今月の1年生デザイナー
阿部寛子さん(ディー・エム・ピー)
〔プロフィール〕 あべ・ひろこ●宮城県出身の25歳。もともと美術が得意な子どもだった阿部さん、高校生のときに4つ上の姉が家に持って帰ってきた、同じ研究室の先輩が作ったある映像作品に衝撃を受ける。映像制作に魅了された阿部さんは、その先輩・姉と同じ研究室に進むべく、東北工業大学のデザイン工学科に進学を果たす。大学ではビジュアルコースを選択し、デザインを含めさまざまな制作にたずさわる。発表の場はなくても、つねに作品を作り続けるうちに、周囲の人からデザインなどを頼まれることも多くなり、時には大学に泊まりこんで制作に没頭する日々。同じように泊りこみで制作を手がける友人たちも多く、それをあたたかく見守ってくれる先生にも恵まれた学生時代だった。中でも、大学3年のときにApple Store仙台で出会ったFlashは「映像ソフトよりも安かった」という単純な理由で選んだだけなのに、Web上で面白い動きができるというところにハマった。当初はむずかしいプログラムに戸惑いを覚えつつも、逆にそこに面白さを感じ、いろいろと作品を作っていくうちに、先生の紹介で、大学4年の夏にディー・エム・ピーのインターンとして働くことに。インターン期間が終わってからもアルバイトとして勤務、そして、そのまま大学卒業と同時にディー・エム・ピーに入社を果たす。入社した年の11月には、自ら進んで東京勤務を志願。最初は「1ヵ月の研修」のために上京したが、その後、続けての東京勤務を直訴し、見事、東京オフィスへの異動となる。上京してちょうど3年目を迎える今年。Webを中心に、最近ではデジタルサイネージの案件など、さまざまな媒体の案件にたずさわる日々。そんな阿部さんの、多忙な一週間をお送りします! |
ディー・エム・ピーとは? Webや映像を中心に、デジタルコンテンツ全般を手がける制作会社。2001年に仙台にて設立、2004年から東京オフィスを本格稼働させ、二地域を拠点にさまざまな案件を手がけている。また、2009年より新規事業開拓チーム“RESONANCE”を立ち上げ、既存の媒体を越えたデジタルメディアプラットフォーム全域を見渡して、長期的な価値を提案し続けられる事業も推進している。ちなみに、社名の「dmp」は、「Digital Media Products」の頭文字を取ったもの。あらゆるコンテンツがデジタル化され、進化し続けている現在、将来を見据えてのソリューション提供を目指している。 |
月曜。週の前半は出向先にいます。
7:30 起床
10:00 出社
あるセレクトショップの案件で、週の前半はTWOTONE INC.さんにお邪魔して作業を行っています。10月から3ヵ月間の予定での出向なのですが、TWOTONE INC.のみなさんはとても良くしてくれます。今朝も、アートディレクターの岩城さんから指示を伺って作業を開始。今週はクリスマス用の写真のパス抜きとレタッチ作業がメインです。
TWOTONE INC.さんは、今年新たに設立されたデザインレーベル。社内のインテリアもとても素敵です。なぜか二階の廊下には、白いブタの置き物が置かれています。
13:00 お昼ごはんへ
我が社は市ヶ谷のビジネス街にあるのですが、TWOTONE INC.さんはオシャレな麻布十番。したがって、ランチの価格帯も微妙に麻布十番の方がお高いのですが、美味しいお店がたくさんあるので、いつも楽しみです。今日はTWOTONE INC.代表の茂出木さんと岩城さん、アルバイトの方とフリーのデザイナー・荒澤さんとみんなでゴハンを食べに出る。今日ははじめて「博多チムそば」というラーメン屋さんに連れて行ってもらいました。なかなか美味しい♪
14:00 引き続き、作業開始
パス抜きとレタッチ作業を引き続き、行います。自分なりに作業スピードの効率化をはかってやっているのですが、なかなか思うようなスピードが出ず、自己嫌悪。自分の作業の遅さもあるのですが、こちらのパソコンがWindowsで慣れないマウスだということもあり、さらに時間がかかるような気がしてしまいます。環境に関わらず、早く作業できるようにならなければ。ちなみにMacでの作業時は、指を滑らせるだけでスクロールしてくれるApple Mouseを愛用しています。ツールは案外大事です。お金がたまったら、ペンタブレットを購入しようかと密かに検討中……。
21:10 夕飯の出前をとる
あっという間にこんな時間! みんなお腹が空いたということで、出前をとることになりました。私は唐揚げ弁当を注文。ところで「出向している」というと「さびしくないの?」と言われることもありますが、私はいつも新しい環境にトライしていくのが好きなので、むしろぜひに!という感じです。TWOTONE INC.さんでのお仕事はクオリティの高いものが求められているため、自分としても学ぶことが多く、日々勉強になっていることを実感しています。
23:00 帰宅
帰ってきたら、まずはお風呂などに入って、寝る前は読書タイム。実家が化粧品屋を営んでいることもあって、子どもの頃から資生堂の『花椿』を絵本がわりに読んでいました。よく読む雑誌は『ブレーン』や『Pen』、『ブルータス』など。今は廃刊になってしまいましたが、『広告批評』も愛読してました。あとは定番中の定番、FlashのActionScript本や、デザインの法則的な本も読むようにしています。同居している姉も似たような職種なので、本や雑誌も共有することが多い。ちなみに仕事以外の本で最近ハマっているのは、石井ゆかりさんの星座別の本。私は射手座なので、射手座の本をパラパラとめくっていますが、腑に落ちることがたくさんあるんです! 装丁もかわいくて気に入っています。