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【文房具連載】第8回 TSUTAYA「HEDERA」/物語のある、ニューフェイスな文房具・雑貨

2020.11.24 TUE

物語のある、ニューフェイスな文房具/第8回 TSUTAYA「HEDERA」女性の手元を美しく魅せる。アクセサリー感覚で持ちたいアイキャッチな文房具
見た目がおしゃれだから、使い勝手がよさそうだから。普段何気なく買っている文房具や雑貨だけれど、それらのアイテムに秘められた“物語”を知ることができたら、もっと選ぶのが楽しくなって、もっと愛着がわくはず。そこで、素敵なストーリーのある新顔ステーショナリーをご紹介。第8回目は、「TSUTAYA(ツタヤ)」から2017年11月にデビューしたブランド「HEDERA(ヘデラ)」。ファッション性の高いおしゃれな文房具を携帯したら、日々の仕事もはかどりそう。

●取材・文:沼田佳乃 ●撮影:YUKO CHIBA

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▼もくじ
▽はじめに
▽手頃でありセンスのいい文房具を
▽大人の女性の手元を彩るデザイン
▽ユーザーの反響を知る貴重な機会
▽おわりに

▼はじめに/花に寄り添う蔦のように。手元が華やぐ“美”の文房具
今回ご紹介する「HEDERA」は、映像・音楽・本などを通しておしゃれなライフスタイルを提案する「TSUTAYA」から2017年に生まれたブランド。“花に寄り添う蔦のように女性を魅力的に表現させること”をコンセプトに海外で目にするようなセンスの光る文房具を作っている。指先から大人っぽい雰囲気を漂わせてくれるピンクゴールド色のボールペンやインテリアショップも御用達の電卓など、テンションを上げてくれる文房具ばかり。
▼ブランドについて/手頃であり、センスのいい文房具を作りたい
まるでリップクリームのような「ミニ蛍光ペン」

まるでリップクリームのような「ミニ蛍光ペン」

蔦屋書店の運営やフランチャイズ展開事業を手がける「TSUTAYA」より「HEDERA」開発メンバーの米沢さんにお話を伺いました。

──「HEDERA」を立ち上げたきっかけを教えてください

米沢さん:「TSUTAYA」は、もともと映像・音楽・本というパッケージからスタートしていて、ファミリー層のお客様が多かったんです。そういう方々が、映画やCDを借りに来たついでにお子様に文房具を買うというシチュエーションが非常に多かったので、2011年に文房具・雑貨関連の事業を立ち上げ、フランチャイズ展開する全国の店舗にて取り扱いを始めました。

そこから購買データをもとに分析をしたところ、文房具の購入者の65%が女性だったんです。しかも、30代から40代の方が圧倒的に多かった。このお客さんたちが何を買われているかをさらに分析したところ、お子様の学習帳や文房具と一緒に自分のための手帳などを購入していたんです。それで振り返ると、売り場には事務用品のような文房具ばかりで女性に好まれるデザインがあまりなかった。あったとしても、お高めで手を出しづらいものばかり。そこで、お求めやすく、大人の女性の気分を上げるようなデザインの文房具があったらいいんじゃないかと2017年に立ち上げたのがオリジナルブランド「HEDERA」です。

──ブランドのコンセプト、また名前の由来に込められた想いは?

米沢さん:「HEDERA」は、ラテン語で「蔦」という意味で分かりやすく「TSUTAYA」にかけているのと、“花に寄り添う蔦のように女性を魅力的に見せる文房具ブランド”という想いを込めています。

──ターゲットはどのような層でしょうか?

米沢さん:店舗における文房具のメインユーザーが30代から40代の女性だったので、その層をメインに考えています。特に、オフィスで働く女性など人前で文房具を使う機会の多い方を主なターゲットにしています。
▼デザインについて/大人の女性の手元を彩るデザインを追求
ヨーロピアンデザインの「Soft Sonic 油性ボールペン」、ラバー軸で持ちやすい「スタンダード製図用シャープペン」

ヨーロピアンデザインの「Soft Sonic 油性ボールペン」、ラバー軸で持ちやすい「スタンダード製図用シャープペン」

──デザインについても教えてください。

米沢さん:現在、ラインナップが192種類あるんですが、共通する要素として、極力シンプルにして無駄を省きながら、機能性は損なわないデザインを心がけています。長く使ってもらいたいので、“飽きのこないシンプルなデザイン”というのを非常に大事にしていますね。

また、お求めやすい価格なりの作りではなく、ピンクゴールドの塗装などコストがかかるデザインも積極的に取り入れています。品質の良いものを買いやすいプライスで提供させていただいております。

──デザインする上でこだわっていることは何でしょうか?

米沢さん:女性向けの文房具ということで、“女性の手元を美しくみせてくれること”にこだわりました。ピンク・黒・白の3色で展開をしているんですが、中でも艶っぽさのある「ピンクゴールド」は女性の肌を美しく見せてくれる色ということで、文房具に使ったら面白いんじゃないかという発想から取り入れました。そのほかの2色、黒と白は、逆にツヤを消してマットな加工をすることで落ち着いた大人な印象に見せる工夫をしています。形状も、あまり軸の太いペンなどは作らず、繊細、華奢、女性らしいフォルムを意識していますね。

──印象深いデザイン物を教えてください。

米沢さん:予想以上に反響があったのが、ピンクゴールド色の油性ボールペンです。光沢感のあるデザインが「コスメみたい」「キレイ」と好評で、いちばん売れているのもやはりこちらになりますね。文房具の使用頻度として筆記具の需要が高いというのもあると思います。2019年10月に新商品を発売したんですが、その際、滑らかなか書き心地にこだわった「Soft Sonic(ソフトソニック)」という新しいインクを搭載したんのですが、これがとても好評で好評で。今後も、このインクを使いながら油性ボールペンの充実を図っていくつもりです。

また、同時期に発売した製図用シャーペン「スタンダード製図用シャープペン」も人気です。製図用シャーペンは、ペン先が細くなっていて手元が見やすく、グリップ部分も「ローレット加工」というギザギザの加工が施された鉄のグリップで滑らないようになっていたりとすごく描きやすいんですが、男性向けのデザインばかりなので女性らしいものがあればと企画しました。表面がラバー加工されていて、触った感じがとにかく柔らかく、滑りにくいので安定感もある。機能的に使いやすく、女性らしい見た目が喜んでもらえてるいのかなと思います。

初期に発売した電卓もベストセラーですね。電卓って、事務っぽいデザインが多いですよね。「HEDERA」の電卓はかわいい色とミニマルなデザインがインテリアにも馴染むと、アパレルやインテリアショップなどによく使っていただいています。

※電卓は「美しい文具図鑑」で紹介しています
https://www.mdn.co.jp/di/special/4786/71878/
▼ブースの出展について/ユーザーの反響を目にする貴重な機会
カラーバリエーション豊富な「ゲルインクボールペン」

カラーバリエーション豊富な「ゲルインクボールペン」

──2019年開催の「文具女子博」ではブースが大盛況でしたね。どんな反響がありましたか?

米沢さん:僕も毎日ブースにいたんですが、「かわいい」「おしゃれ」という声が非常に多かったですね。注目を集めていたのが、当時発売したばかりだった「ゲルインクボールペン」(全20色)。「KACO(カコ)」という上海のライフスタイル&ステーショナリーブランドとダブルネームで発売をしたもので、クーピーペンシルみたいにノック部分からペン先までがインクと同色になっているんです。全色大人買いしてくださる方が多かった。見た目のかわいさや、余計な装飾を一切排除したシンプルで機能的な美しさが支持されたのだと思います。

あとは、マステも人気でした。「たくさん買うけれど使いきれない」という声をよく聞くので、「HEDERA」のマステは長さを短めにしてお安くしてます。これに関しては色柄のバリエーションを豊富にして、社内のデザイナーやイラストレーターさんにお願いしながら、手帳をデコったときにかわいく見せられるデザインを意識しています。
▼おわりに/生活シーンにあわせた、気分の上がる文房具の提案へ
見た目もかわいい「修正テープ」、軽く消せ使い勝手のいい「消しゴム」、和紙でできた「マスキングテープ」

見た目もかわいい「修正テープ」、軽く消せ使い勝手のいい「消しゴム」、和紙でできた「マスキングテープ」

──それでは最後に今後の展望について教えてください。

米沢さん:コロナウィルスの関係でリモートワークを導入する企業が増えてくると考えています。ですので、オフィスだけじゃなく、暮らしの中で女性が持って素敵なもの、家の中だからこそ使いたくなるような文房具を企画していきたいと思っています。直近では、新商品を秋冬に向けて計画中です。ぜひご期待ください。
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