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気になるフォント、知りたいフォント。 書籍『恋をして生きてきたんだよな/青春bot』(2020.3.12)

2020.4.8 WED

プロのフォント使いを実例から解く
気になるフォント、
知りたいフォント。
デザインの構成において、最も重要な要素の一つ「フォント」。本コーナーでは、無数の選択肢から導き出されるプロのフォント使いを、素敵な実例ベースで紹介していきます。記事一覧はこちら
今回取り上げるのは、書籍『恋をして生きてきたんだよな/青春bot』です。
2020年3月12日 取材・文 山口 優
『恋をして生きてきたんだよな/青春bot』
書籍/2020/ライツ社(URL
帯なし

帯なし

帯付き

帯付き

●Designer:宗幸[UMMM]
作品の世界観に合わせ丸みのある個性的な文字に

インスタグラムで反響の大きかった青春イラストエッセイを一冊にまとめた書籍。作者が経験した苦く切ない片想いに対する心情が、独特のタッチのイラストと等身大の言葉で描かれている。

表紙カバーでは、その作品世界が、青春を連想させる地の色と、「思い出の窓」や「アルバムに貼られた写真」に見立てた作者のイラスト作品、印象的なタイトル文字、全面にあしらわれたホログラム箔などで表現されている。

使用フォント1(メインタイトル)
「オリジナル」

切れ目の入ったネオン風の
文字で懐かしく印象的に

完成したタイトル文字

完成したタイトル文字

タイトル文字の制作過程

タイトル文字の制作過程

タイトルの文字は、作品の世界観に合わせて制作されたオリジナルのもの。当初は古典的なオールドゴシック体や親しみやすい手書き文字なども検討されたが、イラストのタッチや作品の内容などを考慮し、丸ゴシック体風の文字が新たに作り起こされた。

若い世代だけでなく、30代以降の人にも手にとってもらえるよう、文字に切れ目を入れてネオン風にすることで、昭和アニメのタイトルのような懐かしさも感じられるよう表現されている。

図は、その制作過程。当初は輪郭線だけ残した袋文字が検討されていたが、箔押ししたときの見え方なども考慮して通常の文字に変更された。

使用フォント2(ボディコピー)
「こぶりなゴシック W3」

本文の書体に合わせ
小振りなゴシック体に

ボディコピー部分の文字は、字面が小さめでやわらかな印象のゴシック体「こぶりなゴシック W3」(SCREENグラフィックソリューションズ)に。書籍全体に統一感を持たせるため、本文書体と同じファミリーの文字が選択された。なお、本文書体のウェイトは「W6」だが、表紙カバーではタイトル文字とのバランスを考慮して「W3」が選択されている。

使用フォント3(著者名)
「こぶりなゴシック W3」
「Linotype Univers 330 Basic Light」

他の文字要素に合わせ
字面が小さめの書体に

著者名部分は、漢字が「こぶりなゴシック W3」(SCREENグラフィックソリューションズ)、欧文が洗練されたフォルムのサンセリフ体「Linotype Univers 330 Basic Light」(Monotype)。ボディコピーと印象を揃えるため、字面が小さく洗練された書体が選択されている。

使用フォント4(帯「やばい泣く。」部分)
「秀英角ゴシック銀 L」

運筆に勢いのある文字に
長体をかけて印象的に

秀英角ゴシック銀 L

秀英角ゴシック銀 L

帯の「やばい泣く。」部分の文字は、クラシカルな活字書体の特徴を受け継ぐゴシック体「秀英角ゴシック銀 L」(モリサワ)に。鍵になる「や」の字の形に勢いがあり、「やばい」という言葉の印象にピッタリだったため選択された。できるだけ印象に残るよう、長体をかけて大きくレイアウトするなどの工夫もされている。

気になるフォント、 知りたいフォント。
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