Phase 2 | クライアントが採用したくなるプレゼンテーションのコツ |
企画の中身を
説明するだけにはしない
Webディレクションにおけるプレゼンテーション(以下、プレゼン)でもっとも重要なのは、立案したアイデアを企画としてクライアントに発表する場である。そして、プレゼンの場で目指すゴールとは、すなわち案件を受注に結びつけることにほかならない【2】。では、実際にプレゼンで勝つためにはどのようにすればよいだろうか。仕組みはとても単純で、企画の意図をクライアントにきちんと伝え、最終的に選んでもらえればよい。伝わりやすく、選ばれやすいプレゼンにするためのコツは、企画そのものに依存しない姿勢を心がけることだ。よくある失敗例として、ただひたすら企画の中身だけを説明しようとするプレゼンが挙げられる。このようなスタイルのプレゼンは一見正しいように見えるが、十分なものとはいえない。
「AIDMA」の法則を
プレゼンに当てはめる
ここでは、「AIDMA」の法則を適用したプレゼンの組み立て方について解説しよう。プレゼンとはマーケティングと同じものだととらえてもらってよい。マーケティングとはユーザーに行動を起こさせ、設定した目的に誘導する流れを生み出し、コンバージョン(購買などの最終的成果)に結び付けるものだ。この考え方や仕組みを応用すればプレゼンも成功に導くことができる。次に挙げる「AIDMA」(アイドマ)の法則に当てはめて考えられるのだ。まず、ヒアリングで引き出した悩みを解決の糸口として提案することで相手の注意を引く(Attention)。次に、具体的な解決策としてのコンテンツプランを訴求して関心を引く(Interest)。価格や納期、ほかとの差違をアピールする材料を相手が納得できる形で与える(Desire)。印象的なプレゼンテーションで相手に記憶させる(Memory)。そして、発注という行動を起こさせる(Action)。クライアントの心理状態を「AIDMA」のフローに適用することで企画内容だけに頼らず、伝わりやすく採用されやすい企画提案ができるのだ【3】。
プランニングはゴールから
さかのぼって考える
プレゼンが苦手な人のために、プランニングの手法について紹介しよう。まず企画を考える前に、プレゼンの場をイメージすることから始める。先ほど説明した「AIDMA」のステップの最後、「Action」からさかのぼって組み立ててみよう。クライアントが結果的に行動を起こすであろう状況をイメージしながら、企画を発想していく。そして、仮定した企画に対して、クライアントが納得してくれる価格と納期を割り出し、関心を引くようなコンテンツアイデアを思案する。そして最後に、導入のきっかけとなる糸口を考えていく。このようにゴールを想定して、後ろから組み立てていくことで、より伝わりやすく選びやすい明確な企画ができあがる【4】。
【2】プレゼンにおける最終的な目標は発注を勝ち取ることだ
【3】「AIDMA」の法則を用いたマーケティング視点で進行するプレゼン
【4】他社の目指す方向を予測したうえで、
別のゴールへとアプローチをすることがプレゼンを勝ち取る秘訣(ひけつ)だ
[INDEX]
>>> Phase1 Webサイトのクオリティを左右する企画
>>> Phase2 クライアントが採用したくなるプレゼンテーションのコツ
>>> Phase3 すぐに使える6つのプレゼンテーションテクニック
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