オフィス潜入リポート「こんなオフィスで働きたい!」
第5回 ネイバージャパン株式会社(Naver) 前編
後編はこちら>>第5回 ネイバージャパン株式会社(Naver) 後編
韓国でのシェアは70パーセント以上、世界的に見ても第5位の検索サイト、NAVER(ネイバー)。「探しあう検索」をコンセプトに、日本でのサービスインを果たしたのは2009年7月。従来からの検索とは異なる、ユーザーフレンドリーなサービスで、着実に利用者を増やしつつあるネイバージャパンのユニークなオフィスにおじゃました。
●ネイバージャパン株式会社
NHN Japanの100%子会社として2007年11月に設立。2009年7月より、オープンβサービスを開始。みんなで作る検索結果「NAVERまとめ」、ユーザー参加型サービス「pick」や「NAVER cafe」を展開することで、利用者数を増加。従来からの「キーワード検索」以外に、各種の検索方法を設けることでユーザーにとっての利便性を追求している。
http://www.naver.jp/
大崎駅より徒歩2分。ThinkPark Towerにオフィスを構えるネイバージャパン。
NAVERのほか、総合ポータルサイト「ライブドア」を子会社に持ち、インターネットゲームポータル「ハンゲーム」を運営するNHN Japanのエントランスに突入。
座り心地の良さそうなソファが並ぶエントランス周辺。
賞状やトロフィーの数々。多くはハンゲームのもの。
壁から登場する社員。こんな社員が大勢いる(わけはない)。
エントランスを抜けてすぐのエリアに広がる社内カフェ。普段は、社内ミーティングや憩いの場として使用されているが、社内イベントや発表会にも活用される。
本格的なメニューを提供。朝はホットサンドを目当てに行列ができるのだとか。
カフェの奥にはダーツボード。仕事の合間のリラックスに。
社内トレーニングルーム。新しく提供されるサービスの研修、新たに提供されるツールの検証などに使用される。
しっかり働いた後は、マッサージルームへ。電動マッサージ機だけでなく、常駐のマッサージ師による手もみもあり。しかも格安。
社内カフェ近辺に配置されたモニタ。世界中の情報を提供するNAVERの今を、映し出している。
韓国でナンバーワンの検索サイト
──ネイバージャパンのはじまりは?
●韓国でNAVERがスタートしたのが1999年、日本では2009年7月よりサービスを開始しました。厳密にいうと、2001年にも一度日本でロウンチしたのですが、そのときは韓国での利用者数拡大に専念するために、日本でのサービスは一旦お休みしました。ただ本格的な撤退をしたわけではありません。2005年に休止した1年後には、再スタートの準備がはじまっていましたからね。
──おもなユーザー層について教えてください。
●ネットのリテラシーがやや高めの20~30代が最も多いです。男女比は全体的には6:4くらい。提供しているサービスによっては、女性が7割というものもあります。
──NAVERではさまざまな検索手段が用意されているのが特徴的ですね。
●大きく分けて3つあると思います。
まず「統合検索」。これはWeb、ブログ、ニュース、Q&A、動画など、一般的には別個に検索される情報が、一回の検索でまとめて表示できます。検索に対してリテラシーが高い方であれば、複数のキーワードを上手に組み合わせて、ほしい情報にリーチできますが、それは容易なことではありません。しかし統合検索なら、頭の中にボンヤリとある「なんとなくこういうことが知りたい」に近いさまざまな情報が、多角的に得られます。こうした検索方法は、2000年に韓国のNAVERが世界で初めて提供し始めました。
「NAVERまとめ」も人気のあるサービスです。「みんなでつくる検索結果」と掲げている通り、ユーザー参加型のサービスで「知りたい人」と「まとめたい人」を結びつけることによって、ユーザーの頭のなかにある情報を有効活用する、検索サービスです。たとえば「ケータイやiPhoneで写真撮影をするコツ」について知りたいユーザーがいたら、それに対して過去にのユーザーが作成したまとめを参照することができます。これも日本のNAVERオリジナルの競争力の高いサービスです。
もうひとつは「テーマ検索」です。これの利点は、検索ワードなしに、ほしい情報にたどり着けること。たとえば「映画」なら「上映中」か「公開予定」かを選び、さらに「ジャンル」、「制作国」「制作年」を選ぶことで、情報が絞られます。同じ要領で、「人物」「グルメ」「テレビ番組」「ゲーム」「イベント」などの情報も、検索ワードを入力しなくとも獲得できます。ネット上で整理されていないデータベースを、テーマ毎にNAVERが独自に整理しているようなイメージです。
(取材・文:立古和智 写真:原祥子)
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