[Special Interview]クリエイティブワーク革命!思い描いたイメージをiPad上に再現できる「Intuos Creative Stylus 2」の世界
繊細なタッチと滑らかな書き味を実現したワコムのiPad用スタイラスペン「Intuos Creative Stylus 2」。その実力はいかに? 雑誌や書籍、TVアニメーションなどで活躍するイラストレーターのJUN OSONさんに使用してもらい、同製品がクリエイティブワークに与える可能性を探っていく。
繊細なタッチと滑らかな書き味を実現したワコムのiPad用スタイラスペン「Intuos Creative Stylus 2」。その実力はいかに? 雑誌や書籍、TVアニメーションなどで活躍するイラストレーターのJUN OSONさんに使用してもらい、同製品がクリエイティブワークに与える可能性を探っていく。
書き味やサイズ感がアナログのペンに近づき、
プロのイラストレーターが常用したいと思うスタイラスペンに進化した「Intuos Creative Stylus 2」。
iPadなどのタブレット端末を操作する際に便利なのがスタイラスペンだ。ペン先にゴムがついたシンプルなものからイラスト制作に役立つ高性能なものまで多彩な製品があるが、プロのクリエイターはスタイラスペンに対してどのような印象を持っているのだろうか。
8の字型の顔をしたキャラクターなどで知られるイラストレーターのJUN OSONさんの場合、スタイラスペンは「絵を描く際に使うと便利なツール」という認識を持っているとのこと。「指先だと細かい描写がしづらいので、絵を描く気にはなりません。ラフ程度のおおざっぱなものを作成する場合でも、できれば指ではなくスタイラスペンを使いたいですね」
もっとも、本格的なイラスト制作に使うには書き味や精度などが物足りなく、これまで“常用したい”と思うほどのスタイラスペンはなかったという。そこにあらわれたのが、ワコムの「Intuos Creative Stylus 2」だった。
実際に「Intuos Creative Stylus 2」を使ってみてOSONさんが感じたのは「ペンとしての違和感のなさ」だったという。
「まず、本体の軽さに驚きました。アナログのペンから持ち替えても、まったく違和感がありません」
それもそのはず、Intuos Creative Stylus 2は質量がわずか19gしかない。サイズも長さが141mm、直径が10mmと標準的なペンとほとんど同じだ。
「もうひとつビックリしたのが、ペン先の細さ。iPadのような静電式タッチパネル用のスタイラスペンは、ゴム製で太いペン先を採用したものが多いのですが、これは直径2.9mmしかありません」
ペン先が細いと、いったいどのようなメリットがあるのだろうか?
「描いている部分がペン先で隠れないため、細かい描き込みがしやすいんです。また、ペン先をiPadの画面から離したあと、再度描き出すときポイントがずれにくいのもうれしいですね」
このほかにも、「描き出しの軽さ」や「筆跡の追随性のよさ」も大きなポイントだとOSONさんは語る。
「波線のような連続した曲線を描くと分かりやすいのですが、描き出しが重たく感じたり、筆跡の追随性が悪かったりすると、力の入れ具合がつかめずガタガタの線になりやすいんです。Intuos Creative Stylus 2にはそれがなく、すごく滑らかな線を引けるのがいい。しかも、画面に手をつけても誤作動が起きない設計になっているから、力の加減がしやすいんですよ」
ちなみに、2,048レベルの筆圧感知機能もIntuos Creative Stylus 2の大きな特長だ。
「僕の場合、均一な太さの線でイラストを描くことがほとんどなのでふだんは筆圧機能はオフにしているのですが、試しにオンにして描いてみたら思った以上にダイレクトに反応して感動しました。筆のタッチを活かしたイラストを描く際などに便利だと思います。ほかにも、ペンの側面にあるサイドスイッチによく使うショートカットを割り当てられるのもいいですね。“やり直し”や“消しゴム”などを割り当てておけば、直前に描いた線も簡単に描き直せます」
なお、画面に手をつけて描画できるパームリジェクション機能や筆圧感知機能、ショートカット機能を利用するにはアプリ側の対応が必要となるが、ワコムの「Bamboo Paper」などのアプリが既に対応し、今後もAdobeやAutodeskなどの様々なイラスト系アプリケーションが対応を予定している。
実はOSONさんには、本製品の前モデルにあたる「Intuos Creative Stylus」を試してもらったことがある。
「前モデルと比べると、今回の製品は様々な面で大きく進化しています。ペン自体のサイズ感は変わらないのですが、持ったときの重量感がかなり違う。Intuos Creative Stylus 2の方が軽いですし、ペン先の太さも全然違います。バッテリーがUSB充電になり、電池交換の必要がなくなったのも個人的にはうれしいですね」
もっともOSONさんによると、前モデルを使用したときも書きにくいと感じたことはなかったという。
「前モデルも精度は高く、描き心地は悪くありませんでした。ただ、今思うとペン先が太かったため、細かい部分を描く際に画面の表示を拡大して見やすくすることが多かったように思います。Intuos Creative Stylus 2の場合は表示を拡大しなくても細かい描写がしやすいので効率がよいですし、ストレスも少なくてすみそうですね」
ペン先が細くなって効率がよくなっただけでなく、書き味も変わったそうだ。
「アナログのペンに、より近づいた印象です。筆跡の追随性も向上しているようで、前モデルに比べて曲線がさらに滑らかに描けるようになりました。iPadでラフスケッチをしたいという人はもちろんですが、イラストを描き込みたいという人にとっても、Intuos Creative Stylus 2はお勧めの製品であると言えるのではないでしょうか」
JUN OSON(ジュン・オソン)さん
8の字型の顔が特徴的なキャラクターで知られるイラストレーター。雑誌や書籍、NHK Eテレ『どこ切る兄弟』などのアニメーションなど、幅広い分野で活躍している。ペンネームの“OSON”は出身地である愛知県日進市に由来しており、“OutSider Of Nissin”の頭文字。
URL:https://www.junoson.com
2,048レベルの筆圧感知機能を備えたiPad用のスタイラスペン。ペン先の直径が2.9mmと細いため描き出し位置が見やすく、繊細な表現が行える。ペンの使用中はiPadの画面に触れても誤作動が起きないパームリジェクション機能が搭載されているため、画面に手を添えて作業できるのも特長(ただし、筆圧感知とパームリジェクションは対応アプリケーションのみ)。USB充電が行えるリチウムイオンバッテリーが内蔵されている。外形寸法は長さ141mm、直径10mmで、質量は19g。製品にはペンケースや替え芯、USB ケーブルが付属する。
URL:https://tablet.wacom.co.jp/article/intuos-creative-stylus