ありそうでなかった? 二つ折りできてかさばらない折りたたみクリップボード ~ナカバヤシ「QB-FA4E」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
クリップボードと言えば、一般的にはA4サイズであることが普通です。これは挟む資料がA4であることが多いという、ビジネス上の理由によるものです。A4を挟むからA4サイズであるという、ごく当たり前の理由です。
その常識に真っ向から挑戦したのが、今回紹介するナカバヤシの「折りたたみクリップボード」です。これは広げるとA4、たたむとA5になるという、折りたたみ式のクリップボードです。
仕組みとしては実にシンプルで、クリップボードの中央から、2つに折れる構造になっています。挟んだ紙はカールしつながら折りたためますので、折り目がつくことはありません。ありそうでなかった製品だと言えるでしょう。
しかしながら、実際に使ってみると、このことはそれほど気になりません。なぜなら折れ曲がる向きは外側ではなく内側なので、上に載せた書類に記入しているぶんには、ピンと張った状態が維持されるからです。ただし中央の折り目部分が背面に大きくせり出しているため、テーブルに乗せて使うのは不向きです。
また、半分に折りたたんだ状態では、中央部分に隙間ができますので、ここにペンを挿して持ち歩くこともできます。クリップボードと書類は手元にあるのに、記入するためのペンを持参し忘れた……というミスも回避できます。
ボディは発泡PP製で、高級感こそありませんが、使い勝手や価格を考えると十分でしょう。最近は、以前紹介したキングジムの「マグフラップ」のように、機能性を重視したクリップボードが続々と登場しつつありますので、そのひとつとして、クリップボードを買う際に候補に入れておくべき製品と言えそうです。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2019.10.15 Tue