エプソンの「インクジェットイノベーション」推進の取り組みが第29回 地球環境大賞の経済産業大臣賞を受賞
セイコーエプソン株式会社は、フジサンケイグループが主催する第29回「地球環境大賞」で「経済産業大臣賞」を受賞した。対象となったのは「最小限の環境負荷を実現する『インクジェットイノベーション』を推進」で、熱を使わずにインクを吐出する独自のマイクロピエゾ技術を基盤とし、最小限の環境負荷で社会に必要な機能を提供する取り組み。同社では2019年から、“必要なところに必要なだけ”幅広い種類の液体を吐出できるプリントヘッドの特徴を生かし、オープンイノベーション戦略によって、自社インクジェット技術の応用分野を広げる取り組みを開始している。
「地球環境大賞」は、公益財団法人世界自然保護基金(WWF)ジャパンの特別協力のもと、1992年に創設された。“産業の発展と地球環境との共生”を目指し、産業界を対象とした顕彰制度だ。地球温暖化防止や循環型社会の実現に寄与する新技術・新製品の開発、環境保全活動・事業の促進、21世紀の社会システムの探求、地球環境に対する保全意識の一段の向上を目的としている。
今回、セイコーエプソン株式会社が受賞した「最小限の環境負荷を実現する『インクジェットイノベーション』を推進」の具体的な成果として、高速ラインインクジェット複合機「LXシリーズ」では、従来のレーザー複合機と比べて大幅な消費電力の削減を実現。また、2018年にはインクジェットプリントヘッドの基幹部品の生産能力を3倍に高めることが可能な工場も新設された。同社では、自社ブランドのプリンタ以外にも、パートナー企業への同社のインクジェットプリントヘッドの導入を積極的に推進し、環境負荷が低いインクジェットイノベーション領域の拡大を加速させていくことを発表している。