L字コネクタ採用、スタンド不要でスマホを立てられる便利なUSBケーブル~エアリア「STANDINGケーブル」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
スマホの充電端子は、たいていは本体の底面に付いています。そのため、ケーブルを挿した状態では、コネクタ部分が邪魔になり、スマホスタンドに立てられないという問題があります。
今回紹介するエアリアの「STANDINGケーブル」は、スマホに挿した状態のままスタンドに立てられる機構を備えるほか、それ自体が簡易スタンドとしても機能する、ユニークなUSBケーブルです。
これをスマホに装着すると、通常であれば真下に伸びるケーブルがスマホの横方向に伸びるようになるため、スマホスタンドにそのまま立てられるようになります。L字コネクタを覆うカバーが台の役割を果たすため、コネクタ部分に負荷がかかって断線につながることもありません。
市販されているスマホスタンドの中には、ケーブルを挿した状態での利用を想定していない製品も多くありますが、本製品を使うことで、スタンドに立てたまま充電することが可能になるというわけです。
しかしUSB Type-Cではコネクタの表裏がないため、こうした問題を気にする必要がありません。抜いて挿し直すことで、利用環境に合った向きにケーブルを引き出せます。リバーシブルなType-Cコネクタあってこその特徴と言えます。
いっぽうで、あまり向かない用途もあります。それはケーブルを接続したまま縦向きでスマホを使うことです。充電しながらスマホを使うことはよくありますが、この場合、真下にケーブルが出ているほうが取り回しはよく、左右に伸びているとおかしな方向からケーブルが引っ張られる上、そもそもスマホが持ちにくくて仕方ありません。
ただしこれが縦向きではなく横向きとなると、また話は変わってきます。横向きの場合、本製品を使うことでケーブルを下方向に逃がすことができるので、握ったまま操作しやすくなります。スマホを横向きにしてゲームをプレイする場合などには、むしろ向いた仕様と言えるでしょう。
つまり通常の速度での充電になってしまうわけですが、今回紹介したような特徴だけでフィットするシーンは多いはずですし、さらに充電以外にデータ通信に対応するのも利点といえます(USB 2.0仕様)。現状でも充分に便利な製品ですが、個人的には両端ともにType-Cのモデルも欲しいところです。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2020.01.14 Tue