紙とポリ乳酸を複合した低環境負荷の新素材「PAPLUS」をリサイクル素材開発ベンチャーのカミーノが開発
株式会社カミーノは、低環境負荷の新素材「PAPLUS(パプラス)」を開発した。牛乳パックや企業排出古紙と、トウモロコシやサトウキビ由来の生分解性樹脂(ポリ乳酸)を複合したバイオプラスチック成形品。石油由来樹脂成分をほぼ0%に削減すると同時に、紙の資源循環を実現できる。
「PAPLUS」は、使い捨て石油由来プラスチック製品の代替品としてだけでなく、リユース用製品にも耐えうる十分な強度を備えている。プレミアムグレードの場合には、電子レンジや食洗器対応の耐熱性(約120℃)の付加が可能。最終廃棄時には粉砕することでリサイクルでき、または堆肥化設備(コンポスト)や土中での微生物の働きによって水と二酸化炭素に分解される(空気中では分解しない)。10月には、バイオプラスチック製品への代替需要が大きい欧州で開催されたプラスチック見本市「K 2019」で、この「PAPLUS」の成形品が展示されて注目された。
これまでポリ乳酸などのバイオプラスチックは、耐熱性/耐久性/成形の難しさなどが指摘されていたが、小松技術士事務所の特許技術を活用することで、これらの課題を克服。大量生産が可能となっており、まず食器/容器/日用品/建築資材/自動車内装材などでの用途が見込まれている。