ラフォーレ原宿「HARAJUKU PERFORMANCE + SPECIAL」開催
20組のアーティストによるパフォーマンス公演
HARAJUKU PERFORMANCE + SPECIAL開催
去る12月20日から24日の4日間、東京・原宿のラフォーレミュージアム原宿にて、「HARAJUKU PERFORMANCE + SPECIAL」が開催された。
同イベントは、ジャンルや世代を越えて、最先端のパフォーマンスをオムニバス形式で一挙に紹介するライブ公演。
昨年に開催され好評を博した「HARAJUKU PERFORMANCE +」の第2弾で、開催日と出演アーティスト数を前回の2倍に増加するなどスケールアップが図られている。
本記事では、最終日となる24日の「ボイス&フィジカル」をレポートする。
まずトップを務めるのは、山川冬樹×飴屋法水。
俳優の嶋田久作、子役のラヴェルヌ拓海がゲスト出演し、音読、音楽、ダンスなどが交差するパフォーマンス・アートを上演。
トゥバ共和国の伝統的な歌唱法「ホーメイ」と肉体を駆使して表現される山川のサウンドや、53歳の嶋田と7歳のラヴェルヌの世代を越えた対話などが、会場を切なく優しい空気感で満たす。
続いて、おごそかに殴り合いをする活動などが多方面で注目を集めるパフォーマンス集団、contact GONZO。ステージで突如として始まる小競り合いが、次第に哲学的な問いを漂わせるエンターテインメントへと変貌していく。
覆面の少女3人によるパフォーマンスユニット、KATHYの演目では、ステージからビニールを丸めて作ったボールが無数に観客席へ投げ込まれるという愉快なハプニングもあった。
休憩を挟み、ユニークなコンテンポラリーダンスが人気のダンスカンパニー「珍しいキノコ舞踊団」が登場。
さながら世界一周旅行のように、さまざまな国の舞踊曲が流れ、それに合わせた民族舞踊風のダンスを展開する。
5組目は、現代アーティストの伊東篤宏と、ダンスカンパニーBABY-Q主宰の東野祥子とのライブセッション。
伊東が蛍光灯を使用して作った音具「オプトロン」の鮮烈な光と音、東野祥子の全身を使ったダンス・パフォーマンスという強烈な個性が絡み合い、無二のインパクトを放つ。
そして今年の公演の最後を飾るのは、その奇抜な服装と過激な発言でインディースシーンで支持を受ける異色芸人、鳥肌実。
時事ネタにタブーを織り交ぜた“不適切”なトークは、観客席から終始笑いが絶えなかった。
クリスマス・イブの会場は、定員を超えた立ち見客が出るほど盛況のうちに閉演した。
約3時間の公演のなか各パフォーマーの上演時間は決して長くはないが、それぞれの個性と底知れない魅力を印象づける充実の内容だった。
『HARAJUKU PERFORMANCE + SPECIAL』出演者一覧
●12月20日「サウンド&ビジュアル」/高木正勝、渋谷慶一郎(ATAK)、d.v.d、DE DE MOUSE、RADIQ a.k.a. Yoshihiro HANNO
●12月21日「ビート&エクスペリメント」/ビート&エクスペリメント、Shing02、dj KENTARO、 大友良英、宇治野宗輝+The Rotators、Optrum、AEO
●12月23・24日「ボイス&フィジカル」/KATHY、伊東篤宏×東野祥子、山川冬樹×飴屋法水、珍しいキノコ舞踊団、contact Gonzo、室伏鴻(23日)、鳥肌実(24日)