であるということです。

というのも、単品のモバイルバッテリーならば、同じ容量でもっと軽くコンパクトな製品や、同じ重量でもっと容量のある製品が入手できますし、充電器にしても、単品であればこのサイズで最大出力45Wや60Wに対応したUSB PD対応充電器は多く市販されています。

つまり両者が合体していることで、持ち歩く時の荷物の重量や体積を減らせるのが利点であり、それぞれの単品しか必要がない人にとっては、どうしても本製品でなくてはならない理由はありません。

そうした点を理解した上で、自分のライフスタイルにフィットすると断言できるようであれば、実売5,000円以下で入手できるリーズナブルさも込みで、間違いなくおすすめできる製品と言えるでしょう。
製品名:RP-PB122
実売価格:4,999円
発売元:RAVPower
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B07SCX9X8S/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
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