電池交換不要、スマホ用のワイヤレス充電器でチャージするユニークな5ボタンマウス~サンワサプライ「MA-WBL157」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
有線マウスと比べた場合のワイヤレスマウスの弱点は、電池の交換が必要になることです。最近は単三電池1本で数ヶ月使える製品も少なくありませんが、それでもうまく動かないと「あれ、電池のせいかな?」と疑ってしまうことは避けられません。
一方で、バッテリーで駆動するタイプのマウスもありますが、充電のためにケーブルを差すなどの手間がかかることから、ちょっと充電をサボっていたら動かなくなった……ということもしばしばです。
今回紹介するサンワサプライの「MA-WBL157シリーズ」は、こうした問題を解決してくれるユニークなワイヤレスマウスです。
なぜなら、一般的にPCの前で作業をしている時は、マウスを使いつつ、スマホは充電を行っていることがほとんどで、逆にPCの前から離れる時は、マウスは使わず、一方のスマホは持ち出すという、ちょうど入れ替わりの形になるからです。同時に充電器を必要とするケースは、まずありません。
つまり、PCの近くにスマホ用のワイヤレス充電器が1台あれば、本製品用に新しくワイヤレス充電器を購入しなくとも、共用できてしまうのです。万一の場合の予備手段としてUSBケーブルによる充電にも対応していますので、外出先などでワイヤレス充電器がない場合も、困る心配がありません。
ボタンは左右ボタンとホイールボタン、さらに側面に「戻る」「進む」ボタンを備えた、いわゆる5ボタンマウスにあたる製品です。このほか上部にはカウント切り替えスイッチがあり、800・1200・1600カウントで切り替えて使用できます。
3ボタンマウスに比べると多機能ですが、マウスとしての機能がほかと比べて突出して多いわけではない、いい意味で普通の製品です。ちなみに「戻る」「進む」ボタンが左側面にあることからも分かるように、左右非対称の形状で、右手でのみ利用できるタイプです。
ただし、マウスボタンに任意の役割を割り当てられる汎用のフリーソフトを使えば、「戻る」「進む」だけでなく、さまざまなショートカットを割り当てることができ、使い勝手が激変します。今回試したフリーソフト「X-Mouse Button Control」は、本製品のカスタマイズに対応していますので、いろいろと変更してみることをおすすめします。
一般的にワイヤレス充電器には据置タイプとスタンドタイプがあり、残念ながらスタンドタイプの利用は少々難しいのですが(無理やりマウスを立てかければできなくはないのですが)、その点さえクリアできるようなら、類似製品がほとんどないだけに、ユニークな選択肢の一つとなりうるでしょう。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2020.08.18 Tue