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04 採用情報
制作・文=境 祐司


ユーザーを逃さないための3カ条
■どういう人材を必要としているか明確に提示
■現在募集中の職種を一覧表示しておく
■仕事の現場や社内の様子を写真などで伝える




採用カテゴリと募集中の職種一覧を掲載する


企業は、さまざまな媒体を使って会社案内や営業案内、求人案内などを作成する(社内報など、企業方針を社員に浸透させるためのツールも含まれる)。印刷物やWebサイト、DVD(映像メディア)など、各々の媒体で効果が得られるように企画され、作成、発行・更新される。求人案内の場合は、 Webサイトが重要な媒体となるため、紙媒体の焼き直しだと問題がある。企業サイトの採用情報にアクセスする人は、就職をしたいという明確な目的意識を持っているため、他社の採用情報と徹底的に比較されることを考慮しておく必要がある。求人案内テンプレートに情報を載せただけの安易なつくり方だと、損をする。

まず、注意しなければならないのはトップページ内の動線である。どこに、何の情報があるのか一目でわかるようにしなければならない【1】。新卒採用、キャリア採用、アルバイト採用のようにブロックで分け、各々の募集要項に移動させる構造がわかりやすい。また、現在募集している職種を一覧表示しておくと選択肢が増え、閲覧者の利便性も向上するはずだ。ただし、採用カテゴリと職種一覧は分けたほうがよい。基本レイアウトは、採用カテゴリを左サイドに配置し、訴求イメージ(グラフィック)のあとに、募集中の職種一覧を掲載すると区分が明確になり、閲覧者を迷わせることはないだろう【2】。

企業理念や現場の雰囲気を伝えよう


採用情報でもっとも大切なのは「信頼感」を与えることである。採用に関する情報がすべて網羅されていても、Webページから受ける印象によってマイナスのイメージが増幅されてしまう可能性がある。他社と比較されたとき、この問題は深刻になる。たとえば、基調色で比較すると理解しやすい。ブルーを基調としたデザインは、清涼、クリーン、安心、誠実といった色彩心理が働く。無彩色(黒ベースの場合)だと、忠誠、孤独、闇といった感じだ(うまく配色すれば高級感も演出できるが採用情報には適さない)。もちろん、Webサイト全体のガイドラインから逸脱することはできないが、信頼感を損なうような場合は検討したほうがよい。新卒採用、キャリア採用、アルバイト採用などの“情報のまとまり”は、ボックスで分離し、見やすくしておく【3】。ボックスの角を丸くしておくと、柔らかさが増す【4】。企業の理念や求めている人材を直感的に伝えるにはグラフィックとキャッチコピーが重要となる。

また、仕事場の雰囲気や社内の様子を知ってもらうには、写真が効果的だ。“私たちの仕事場です”といった緩和性の高いイメージにしておくと、プラスに働く。必須情報は、採用カテゴリや募集中の職種一覧、印象情報には、企業理念や人材イメージ、現場の臨場感演出などがあり、これらの情報がレイアウトに反映される【5】。



【1】ページを見たとき、3つ、4つくらいの“情報のまとまり”として伝えられるようにする



【2】採用カテゴリを左サイドに配置し、訴求イメージのあとに募集中の職種一覧を掲載する



【3】情報のまとまりは、ボックスで分離しておく。見やすさも信頼度を高める重要な要素



【4】採用情報はデータとしての硬さがあるので、ボックスの角を丸くしておくと緩和する



【5】必須情報(データ)と印象をコントロールする情報をバランスよくレイアウトする
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