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月曜。月刊誌のチーフデザイナー兼Webデザイナー1年生。

2024.4.26 FRI

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1年生デザイナーの1週間



1年生になったら~ 1年生になったら~♪ ということで、デザイナーという職業に憧れる読者のみなさんに先駆けて、一足早くデザイナーになった先輩デザイナーの1週間を追いかけるのが、このコーナーです。夢を現実にした新人デザイナーの仕事と生活ぶりは実際どのような感じなのでしょうか? 毎月第3週に、その曜日の出来事を毎日更新でお届けします!


今月の1年生デザイナー

関口 裕さん(コンセント)

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〔プロフィール〕

せきぐち・ゆたか●静岡県出身の28歳。地元の高校を卒業後、創立間もない静岡文化芸術大学のデザイン学部に三期生として入学した関口さん。もともと機械工学に興味を持っていたため、大学ではプロダクトデザインを専攻する。その一方、グラフィック・デザインにも手を広げ、自治体や地元の企業との連携イベントをサークル活動の一環として深く関わるなど、学内外ともに充実したデザイン活動にたずさわる。正直言って就職活動よりも自分たちの活動が優先だったが、偶然見つけた求人記事を見て、初めて応募したのがコンセントの前身であるアレフ・ゼロ。見事採用されて、2006年4月に大学卒業とともに上京を果たす。入社後はさまざまな書籍、雑誌のエディトリアル・デザインに関わり、気がつけば今年で入社6年目を迎える。月刊誌『男子食堂』のチーフ・デザイナーとして同誌のデザインをメインで担当するかたわら、“新生コンセント”を象徴する広報用Webマガジン『サストコ』(http://sustoco.concentinc.jp/)で、初めてのWebデザインを手がけるなど、Webデザイナーとしても意欲的な面を見せる。今回はエディトリアル・デザイナーとして、そして1年生Webデザイナーとして奮闘する関口さんの、公私ともに充実した一週間をお届けします!


コンセントとは?

2011年4月に株式会社アレフ・ゼロと株式会社コンセントが合併して誕生したデザイン会社。「株式会社アレフ・ゼロ」は、1971年より雑誌や書籍のデザイン、企業広報誌など企業コミュニケーションツールの企画・制作など「エディトリアルデザイン」に携わってきた老舗のデザイン会社。一方の「株式会社コンセント」は「Web時代の設計事務所」をコンセプトに2002年に創業、Webサイト構築やユーザーエクスペリエンスデザイン分野のサービスを提供してきた。両社が合併することによって誕生した新生「コンセント」は、企業のコミュニケーション全体の支援から、専門性の高いエディトリアル・デザイン、ユーザーインターフェイスデザイン、商品開発・サービス設計支援まで、幅広く問題解決を担えるデザイン会社として、さらなる注目を集めている。2011年12月には、広報用 Webマガジン『サストコ』(http://sustoco.concentinc.jp/)を立ち上げたばかり。

http://www.concentinc.jp/



月曜。月刊誌のチーフデザイナー兼Webデザイナー1年生。



7:00 起床

いつものように、子どもに起こされる。メールチェックしながら、急いで登園。



9:30 出社

週末にデザインをアップしていた雑誌の大扉が一発OK。早速、入稿作業に入ります。これは、毎月20日発売の月刊誌『男子食堂』(KKベストセラーズ)の特集ページ。自分は『男子食堂』のチーフデザイナーを担当しています。さらに、電話で編集さんと表紙のデザインについて相談をすすめます。


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▲今回の特集のテーマは「豚肉」。見開きにガツンとしたビジュアル


11:00 レイアウトチェック

スタッフの仕上げたレイアウトをチェック。順調に進んでいたので、そのまま編集部に提出するよう指示を出す一方で、判断の理由を説明していきます。デザインという作業はある意味で正解がないもの。しかし、ないなりに、チーフとしてはデザイナーを安心させてあげることが大切なのかなと思ったり。



12:00 デザイン作業

別の編集部から、素材が後送になると連絡が入る。作業の順番を変えて、本日中にアップ予定のページに手をつけることに。書籍のフォーマットデザインですが、続々編なので、元のデータを参照しつつ調整をはかります。「キープ」と「破壊」のバランスが難しい。担当編集さんの言葉を思い出しながら着地点を探す。


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▲InDesignでの作業画面


久々のInDesign作業にちょっと安心。先週までは慣れないWebの作業中心だったもので……。エディトリアル・デザイナーとしては既に6年目に突入していますが、Webのデザイナーとしては完全に1年生状態です。しかし、もともと情報の整理、文字組みなどに興味があってデザイナーになったということもあり、Webデザインをやってみたいという気持ちは前々からありました。会社が合併したことにより、デザイナーとして両方のスキルを磨く機会を与えられたのは、大きなチャンスだと感じています。



13:00 年賀状のデザイン制作

グループ会社であるフィルムアート社の年賀状のデザイン制作に入る。印刷仕様の提案のため、紙見本を探すもなぜか見当たらず……。先週確認しておけばよかったとひとり反省。



14:30 年賀状のデザイン

年賀状のデザイン提案。普段はあまりやりとりのないグループ会社の部署の方ですが、スムーズにコミュニケーションすることができました。本日中に入稿まで持っていきたいので、戻しをいただくまで他の作業を進めておかないといけません。



17:00 スタッフのレイアウトチェック

スタッフのレイアウトチェックが重なり、なかなか自分の作業ができず……。でも、スタッフが仕上げてきたレイアウトがことごとく良い感じなので安心。デザイナーの陰山真実さんは、最近めきめき力がついてきました。本来はガーリーテイストが得意なデザイナーだけれど、頭のネジを一本外してもらって、男子力あふれる誌面づくりをお願いします。


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▲指示が書きこまれた出力を前にした陰山さん


18:00 ミーティング

社内のミーティングに参加する。エディトリアル・デザイナー向けに、Webデザインの基礎講座が開かれるとのことでキックオフミーティングです。僕も運良くメンバーとして参加することができました。こういう機会を積極的に活かしていきたいと思っています。



21:00 年賀状のデザイン

数回の文字校正。電話にて、いちばん良いコピーを担当者さんと検討を重ねます。


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▲年賀状デザイン、入稿前の最終確認


21:30 入稿完了

年賀状の入稿完了。上がりが楽しみです。



22:30 書籍のデザイン作業

書籍の作業に戻る。新しいフォントビューアーを試していたら、ついうっとり。文字組み好きの血が騒ぎます。


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▲見やすいフォントビューアー


23:00 退社

細かい作業が多く、どうもフォーマットデザインがなかなか進まず。子どもが体調を崩しているようなので、とりあえず帰宅することにしました。今日はお持ち帰りコースです。



24:00 帰宅

帰宅して、夜の部を開始。今日はあんまり持ちそうにないので、ポイントを抑えながら、手際よくデザインしていきます。



27:30 就寝


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