凸版印刷の新しいムービングホログラムと凹版印刷技術がJCBギフトカードやJTBナイスギフトに採用
凸版印刷株式会社は、これまで培ってきた技術を応用し、さまざまな角度から見ても視認性を損なわないムービングホログラムと高精細な凹版印刷技術を開発した。これらの技術により、高い意匠性と真贋判定でのセキュリティ性を両立。これらの技術は「JCBギフトカード」や「JTBナイスギフト」に採用され、2020年3月から順次に提供が開始される。
今回開発されたムービングホログラムは、同社の同時の光学設計・描画技術により、券面を上下左右に傾けるだけでさまざまな角度から立体イメージの動きを目視できるもの。これにより、視覚での真贋判定が容易となる。また、同じく今回開発された新たな凹版印刷技術は、従来よりも高精細な凹凸パターンを印刷することが可能。ざらざらとした手触りがはっきりと分かる強い凹凸表現によって、触覚による真贋判定も容易となり、偽造が難しい。なお、凹版印刷は有価証券などに使われているセキュリティ印刷で、オフセット印刷などの代替手法では独特な手触りを再現することが極めて困難とされている。
券面を傾けると隠れていたパターンが現れて見える凹版潜像や肉眼では見えない不可視印刷、最新のデジタルセキュリティ技術の実験導入など、複数の偽造防止技術を施すことで、非常に高いセキュリティ性を保つことが可能。凸版印刷株式会社では、商品券やギフト券などの有価証券に向けて今回開発した両技術の導入を進め、2021年までに偽造防止技術やセキュリティ技術など関連受注を含めて30億円の売り上げを目指すことを発表している。